表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第5章 誕生、ユニークな「ハンター」?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

141/348

第136話 事情説明・2

 今回は、いつもより長めの話になります。


 「辛くなかったですか? 事情はどうあれ、あなたは同郷の人達を置いてルーセンティア王国を出て行くことになってしまったのですから」


 と、春風に向かってそう尋ねたフレデリック。


 その質問を聞いて、レナをはじめとしたその場にいる者達全員が、


 『あ……』


 と、声をもらす中、


 「辛いですよ、もの凄く」


 と、春風はそう即答した。


 その答えに誰もが「答えるの早っ!」と言わんばかりに驚いていると、


 「ええ、辛いに決まってるじゃないですか。何せ、召喚された『勇者』達の中には、俺の()()()()()までいるんですから。その人達のもとから去った自分に、こんなことを思う資格がないのはわかってますが、その人達に()()()()()()が起きてしまったら、俺は自分を許せないでしょう」


 と、春風は左右の拳をグッと握り締めながら、震えた声でそう言った。


 それが、「怒り」からきているものだと誰もがそう感じた中、


 「驚いたな、そこまで思っていたとは。だが、それでもお前がその人達のもとを去らなきゃいけなかった『理由』があるんだろ?」


 と、ヴァレリーがそう尋ねてきたので、春風はそれに「ええ」と返事すると、


 「言い訳になってしまうかもしれませんが、あの時の俺は、ただでさえ『選ばれし勇者』の称号を持ってないうえに召喚された勇者達と同じレベルが1で、自身の『力』に目覚めたばかりで、オマケにこの世界のこと何も知らないんです。そんな状況で、その人達連れてルーセンティアを出たら、その人達どころか自分の身すらも守れないでしょう」


 と、本気で悔しそうな表情でそう答えた。


 その答えに対して、


 「おいおい、それでもルーセンティア王国の騎士達を相手に大暴れしたんだろ? それって別にそこまで弱くないんじゃ……?」


 と、ヴァレリー再びそう尋ねてきたが、


 「いや、ですから、先程申しましたように、あの時は騎士達がかなり怒ってた状態で、レナの助太刀と師匠にもらったお守りがあったからなんとかなったってだけで、相手が冷静だったら俺やられてましたよ」


 と、春風は「いやいや……」と言わんばかりに手を振りながら、否定するかのようにそう答えた。


 その答えに、フレデリックが「ああ、そうでしたね……」と呟いたが、


 「そうか? 私だってレベルは高い方だが、実際に戦ってみた結果、お前の『実力』は本物だと思っている。確かお前、もとの世界でかなりの修羅場を潜ってたんだったな?」


 と、ヴァレリーは更に続けてそう尋ねてきたので、


 「うぐ! た、確かに俺は故郷で()()()()()をしてきましたが……」


 と、春風は呻きながらもそう答えようとしたが、すぐに「ん?」となって、


 「……って、ちょっと待ってくださいヴァレリーさん。先程から思ってたんですが、何でそこまで詳しく知ってるんですか?」


 と、ヴァレリーに向かって警戒しながらそう尋ねると、ヴァレリーは「ああ、それはな……」と返事して、


 「一昨日の夜、遠征中に()()()()()()()()()()()から私に『通信』が入ってな、なんでもソイツ、ルーセンティア王国で()()()()()()()()()()を得てな、それで、その勇者達の中から2()()を相手に戦ったそうなんだ」


 と、春風に向かってそう答えた。


 その答えを聞いて、


 「は!? 何ですかそれ!? ていうか、今、『通信』って言いました!? この世界って通信手段があるんですか!?」


 と、春風はヴァレリーに向かって掴み掛かる勢いでそう尋ねたので、その様子にヴァレリーをはじめ、フレデリックやタイラー達までもが驚きのあまり目を大きく見開いた。


 そんなヴァレリー達を見て、春風はハッとなると、


 「す、すみません、つい興奮してしまいました」


 と、恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、ヴァレリー達に向かって謝罪したので、


 「い、いや、気にしないでくれ」


 と、ヴァレリーも顔を赤くしながらそう返事した。


 その後、


 「えっと……つ、続きをお願いします」


 と、春風がそうお願いしてきたので、それにヴァレリーは「ああ」と頷くと、


 「1人は確か、『サワコ』という女性の勇者だ」


 と、その勇者の名前を言った。


 その名前を聞いて、


 「ええ! 先生が!?」


 と、春風は目を大きく見開いたので、


 「おや、知り合いでしたか?」


 と、フレデリックがそう尋ねると、


 「ええ。元々、俺と勇者達は、もとの世界では学生と教師なんです。あぁ因みに、自分が学生で、今ヴァレリーさんが言った『サワコ』……『朝霧爽子』が先生……教師です」


 と、春風は自身と勇者達の関係についてそう答えたので、その答えに「おお、そうでしたか!」とフレデリックがそう言うと、


 「あー、悪いが話を続けるぞ」


 と、ヴァレリーが「コホン」と咳き込みながら言ったので、春風とフレデリックは「お願いします」と続きを促した。


 それを受けて、


 「で、話続きだが、その女性とメンバーとの戦いはというと、最終的にはあと1歩で勝利というところまで彼女を追い込むことに成功したそうなんだ」


 と、ヴァレリーがメンバーと女性勇者、爽子との戦いについてそう説明を続けると、


 「……は? それってつまり……ソイツ、先生に()()()()をしたと?」


 と、春風が()()()()()()()でそう尋ねてきたので、


 「お、お、落ち着け! まだ続きがあるから!」


 と、ヴァレリーは大慌てでそう言った。


 その言葉を聞いて、春風はゆっくり深呼吸し、


 「すみません、続きをお願いします」


 と謝罪しながら、話の続きをお願いしたので、それにヴァレリーが「あ、あぁ」と恐る恐るといった感じでそう返事すると、


 「で、あと1歩ってところで、他の20数名の勇者達に邪魔されてその場は強制終了し、その後で別の勇者がメンバーと戦うことになったそうなんだ」


 と、春風に向かって若干焦っている様子でそう説明を続けたので、


 (へぇ、誰だろう?)


 と、疑問に思った春風は、


 「すみませんが、その人の名前は?」


 と、ヴァレリーに向かってそう尋ねると、


 「確か、『サクラガ……』いや、『サクラザ……』だったか?」


 と、ヴァレリーはその勇者の名前を必死になって思い出そうとしたその時、


 「サクラ……? もしかして、『桜庭水音』っていうんじゃ?」


 と、春風そう尋ねてきたので、


 「おおそうだ! 『サクラバミナト』、そんな名前だった!」


 と、ヴァレリーはハッと思い出したかのようにその名前を言った。


 その名前を聞いて、


 「そっか……水音が……」


 と、春風は不安そうな表情を浮かべたので、


 「その人ともお知り合いでしたか?」


 と、「おや?」と首を傾げたフレデリックがそう尋ねると、


 「ええ、クラスメイトの1人で……俺にとって『大切な人達』の1人です」


 と、春風はグッと自身の胸を掴みながらそう答えた。


 その答えを聞いて、


 「は、春風……」


 と、レナは心配そうな表情を浮かべると、


 「それで、水音とそのメンバーさんとの戦いは……どうなったのですか?」


 と、春風は胸を掴んだ状態のまま、ヴァレリーに向かってそう尋ねたので、その質問に対して、


 「ああ、こちらも中々の戦いぶりでな、最終的にはその『サクラバミナト』って勇者の勝利に終わったんだ」


 と、ヴァレリーがそう答えると、


 「そ、そうですか」


 と、春風は安心したのか胸を掴んでいた手を離し、すぐにホッと胸を撫で下ろした。


 だが、


 「で、その戦いの後なんだが……」


 と、ヴァレリーがそう口を開いたので、それに春風が「え?」と反応すると、


 「その『サクラバミナト』という勇者、『ルーセンティア王国』を出て、この世界のもう1つの大国『ストロザイア帝国』に行くことになったんだ」


 と、ヴァレリーは真面目な表情でそう話を続けた。


 その話を聞いて、


 「……は?」


 と、春風はポカンとなった後、


 「はぁあああああああ!?」


 と、驚きに満ちた叫びをあげた。

 

 前回の話ですが、最後の部分を修正させてもらいました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ