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77:新たな関係と別れと

ベリエの幸せを考えても考えても見えて来ないままですが、変化が無いと幸せとはなんだろう?とベリエが考えない気がしまして。変化投入です。

姉ちゃんとルークの婚約が国内外に発表された。我が国はランスベルトの一件で既に王家が揺れているからこれ以上に揺れて他国からの干渉は退けなければならなかった。そのためにも姉ちゃんとルークの婚約はさっさと発表しておかなければならないが。俺はトホルスの事を考えていた。前世で姉ちゃんが好きになった男で姉ちゃんを虐めていた男でそれを悔いていた男で……今、姉ちゃんを好きな男。姉ちゃんの婚約を知ってどんな気持ちなのかなんて聞けるわけもない。だから俺から連絡を取る気はなかったのだがトホルスの方から俺に会いたい、と申し出てきた。それを断る気はなかったから俺はトホルスの屋敷へ足を向けたのだが。


「なんだ。俺から行こうと思っていたのに」


屈託なく笑うトホルスに出迎えられて屋敷の中に入った俺は戸惑った。やけに物が減っている。


「物が減ってるな?」


「ああ。帰国するんだ」


「……は?」


唐突に聞いた帰国宣言に俺は目を瞬かせた。


「俺が隣国の第五王子って知ってるだろ?」


「ああ。ハルトとルークから聞いた。第五王子は病死した事にして正式に公爵家の第三子になりたいんじゃ無かったのか?」


「情勢が変わってな。……第一王子と第三王子の母である側妃が兄上……第二王子である俺の実兄を本気で陥れようとして兄上に返り討ちにされた。陛下……一応父上が側妃の証拠を兄上から差し出されてどうにもならなくなって投獄されてそのままロクな調べもされずに処刑された。父上が寵愛していた側妃だったが正妃である俺達の母上に嫉妬しまくって結果失脚した。周りからはあの側妃が寵愛されていたと思われたようだが、あの父は正妃を含め誰も愛していない。自己愛の強い人だからな。本当に愛しているのは己だけ。だからこそあっさりと側妃を処刑した。それに伴い第一と第三の2人は勢力を削がれて事実上の王位継承争いから下ろされた」


「下ろされたって元々法を考えれば王位継承争いにすらならないだろう?」


「正妃の子が何に置いても優遇されるってヤツか? 一応法律上は兄上が王位継承第一位だが王太子じゃない。父上は自分の妃達が息子達がやらかしている事を黙って見ているだけだ。本当に観察しているだけだな、あれは。そうして害にしかならない状況に陥った時に原因を排除する。だから今回側妃とその息子達がやらかして害だと判断して側妃は処刑された。第一と第三の2人は投獄された。そして第二王子である兄上が王太子としてその位に就いたから俺に帰国命令が出されて病死扱いにしてもらう話が消えた。そりゃそうだ。もう暗殺者は出てこないからな。俺は兄上のスペアにされる。第四王子とその母親は第一と第三王子の失脚ぶりを目の当たりにして俺と兄上に擦り寄る方が賢明だと判断したらしい。掌を返して大人しい態度だとか。そんな状況では帰らないなんて言えない」


淡々とした話にこれはもう決定事項なのだと知る。


「姉ちゃんに話さなくていいのか?」


俺が言えるのはそれだけ。


「ハルト・ルークと共に帰国の挨拶をするときで構わない」


それは個人的に別れを告げないという意味だった。


「俺に話ってこのこと?」


「それもあるが単にベリエを頼むって言いたかっただけだ。ルークに言うのは癪に触るからな」


分かった、と俺は頷いた。ルークと姉ちゃんの婚約という新たな関係が生まれたと思ったらトホルスとの別れが来るとは思わなかった。姉ちゃん、寂しがるかも知れないけど仕方ないことだった。

そんなわけでトホルスは帰国します。

今後トホルスが現れるかどうかは不明です。

トホルスが去った事で何かしら変化すれば良いな。

お読みいただきありがとうございました。

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