表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~(旧題:Iris Revolution Online)  作者: 紀美野ねこ
以芸会友

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

662/683

第590話 翡翠の女神の使徒

 教会の中はうちの島のとほぼ同じ。

 さすがに長椅子の形なんかは違うけど、サイズや並んでる数も同じっぽい。

 そして、その一番奥には、俺が作った翡翠の女神像が飾られてるんだけど、その手前に腰ぐらいの高さの木の柵が置かれている。


「この柵、いい出来だなあ」


「おい、そっちじゃねーだろ」


 いや、だって気になるし。

 ニスが塗ってあるっぽいんだけど、どうやって作ったんだろう。


「ワフ」


「うん。お祈りしようか」


 この後のことも考えて、ちゃんとみんなが無事であるようお祈りしておく。

 なんか女神様に見られてるような気がするんだよな。いや、うん、実際、見られてるんだけど……ん?


「おい、ショウ。バフついたんじゃね?」


「は?」


 後ろにいた人たちが、俺やルピたちが一瞬淡く光ったのを見たらしい。

 そういえば、死霊都市の女神像って、お祈りするとバフがつくって聞いたし、それが適用されたのかな?

 いや、でも、あれってイベントアイテムみたいな像だし、俺が作った女神像でっていうのも変なんだけど……


『ショウ君。ステータスを』


「あ、うん」


 そんなことを思いながら確認すると、


【翡翠の女神の使徒の加護】


「は?」


【翡翠の女神の使徒の加護】

『翡翠の女神に愛された使徒。その加護は大いなる力を与えてくれる。神聖魔法と精霊魔法の消費MP5%減少、AGI、LUK+3%(1時間)』


 ……あれ? 今までそんなことあったっけ?

 いや、『翡翠の女神の使徒』って称号を獲得したのは覚えてる。死霊都市に翡翠の女神像を設置した時にもらったやつだ。


「どうした?」


「いや、なんか【翡翠の女神の使徒の加護】ってついてるんだけど」


「お前、自分で気づいてなかったのかよ」


 ナットやボルドーさん、他の人たちは俺だからなって納得してたらしい。

 なんだろう、その謎の信頼……


「これって今までもついてたのかな?」


『ショウ君がお祈りすることで発動したんでしょうか?』


「ああ、そういうことか」


 女神の使徒の称号持ちがお祈りすれば発動?

 まあ、悪いことじゃないから、今はいいや。


「そろそろ行こうぜ」


「りょ。で、どういう流れなんだ?」


「待ってくれてる連中の話だと、森に入るつもりのパーティが何組かいるっぽいし、アライアンスに誘ってみてって感じだな」


 そう言ってギルドカードを見せるナット。

 そのまま「合流できたから、そっち行くぞ」と伝えてからカードをしまう。


「見物に来てる人たちはどうする?」


「ほっときゃよくね?」


「まあ、ルピたちに触ろうとしてこなければ、そのままでいいか……」


「気にしててもしょうがねーぞ、有名人」


 ってことで、来た道を戻ることに。

 さすがに一緒に行くのに、俺だけリゲルに乗るのもなんなので……


「ガジュ、代わりに乗ってて。モグ君も良かったら」


「ジュ!」「グ〜?」


「ブルルン♪」


 リゲルももちろんオッケーってことでガジュを抱え上げて乗せ、ナットがモグ君を抱え上げて乗せる。

 なんか、遠巻きに見てる観客(?)から歓声が上がってるけど……気にしない。


「じゃ、行きましょう」


「おう」「了解」


 ………

 ……

 …


「よろしく!」


「よろしくお願いします」


 門前町の南側。壁の外にまで歩いてきて、ナットと一緒にきたメンバーに一通り挨拶を終えたところ。

 目の前には森というか密林が広がっている。前にコボルトを撃退した時に少し入ったけど、あの時は迷うほど奥には行かなかったんだろうなあ。


「で、どうするつもりなんだ?」


「そこは考えてあるぞ。ショウ、頼んだ」


「頼んだってお前……」


 俺たちが森の奥へ行くにあたって、一緒に来たいっていう人たちがいれば、ナットたちと同じようにアライアンスで参加してもらうって話。

 おっと、ナットのところの『妖精の友』をサブリーダーにしておかないとだった。


「えーっと、ちょっと森の奥の様子を見に行くつもりなんで、参加したいパーティはアライアンスに加わってください」


 そう声を張り上げると、少し離れた場所で見てた人たちがどよめく。あとはナットに任せる形だけど、5分で締め切りってことに。

 短いなと思うけど、どんどん増えていくとキリがなくなって、いつ行くんだって話になっちゃうので。


「気になったら言ってね」


「ジュジュ!」


 参加したいパーティがナットの前に並んでるので、ガジュに変な人がいないかしっかりとチェックしてもらう。

 結構な人数になりそうだよなとパーティ、アライアンスを確認……


【ティル・ナ・ノーグ】

☆ショウのパーティ

 ショウ、ルピ、レダ、ロイ、リゲル

・元銀猫騎士団

 シャル、ケット・シーたち(24名)

・キジムナーの戦士

 ガジュ、キジムナーたち(10名)

☆妖精の友

 ナット、ボルドー、……

 ………

 ……

 …


 スクロールしないと見れないんだけど……

 加わった人たちには、ボルドーさんがいろいろと説明してくれている。

 森の奥へ進むと迷うので、そこは俺が(というかガジュたちが)解決して、さらに先へと進むっていう手はず。


「締め切ったし、そろそろ行こうぜ。午後2時回ってるし」


「りょ。じゃあ、出発します!」


「「「おおー!」」」


 なんか、ちょっとしたレイド規模になってる気がするけど、少ないよりはいいよな。


 ………

 ……

 …


 ルピたちが先頭を進み、リゲルに二人乗りしてる俺とガジュが続く。

 ナットのところやアライアンスの人たちは、人数が人数なので固まって移動するのは難しいんだけど、左右にメンバーが見える範囲にはまとまってもらっている。


「やることないな……」


「ジュ」


 遭遇するコボルトは、多くて5、6匹ってところなので、ほとんどが逃げていく。

 迷って逸れる可能性があるので無理に追わずに、その逃げた方向へと進んで行く感じ。

 そのまま15分ほど進んだところで……


「ジュ!」


「ルピ! 待て!」


 ガジュが声をあげ、ルピたちにも止まってもらった。

 どうやら何かあるっぽい?


「どうした?」


「なんかあるっぽいぞ。ちょっと見てくるから、警戒を続けてくれ」


「え? マジか。気をつけろよ」


 リゲルから降り、ルピのところまでダッシュ。

 その先は、今までよりもちょっと薄暗くはあるけど、別段、変な感じはしないんだけど……


「ジュ。ジュジュ!」


「え? あそこ?」


 膝を折って、ガジュの目線に合わせ、ガジュが指差す先を見る。

 そうだ、真贋を発動させないと……


「え? なんだあれ!?」


 今まで全然気づかなかった場所に、瘴気(?)を纏った巨木が歩いていた……



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~ もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ2 ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~ もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ3 ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~ もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ4 ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~ もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ5 ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~ もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ6 ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~

― 新着の感想 ―
称号を持ってる人が祈ったら『翡翠の女神の使徒の加護』がついたんだよね?そしてルピ達も光ったと。これは使途がいればパーティーやアライアンス全体に加護がつく、ってことなのかな
『女神の使徒の加護』だと使徒が加護を与えてるようにも読める日本語って難しい。 『女神の寵愛』だと愛が強すぎるか・・・ 「リゲルに乗って南の島をおさんぽ3分5000円」とか売れる気がする。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ