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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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ケルスス


「ほら、ちゃっちゃか行きますよーエミアさん達は島のホテルで休んでいて下さい。後で行きますので」

「あ、はい……ちょっとあの島が気になりますけど……勇者様方にお任せするのが良いですよね」


 樹が淡々と進もうとしてますぞ。


「物語のワンページみたいなんですけどねー……世界の謎に迫るって」

「ぶええ!」


 リースカとウサギ男が興奮を隠せずに居ますが樹の態度にしらけても居るような態度なのですぞ。


「シオン、小舟に乗らなくて良いの?」

「ああ、泳ぎの方が体を鍛えられる」


 お義父さんが泳いでいるワニ男に声を掛けますな。

 ワニ男はその体躯でお姉さんのお姉さんとは異なる様子で尻尾も使って泳いでますぞ。

 お義父さん曰く、結構かっこいい泳ぎの姿だそうですな。

 ちなみに怠け豚とパンダは俺たちについて来ずに市場のある島の海岸で休むことを選んだのですな。

 そうして島に到着ですぞ。

 前のループで来たので新鮮なものは無いですな。

 見覚えのある城が見えてきましたな。


「おー話に聞いてたけど派手だなー赤いエネルギーとかも出ていて、何ていうの? ゲームみたいだ」

「今更ですよそれ」

「ボク達はわくわくしますけどね」


 ウサギ男とリースカは女王程では無いですがこういった代物に関心が強いようですな。

 で、前にも見た勇者の認証を通して城の門が開いて中に入りますぞ。


「ここでの目的は開拓妖精の特殊能力といろんな武具とアイテムですね」

「そうだな。元康に有利になる武器を探す」

「錬、目的違う」

「俺はケルススだワン」

「拘るなーで、キールくんも入れるのかな?」

「だから俺はちげーっての!」

「えー……キールくんも入ったらいいのにー」

「まあガエリオンや槍の勇者は前に攻略したけどー楽しむ為にある程度は自由に探索すると良いと思うなの」


 ライバルが謎の配慮をしてますぞ。


「ちなみになおふみ曰く、お城を探索するゲームジャンルだそうなの」

「ああ……なるほど、そう言うダンジョンなのか」

「では早速始めましょう。ギミック的に対応武器の勇者がそれぞれ乗らないとダメそうですね」


 お義父さんの役をヴォルフが代用して乗ろうとした所で、錬がキールを乗せましたな。


「ケルスス兄ちゃん何するんだよ」

「……さすがに反応しないか」

「したらどうする気だったんだよ」

「別に……キールがイヌルトなのかルナが気にしてるだろ」

「うん。キールくんの種族がアマと同じか気になるー」

「だから俺はケルススだワン!」


 錬もくどいですな。


「ルナちゃんの呼び方くらいじゃ特定できないから気にしなくて良いと思うよ。ケルスス」

「早く乗ってください錬さん」

「俺はケルススだワン!」


 と、渋々指定の場所に錬が乗りましたぞ。

 するとガチャリと扉が開きましたな。

 やはりヴォルフで代用も可能ですな。

 同じ理屈でラフミも現状は可能なのでしょうな。


「どうやらここのカギは対応している開拓妖精になれる武器持ちなら良いって事みたいなの」

「そのようですね。壁にある聖武器とその周囲の七星武器のようですし……一つ多いですね。あそこ」


 とウサギ男が気づいて弓の壁画の部分を指さしてますぞ。


「八つ目なんてありましたっけ?」

「あー……それは気にしなくて良いなの。持ち主は敵じゃないなの」

「大きなフィロリアル様ですぞー!」

「あっさりと謎を暴露されるのっていい事なのか……」


 という訳でダンジョンの入り口が解放されてカンテラを持てるようになりましたぞ。


「誰が入りますかな?」

「キール」

「だから俺を入れようとするなっての! ケルスス兄ちゃん」

「そんなに気になるならボスにカルマードッグが出てくる固定の島のダンジョンがイヌルト専用ダンジョンだからそこに突っ込んでみるなの。ここのダンジョンの奥に行くフラグもあるから結局行くなの」

「ガエリオンちゃんなんて言う事を言うんだよ!」


 キールが抗議してますぞ。

 錬はそっちに興味があるようですぞ。


「錬さん。何にしてもここで得られる特殊能力を得てからで良いですよ」

「そうだな。じゃあ開始だ。そして樹……俺はケルススだワン!」


 と言いながら錬はカンテラを持って、手にはお義父さん達が使っていた包丁を手に走って入って行きましたぞ。

 ダンジョン探索開始なのですぞ。


「あ、Lvが1からなんだね」

「魔物を倒していくと上がって行くなの。ダンジョン外のLvもかなり稼ぎやすいなの」

「波に備えた強化に適した場所ですね。こんな場所が隠されているって世界は謎だらけですね」

「まあ……ループしている知識から言うなら既に倒された波の黒幕が勇者たちに有利になるようなものは片っ端から潰したり隠したりしたなの」

「その辺りは元康くんも結構話してるね」

「徹底してますね。それで敗北とか笑い話も良い所ですがね。ははは」


 目が笑ってませんぞ樹。


「ちなみに世界中の騒乱に関わっていたであろうというのが判明しているなの。弓の勇者、お前が受けた事の遠因になっても居る可能性がある奴なの」

「そうですか、既に倒されているのならどうでもいいですよ。結局この世界では無かったことになっているわけではないじゃないですか」

「まあそうなの」


 何て形で雑談をしながら錬がダンジョンを駆ける姿を俺たちは見てますぞ。

 正直、退屈なのですぞ。


「出番が来たら呼んで欲しいのですぴょん。ユキちゃん達と浜辺で追いかけっこをしたいのですぴょん」


 とても楽しい浜辺のお遊びですぞ。


「まあ見てるだけだと時間の無駄遣いでもあるか……どうも中間ポイントとか移動も可能みたいだし……出番が来たらくればいいかな?」


 マップはそこそこ広いですぞ。ヴォルフがここで待機すればお義父さんはフリーですな。

 俺もしばらく居なくても問題ないですぞ。


「俺もペックルになって技能習得もしておくべきかな? 再取得可能?」

「出来たはずなの」

「ペーン! ナオフミ様、色々と覚えたら俺が泳いでこの辺りを案内しますヴォフッペン」

「語尾が忙しいなぁ……」

「……む、俺も泳ぎを磨いてくるとしよう」


 ワニ男は外で泳ぎに行くようですぞ。


「レン様頑張れー!」


 錬の仲間も応援してますな。


「そこで稼ぐのも大事だけど各島でしかドロップしない装備品もあるからその辺りも収集するなの」

「わかってますよ」

「樹、リースカの衣装であるリスーカの着ぐるみもこの島で手に入るのですぞ」

「ぶぇ!?」

「それ、リーシアさんの衣装じゃないかと思いますよ?」

「まあ、槍の勇者と会話する為にも持っておくといいかもしれないなの。装備性能も悪くないなの」

「はいはい。後でサクッと厳選しに行きますよーあ、尚文さん。イミアさんを連れて行ってあげて下さいね。最近、あまり相手してあげて無いでしょう? もっと親しくしてあげて下さい」

「それは俺も賛成ですピョン」


 俺の記憶の中でお姉さんに似た性格の精霊となってしまったモグラが何やら抗議しているような気がしますぞ。

 ワニ男を始めとした奴隷たちの輪の中に巻き込まないで欲しい! あそこに混ざれる程、この時の私は強くない! と、ですがきっと気のせいでしょう。

 お姉さんだってお義父さんに楽し気に声をかけている姿があるのですぞ。

 確かモグラは成長が早いので、お姉さんのお姉さんやパンダがライバルより先に関係を持つのが難しいとなっている今ならお姉さんの過激な部分を前面に出す様な成長をしてお義父さんと仲良く出来るかもしれません。

 絶対この状況じゃ無理! っと記憶の中のお姉さんも仰るような気もしますが万が一でも可能性があるので挑戦ですぴょ~ん!


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