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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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今更ループ発見


「違うって、なんか美少女戦士? とか名乗ってたって」


 そう、お姉さん達が話してますぞ。


「フレオンちゃん辺りですかなー?」


 俺の心当たり的にフレオンちゃんが怪しいですぞ。


「もしくは婚約者とフィーロたんでしょうな」

「確かにあの三人なら言いそう。そう言うごっこ遊びしたよね」

「うん! 私たちも正義の味方ごっこする?」

「あらー? お姉さんはやめて欲しいわねー」


 お姉さんのお姉さんがお姉さん達に注意しますぞ。

 お義父さんが絡まないとお姉さんのお姉さんはお姉さんに過保護な感じに見てますからな。

 特にお義父さん達が居ない状況だと目を離せないのでしょうな。


「キールくんはお出かけしてるのに私たちは村の手伝いだけなのー?」


 ちょっとお姉さんが不満そうですな。


「キールちゃんは勇者様の仲間って事でお出かけしてるからしょうがないわよ」

「キールくんだけずるいなー」

「ねー」


 と子供らしい反応でお姉さん達が不満を述べてましたな。

 ですが、それも本気という程ではないようですぞ。

 魔物との戦いや犯罪者の襲撃に対して恐怖というのはあるようですからな。


「波の被害はまだ続いていますからね……頑張りましょう」


 パンパンとゾウが手を叩いて休憩を終わらせますぞ。


「劇場が出来たらぜひ利用して貰うからそれまで練習しててくださいね」

「はーい」

「よーし! 村のみんなと練習だー!」

「おー!」


 と、お姉さん達が楽しく子供らしく駆けて行きましたぞ。

 それをお姉さんのお姉さんが愛おしそうについて行ったのですな。

 完全に外野……と記憶の中のお姉さんが切なそうな顔をする気がしますな。

 やはり思いますが最初の世界というかお義父さんが購入しないとお姉さんは本当に大人しく地味ですな。

 虎娘と同じですぞ。

 誰の所為ですか! と記憶の中のお姉さんが怒っていますが……しょうがないのですぞ。

 これも差という奴ですぞ。




 そんなこんなでウサギ男のイベントは俺は留守番しました。

 で、サラッと後で聞いた所、原住民の跡地とか洞窟とか遺跡とかに行ったらしいですな。

 その辺りでウサギ男はウサギ姿になる方法なんかの資料があったとかなんとからしいですぞ。

 既に成れてますぞ。何やら専用の儀式が行えたらしいですぞ。

 それと、どこかに壁画があって解読をすることになったとかですな。

 月がどうのこうのとかなんかあるみたいですが、よくわかりませんがウサギ男が原住民に伝わる特殊な魔法を少し覚えたとかそんな話をしてましたぞ。

 それからですな。何やらこれまでのループで見つからなかった技術が判明したそうですぞ。


「今更ループで新たな発見が見つかるとは驚きなの。これだから波の黒幕が隠蔽した出来事ってのは困った事なの」


 ライバルがブツブツと愚痴ってますぞ。

 調べなかったお前が悪いのではないですかな?

 俺は知りませんぞ。

 という訳で、シルドフリーデンでウサギ男の出生関連から正式に原住民の遺跡辺りを発掘調査をして見つかった出来事のまとめを復興中の村の食堂でお義父さん、樹、俺、ライバル、ウサギ男を含めた奴隷たちが集まっての情報交換ですぞ。

 更に変幻無双流の老婆やパンダ達も居ますぞ。

 ついでにモグラ達も居るようですぞ。

 ラフミもその日は来てますぞ。

 結構人がいる所ですぞ。


「俺も連れてって欲しかったですぞ」

「あなたを連れてったら遺跡をぶち破りそうですよ」

「間違いないかな……」


 ですがダンジョン攻略とは一気に行くのがセオリーですぞ。


「それで見つかった技術とは何なのですかな?」

「気の技術に近いと言えば近いようにも見えるのだけど……って思ってね。相談したけど系統が違ったね」


 そうお義父さんはパンダの祖父と老婆に顔を向けましたぞ。


「そうじゃな。確かに異なる技術じゃった。気の流れに近いようでちょっと違う代物じゃ」

「ああ……どうもワシたちの技術とは異なる代物で、どちらかと言えば魔法的というべきじゃな。特に勇者たちの反応と非常によく似た力の流れを感じる代物じゃ」

「ピンときませんぞ?」


 気と違う技術なのですかな?

 お義父さんに詳しく聞きましょう。

 最初の世界でも気に関しては俺は教わりましたぞ。


「まあ……俺達勇者は習得できない技術っぽいというか……気と同じく最初から作動してるものに近いみたい」

「気に近く、既に作動済みな状態なのですかな?」

「そうらしい。なんかこう……俺も気に関しては強化方法頼りで習得したからピンと来てないけどね。なんかより勇者では使用できないものみたいなんだ」

「どんな技術なのですかな?」


 ふわっとしててよくわからない返事しかないですぞ。

 仕組み的には仲間たちに使えるようにするという事っぽいですぞ。


「まあ実戦するのが良いとは思う。どうも相性とかあるみたいなんだけどね。テオ」

「ええ……そうですね。実践して見せるのが良いでしょう。とはいえ、ボクも完全に再現できる訳ではないですが……ではリーシアさん」

「ふえぇ……わかりました」


 ウサギ男とリースカが何やら新しく発見された技術を実践しようとしてますぞ。

 呼吸を合わせるようにして……合唱魔法を唱えようとする流れですぞ。

 リースカが剣を持ってますな。


『力の根源足る私たちが――』


 と、詠唱を始めたと同時にリースカが詠唱を維持……いえ、中断ではないですな。途中で止めたまま動いてますぞ。

 するとウサギ男から何か魂に近い何かがリースカに合わさっているように見えますぞ。

 魔力的な何かが繋がってますな。剣に力が集中してますぞ。

 ですが、リースカの動きが早くなってますぞ。

 で、詠唱したまま素振りを繰り返してますな。

 安定したのかウサギ男も演舞とばかりに動いてから魔法を放ちますぞ。

 誰も居ない空に向かって光の魔法を放ちましたな。


「ツヴァイト・ライトボール!」


 詠唱を中断したまま……ツヴァイトクラスの魔法を放ってましたぞ。


「からの……合唱魔法・月光!」


 パァアアアっと光が降り注いで回復魔法が作動したようでしたな。


「はぁ……く……維持が……」


 バッと長時間の使用は出来ないようでリースカに宿っていた何かがウサギ男の方に戻って行きましたぞ。

 とも思ったのですがリースカの方からも何かがウサギ男から出て行きましたぞ。


「ウサギ男の能力を相手に付与してる感じですかな? いや、リースカの方にも何か行き来していたようなですぞ?」

「うん。まあまだ発見しただけでどういった技術なのかまではわかってないのだけど、こういう技術があるらしいってのが調べてわかった感じ、それも随分と見つけるのに苦労したんだけどね。本は破かれ、壁画は削り取られてたし」

「どうも波の黒幕が消し去った技術なのは間違いないなの。ガエリオン側からするとあっちの世界のスピリットって連中の技術に似てるような気もするけどちょっと違うから判断に悩むなの」


 こうしてお披露目されました。


「俺やお義父さんは出来ないのですな?」

「うん。どうも弾かれるみたいでね。樹も出来ないんだ。ただ、何だろう」


 と、新発見の技術を見せてくれたところで、ラフミはフッと笑いましたぞ。


「ふむ……なるほど、そう言う事か」

「何かラフミちゃん知ってる?」

「いや? だが私には見えた。それが出来るのは限られた種族だけという事だ」


 ラフミが何やら知ったような口ぶりですぞ。


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― 新着の感想 ―
幻獣系の種族かね?ハクコとか
書籍版でシルディナさんの神託に魂人(スピリット)のグラスさんが宿る術と似たような感じですかね? もしテオがラノベルートに出てきたら、この魔法と神託の術と比較できるかもしれませんね。 それから盾の勇者…
ラノベルートでシルディナとグラスがやったアレと似たような技術だろうか?
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