47:新たなる一歩……じゃなくて騒動⁉︎
昨日感想を書いて下さった方ありがとうございます。通知のみ確認してまだ感想を読めていないので返信出来ずにすみません。少々執筆のみに集中しますので感想は後でまとめて読ませて頂きます。
夏月の中での第二部開始です。
あの密かな仕返しから1週間。俺だけハルトに呼ばれたので行けばルークもいた。おや?
「何2人共険しい表情で」
嫌〜な予感がする。
「ヒュルトがトホルスを呼んだのは理由が有ったのか?」
「うん? いや別に。なんで?」
「いくら身分が高くても隣国の者を立ち会わせる事に何故俺達が断らなかったか分かるか?」
あー。そういう事か。ハルトの問いかけの意図を理解した。
「トホルスは微妙な立場なのか」
「そうだな。ヒュルトが何も考えずにトホルスを立ち会わせるとは思えなかったから敢えて許可したんだが」
「トホルス自身が思ってただろうな。なんで俺はこの場に呼び出されたんだろうって。俺はトホルスも立ち会わないと寂しいかなぁって思って立ち会わせたんだけどって言ったけれど」
俺の率直な発言。ハルトが「その裏は?」と聞いてくる。ルークは黙って俺を見たまま。成る程。俺も疑われているのか。
「トホルス自身が一番不思議だったと思うぞ。他国の自分がこの場にいていいのかって」
俺ははぐらかすがハルトもルークも逃さない。
「はぁ。未確認だったんだよ。トホルス・サヴァが公爵家の3男じゃなくて王家の密偵って情報。だから敢えて立ち会わせれば隣国と連絡を取るかなぁって思って」
危険な事は分かってる。俺は国を売ったと思われても仕方ない事をやったという自覚はあったし、それ故に俺はこの一件の前には廃嫡して欲しいという手紙を父宛に書いていた。両親と姉ちゃんは関わりない事だから。
「結果から言えばトホルス・サヴァは隣国王家の密偵……ではなくて隣国王家の第五王子だった」
ルークがいきなり爆弾を投げた。
「はぁ⁉︎」
「とはいえこの一件は隣国の国王にはやはり知らされている。内々に国王陛下から俺宛に手紙がきた」
ハルトが隣国の国王陛下が親書等に使用する封蝋を見せて来た。
「内容は?」
「今回の件は迅速な対応だったと思う。これからも良い同盟関係を続けよう、との事だ」
それには安心した。ランスベルトがあのお花畑令嬢と結婚式を挙げる前からハルトに相談を受けていた。ランスベルトが変な動きを見せている、と。基本的に城内は他国の密偵が居るのが当たり前だ。それはどこの国も同じで。それを王族は普通理解している。その上で、通常の生活を続けるのだ。ある意味神経が図太くないとやっていけない。そして通常は足元を掬われないような言動を心がけるはずだ。
きっとランスベルトはその辺の事をすっかり忘れていたのだろう。……王妃も。同時に俺は極秘でトホルスが隣国の密偵だという情報を隣国のバルドル公爵家の密偵から貰った。だったら一か八かでトホルスを巻き込んでしまえ、と強行手段に出た。ハルトもルークも反対しない事に驚いたしランスベルトとあの令嬢はともかく王妃はトホルスの存在に文句を言うかと思っていたのだが、誰も何も言わないで仕返しが始まった……という状況だった。
ヒュルトユウリ視点です。
トホルスの正体から始まります。新たな騒動?ですね。明日以降ももう少しトホルスの正体についての話になります。




