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70:姉ちゃんの決意が無駄にならないように

お盆が終わったので6時更新に戻る予定です。予定……。ヒュルトユウリ視点です。

姉ちゃんが色々考えている事は分かる。何一つ相談されないけれど。相談じゃなくて決意を一つだけ教えてくれたのはルークにこれから会うと言った後だった。


「ユウちゃん。私ね。ルークと婚約を結ぼうと思うの。……王命で」


「王命?」


「私は恋愛をする事を恐れている。また誰かを好きになって裏切られて傷つくのを。でも今の私には時間が無い。また人を好きになる時間が。ルークは多分私を裏切らないのでしょう。執着心が強いもの。トホルスは優しいけれど今の私はその優しさを必要としていないの。だからと言うルークの執着心が必要なのでは無いわ。ただどちらにも友人以上の気持ちを持ち合わせていないけれどそれでもどちらかと言えばルークの方が好きなだけ。でもルークの望む気持ちでは無いから王命にしてもらおうと思うのよ」


それじゃあルークの気持ちも姉ちゃんの気持ちもどうでもいい事になってしまう。姉ちゃんはそれでいいのか? 俺は問おうとしてやめた。姉ちゃんの意思が固いのは表情で分かるから。それに姉ちゃんが王命にしたいのはルークの気持ちに応えられないからだろう。同時に俺が煽ったようにルークにも姉ちゃんにも時間は無い。煽ったけど本当の事なのは姉ちゃんもさすがに分かっている。だからこその政略結婚を姉ちゃんは望んだ。


「姉ちゃん、悪い」


「ユウちゃんが謝る事なんて何一つ無いよ。今の私は誰に対しても恋愛感情なんて持ち合わせていないだけ。でもルークを放って置けないから。分かるでしょう? ルークは私が手を伸ばさなければいつまでもその場から動かない。幼馴染みだしルークの執着心に薄々気付いていたのに放って置いたのは私が悪いわ。ハルトやルーク……ユウちゃんもだろうけれど……私がルークを好きになる事を望んでいるのかもしれない。でも今の私には無理。それだけのことなのよ」


()()()()()()()()()()()じゃあいつかは? 姉ちゃんの気持ちを解っているつもりで未だに傷ついている姉ちゃんの事を理解していなかった俺が出来るのは、王命でルークとの婚約を結ぼうとする姉ちゃんの決意が無駄にならないように祈るだけ。

時間が無いのも本当だけど悠長にしている姉ちゃんに現実を突きつけた事に後悔はしないけど。それでも俺くらい姉ちゃんの気持ちを待っていてあげるべきだったんじゃないだろうか。……もう言っても仕方ない事だけど。


でも多分、姉ちゃんが望まなければハルトがまだ一応退位していない国王陛下に奏上して王命としてルークと姉ちゃんの婚約を結んでいたはずで。それが姉ちゃんからの申し出ならばハルトが断るわけがなくて。

俺が出来る事なんて何一つ無かった。

ただ姉ちゃんの気持ちを聞いてやるくらいしか出来る事なんて無かったのに。

俺は姉ちゃんの味方だと言い続けていたくせに心のどこかで姉ちゃんとルークがくっつく事を決め付けていて姉ちゃんの気持ちを聞く事を放棄したんじゃないだろうか。


「ユウちゃん。何も気に病まなくていいんだよ。ユウちゃんに言われなければ私は未だに悩んでいたもの。そして時間切れで自分で吹っ切れないまま、また王命で婚約していた。そうなっていたらそれこそ後悔していたわよ。だから考え込まなくていいの。私は自分で納得しているから」


姉ちゃんが鮮やかに笑って。やっぱりこういうところは前世から変わらなくて姉ちゃんには敵わないんだな……と俺はいつまで経っても姉ちゃんに守られる弟でしか無かった。今度こそ俺が姉ちゃんを守るって決めていたのに……。

明日はルークとハルトの両方かルーク視点。ちょっと考えます。ルーク視点のみだったら明後日はハルト視点の予定です。

それにしても70話……。長過ぎる。もっと早く終わると思っていたのに……。何故だ。そしてベリエは今度は自分から王命で婚約を望んでる……。恋愛にシフトチェンジしないのは何故。私の頭が残念な所為ですすみません。

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