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もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~(旧題:Iris Revolution Online)  作者: 紀美野ねこ
未知への翼

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第474話 なにがどうしてこうなったのか

「それはそれとして、今日できることをしておくべきであろう」


「そうね。まずはこの砦からかしら?」


「なるほど。えーっと、ガジュ。この砦だけど、石造りにしちゃっていい?」


「ジュ!? ジュジュ〜」


 あ、全然いいらしい。

 ガジュの話だと、昔は石でできた砦だったのが、地震があって崩れちゃったと。


「そうなのね。物事が起こった時系列ってどうなってるのかしら……」


「確かに気になりますね。ガジュ、知ってる範囲でいいんだけど……」


「ジュ? ジュ〜ジュジュ……」


 えーっと、キジムナーたちが幸蓉樹から生まれて、その後で人が来て塔を作ったそうだ。

 その人たちとの交流があって、でも、いなくなってしまったらしい。ここまでが、ガジュも言い伝えで聞いた話。


「その後に地震があって、塔にいた人たちもいなくなったそうです」


「ふむ。厄災があったのは、さらにその後と」


 ガジュたちは幸蓉の神樹のおかげで、厄災もやり過ごせたそうだ。

 地震と厄災、なんか関係ありそうだよな……


「ショウ君。ごめんごめん」


「あ、いえ。キジムナーって真贋を持ってるらしくて」


「みたいだねえ。ともかく、悪竜認定されなくて良かったよ」


 アズールさんがようやっと解放されたのか、俺たちのところへやってきた。

 それでも何人かのキジムナーたちが、キラキラした目で見てるのは、やっぱりドラゴンへの憧れみたいなのがあるのかな?


「兄上。手分けをして進めるのが良いと思うのだが?」


「りょ。じゃあ……」


 俺とベル部長、あとスウィーがパーンたちを呼びに行ってくれるので、そのメンバーで砦を強化することに。

 ミオンはガジュと一緒にアズールさんとセスを案内しつつ、砦以外の場所で問題があったりしないかを確認してもらう。

 さっきの時系列の話はセスからアズールさんに伝えてもらうことに。厄災関連は竜族も気になってるだろうし。


「ワフ」


「うん。ルピたちは警戒よろしく」


「「バウ!」」


 ………

 ……

 …


「なんか、すいません……」


「気にする必要はないわよ。最近は『石壁の魔女』の呼び名も悪くないと思ってるもの」


 そう言って、新たに大きな石壁ブロックを作ってくれる。

 俺がやるのは、白粘土と水を出して目地材にして積み上げていくだけ。


「器用なものねえ……」


「そうですか? <減重>」


 ベル部長が出した石壁ブロックは、減重の魔法をかけて軽くして位置合わせ。

 決まったところで魔法を解除すると、ぴったり設置されていい感じ。


「〜〜〜♪」


「リュ〜!」「「「リュリュ〜〜〜」」」


「パーン、みんなも来てくれてありがとう」


 今まであった木の柵、せっかく直してもらった部分もあるんだけど、全て石壁に変えるつもりなので、そっちの解体をお願いする。

 作り直す幅は10m弱なので、これから夕方まででひとまずは完成させたいところ。


「<石壁>。ところで、普通に街壁みたいな感じにするのかしら? 門はどうするつもりなの?」


「門は解体した木の柵を使って、分厚いのを作ろうかなと。<減重>」


 鉄で補強とか入れたいところだけど、じいちゃん家から戻ってきてからかな。

 それなら、しっかりした門扉を作った方がいい気がするし。


「ああ、それなら『白銀の館』で作るわよ? <石壁>」


「あ、そうか。<減重>……っと。じゃ、お願いしていいですか?」


「ええ。やって欲しいことをリストアップしておいてもらえると助かるわね。<石壁>」


 なるほど。

 ここの門扉をいいものにしてもらうとして、後は日用品を作ってもらうとかかな。包丁とか足りないって聞いたし。

 後でまたシャルに聞いて、ミオンとリストアップしておこう。


 だいたい半分ぐらい終わったところで、俺もベル部長もMPが厳しくなってきた。


「ちょっと休憩しましょうか」


「ええ、そうね」


 そんな話をしていると、警戒に出ていたルピたちが戻ってきた。


「「バウ」」


「おかえり。って……」


 森の中で捕まえたらしい、まだら模様が綺麗な鳥を咥えているルピ。

 それを俺の前に置いて、


「ワフン」


 とドヤ顔が可愛いのでしっかりと撫でて褒める。

 鑑定すると【チョク】という雉の一種で肉も美味しいらしい。

 解体で手に入ったのは肉、骨、羽。もも肉をルピたちのおやつとして切り分ける。


「ミオン。今、いい?」


『はぃ』


「おやつ休憩にするけど、戻って来れる?」


『ぁ、今、戻ってるところです』


 なんか、スウィーが騒いでる声が聞こえる……

 アームラの実がインベントリにあるし、これでジュースでも作るかな。

 せっかくだし、ここは軽く凍らせてからスムージーにしてみるか。


「えーっと、あったあった」


「それって魔導具のフードプロセッサーよね?」


「ですね。本土でも見つかってるって聞きましたけど」


「ええ、死霊都市のダンジョンでいくつか見つかってるわ。すごい値段になってるのよね」


 魔導具の類、保存箱とかも見つかってるらしいけど、どれもすごい値段になってるんだとか。

 1000万アイリスとかするらしいけど、それって確かプレイヤーズギルドの上納金一年分を超えてるよな。


「ワフ?」


「ああ、ごめん。先に食べていいよ」


「ワフ」「「バウ」」


 切り分けたアームラを軽く凍らせ、エクリューミルクと一緒に魔導フードプロセッサーに投入。

 空砂糖はひとまず無しで。もともとのアームラがかなり甘いから。


「ニャ〜」


「あ、おかえり」


「ただいまです」


 ちょっとお疲れな感じのミオンとシャル。

 アズールさんはセスとあれこれ話してるけど、例の時系列のことっぽいな。


「はいはい。アームラのスムージーができてるから」


 スウィーの最優先は当然おやつの方。

 出来上がったスムージーを配って……全員分には足りなそうなので、もう一回セット。


「〜〜〜♪」


「美味しいです。ショウ君も」


「さんきゅ」


 ミオンのを少し飲ませてもらったけど、空砂糖を入れなくても全然いい甘さ。

 ちょっとグリーンベリーを絞るのもありかも?


「ショウ君。アームラの実って保存利かないよね?」


「そうですね。完熟が一番美味しいですけど、一日ぐらいしか持たないかも?」


「そっかー」


 白竜姫様も好きだったから、おみやげに持って帰るんだろうけど、たくさん持って帰って味が落ちるのはもったいないもんなあ。

 ここは無難にドライマンゴー、もとい、ドライアームラにするのがいいのかな?


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― 新着の感想 ―
[一言] 姫さま、来ちゃうね。こりゃ。
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