30:やっぱり……だった。
ヒュルトユウリ視点です。
……タイトル付けてて気付いたのですが、もう30話でした。もっと短くなる予定だったのになんでまだ終わってないんだろう。
あ、絶対母オヤだ。前世では母と認めたくないから「あんた」と呼んでいたが現世ではコイツに変更だな。というか良く「バカは死ななきゃ直らない」とか言うけどコイツは「死んでも性格は変わらない」だな。そんな事を脳内で考えていた俺はハルトと王妃サマとのやり取りを右から左へ流しまくっていた。
「まぁ! ハルトリッヒ。いくら私が義理とはいえどそのような言い方は悲しくてよ?」
優しい義母を演じている自分に酔ってんなぁ。
「お母さん。恥ずかしいからハルトにハハオヤ面しないでくれる?」
あ、姉ちゃんが日本語で注意している。咄嗟にコイツは反応してしまった。
「里江子! お母さんに向かってなんて言い草なの!」
直ぐに日本語で対応しているところを見れば記憶がある、らしい。ゲーッ。めんどくせぇなぁ。
「お母さんの所為でまた友達を失くしたくないから黙ってて」
あ。姉ちゃん、実はイジメの一件を恨んでたのか。まぁそうだよな。
「雄介っ」
あー、ホント変わんねぇなぁ、状況が不利になると誰かに縋って味方を作ろうとするところ。だけど相手が必ずしも味方になるとは限らないって気付けよな。
「悪いけど俺は昔から姉ちゃんの味方だって決めているから」
前世の息子を呼ぶから日本語で冷たく遇らう。俺は前世の頃からアンタをマトモなハハオヤだとは思っていなかった。コイツのこの性格で敬える子どもなんて存在しないのだ、と気付けよな。あ、気付かないからこそ姉ちゃんの恋にしゃしゃり出て姉ちゃんの気持ちを無視して暴走したんだっけ。
やっぱりコイツどうしようもないオヤだな。
「里江子も雄介も私の可愛い子だったのに!」
「私もゆうちゃんもあなたみたいなのが母親だなんて思いたくなかったよ。ただ現実を見てあなたの庇護から抜けなかっただけ」
そう。俺たちは未成年で色々と現実的に考えた結果。コイツの庇護から独立はしていなかっただけ。姉ちゃんは高校卒業して就職を考えていたようだが、俺の手に職を付けた方がいいってアドバイスで専門学校へいく事にしていた。……進学校で有名な高校に通っていたというのに。
姉ちゃんは大学に行って4年の間に将来の事を考えるつもりだったのに。コイツが口を出すから結局姉ちゃんは諦めるしかなかった。そんな事すら気付かないで姉ちゃんの恋にも口出すババァがムカついた。きっと姉ちゃんが大学に行かない選択を取った事すら知らないのだろう。
「あなた達はあんなにも私の言うことを良く聞くイイコだったのに」
ブツブツ何か言うコイツに俺も言ってやる。
「というか、今の俺たちはアンタの子どもじゃないし。アンタの言う事を聞く義理は無いだろ」
スパッと切り捨てる。……結構気持ち良いかもしれない。だがコレはあくまでも前世に対する発言で。現世は今で別にあるからな、覚悟しとけよ。
そんなわけでまだ王妃サマに仕返しは始まってません。
王妃サマへの仕返しはこれからですがここでやりません。やるのはランスベルトとモールナと3人が揃う時です。もう少しお待ち下さいませ。
明日はテルナル視点の予定です。




