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ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
3章 家に帰ろう 寄り道腕自慢大会編
76/202

72ネキ おまけは続くんだなも

 前回のあらすじ



「もうこの手を離さないでござる」


「どうせダイチ魔法でくっつけられるんだし手首、風魔法でスパッとやっていいわよね?」


「ガンテツ氏の工房までお情を! お情を!」


「……本当にやりはしないけど例えばよ。例えば」


「リーフも素直に手繋いでほしいって言えばイイのに……(ボソッ」


「はぁーっ!? ちちち違うわよ!そそそそんなんじゃないわ!」


「カイヤナちゃんはーあんな蛮族エルフに育っちゃダメにゃよ?」


「ほんとはリーフおねーちゃんとナハトおねーちゃんなかよしってカイヤナしってるよ」


「カイヤナ殿はリーフと違って本当に純真(ピュア)でござるなー」


「ああん!? 聞こえてるわよ!」


「拙者のターン! 手元のテャウ・テュールを生贄に、サモン・ケッタ! そしてケッタの能力発動! “にゃんこ残像壁(キャット・ウォール)”!」


 ドン☆!!


にゃフン(ディーフェンス!)フンフンフン(ディーフェンス)!」


「ああもう、ケッタ! 邪魔しないでって……人数おかしくない!?」



「それは」 「全部」 「あちしの」



「「「残像にゃ」」」


「……1人だけ寝込んでるわよ?」


「「「あいつは体調不良にゃ」」」



「ケッタおねーちゃんすごーい!」


 ――――


「あら、ダイチちゃん。わざわざ迎えに行ってくれたの? ありがとうねぇ〜」


 ダイチの手を離れ、てこてこと走りカイヤナはシトリに抱き着く。

 それを見つめるダイチの瞳は慈愛に満ち満ちていた。


「いえ、拙者暇極まれりですので願わくば毎日の送り迎えに任命していただきたい所存」


「せゃっ!」


「おップす!」


 リーフの会心のローキックがダイチの弁慶の泣き所にクリーンヒット。コレにはさすがのダイチも膝を抱えてうずくまる。


「あんたねー! 自分の所の王様から言われて各所のダンジョンの間引きっていう大事な仕事があんでしょーよ! タマさんっていう人待つためにここ最近ず〜っとヴィシソワーズに入り浸りじゃないのよ!」


「おごごごごご……だ、大丈夫でござる。きっと王様も事情説明すれば分かってくれるはずでござろう。拙者と似たようなものでござるし……」


「ダイチ……大丈夫? ほら、痛いの痛いの飛んでけ〜」


「ああもうすぐナハトはダイチ甘やかすんだから!」


「リーフがダイチ虐める分私がダイチ甘やかせばちょうど良い?」


「いや、大丈夫ですぞナハト。コレもリーフの愛でござる。拙者は真正面から受け止めるのみ」


「さすがダイチ……もう好き。大好き」


 瞳をハートにしながらダイチにしなだれかかるナハト。



「……人の店で発情するのやめてくれんかの? 娘の教育に悪いんじゃが?」


 騒ぎを聞きつけ、作業の方も一段落ついたのでガンテツが奥の工房から出現する。


「あっ。すみませんガンテツさん! 今すぐ剥がしますんで!」


「シトちゃんとカイヤナはもう奥に行ったから別に急がんでもええぞ。でも客がよう来る昼はやめてくれんかの」


「すみませんすみません!」


「まあええわい。騒がしいのはいつものことじゃしの。で、此処に来たのには何かあるんじゃろ?」


「ガンテツ殿、リーフ殿、テーブルに茶と菓子を用意しておるのでつまみながらでもどうだね?」


「お、気が利くの、アルド。どれ、ワシもたまにゃー菓子でも摘むか」


「あ、ありがとうございますアルドさん。ではお言葉に甘えまして……」


「何、気にすることはない。既にダイチは四つん這いでぎーとのイスに、ナハト殿はダイチに菓子を、ケッタ殿は畳の上で丸くなっておる」


「……もうやだぁ」


 両手で顔を隠し、特徴的な耳まで真っ赤に染めて恥ずかしがるリーフ。


「クッキーも甘くてうめーんだよなー」


「ぎーと殿! 高さはいかがでござろうか!」


「ん。いい高さだ。褒めてやろう」


「御褒めの言葉至極恐悦にござる!」


「はい。ダイチ、あ〜んして?」


「助かるでござるナハト」


「にゃ〜。“畳”はやっぱり最高にゃ〜」



 やりたい放題であった。



「我が言うのも何であるが、向こうは無視して話を続けた方が進むと思うぞ?」


「……そうじゃな」


「……はぃ」


「で、リーフちゃん、ここに来た理由とは?」


「あ、えっとですね、私たちヴィシソワーズの国王様に謁見してきたんですけど、伝言を預かってきてますので、伝えに来たんです」


「はぁ? あのバカタレからか?」


「バカタレって……」


「良〜いんじゃよリーフちゃん。 あのバカタレとは幼なじみで従兄弟だから兄弟みたいなもんじゃ。王族だろうが何だろうがアレはバカタレで良いんじゃよ」


「は、はぁ……」


「ほんでアレはなんと言っとったか?」

 

「えっと、「ガンちゃんとこ面白やべー魔物が2匹も住んでるんだって? 超気になるからお忍びで視察に行くんでヨロシコ」……だそうです……」


「ほう……その国王様ってのは今ドアの隙間から覗いておる奴みたいな髭面(ひげづら)じゃったか?」


「はい。確かにあんな感じのお髭の人でし……ってええええええ!?」



「……来ちゃった♡」


「来ちゃった♡ じゃないわボケぇ! 何しに来やがったドンテツ!」


 ドワーフ国王、まさかの登場である。

 そして林檎から出てくる日曜日の魚介系家族のような小粋ステップで店の中へと侵入してくる国王。


「ガンちゃんつれなくなーい? こんな可愛い子とイケおじが魔物なんて聞いてないぜぇ〜?」


「相変わらずくっそウザイテンションだのドンちゃん。まぁ、人化しとるのは言うとったはずじゃが?」


「それは聞いてたけどさー、まさかのキングもここまで綺麗な人化とは思わなかったのよね〜」


「コレも言ってあるとは思うが、そヤツらアースドラゴンとハーミットでS級の正真正銘のバケモンじゃから絶対に機嫌損ねるなよ? まぁ暴れるようなことは絶対に無いが」


「おーこえ。 どうやって身分証明無しに入れたか門番に問い詰めたら“隠者の雫”を賄賂にされたとはな! 聞いた時は笑いがとまらんかったわ。 そりゃワシが門番してても通しちゃうわ。だってアレめっちゃ美味いんだもん」


「……結構な数献上したはずじゃが?」


「飲んじゃった!(てへぺろー)」


「……無くなったからって分けてやらんぞ」


「ほげっ!? そんな殺生なガンちゃん!」


「まーまーガンちゃん、せっかくドンちゃんがお忍びでも来てくれたのに可哀想でしょ? ぎーとちゃんから貰ってきたから1杯やんない?」


「シトリさんさっすがー! 天使! 天使だよ!ほら、リーフちゃんもそのままだとキツいだろうから薄めた奴飲も! ほらほら!」


「あ、その……王様からなんて……」


「今ここに居るのは唯のお酒だ〜いすきドワーフのおっさんのドンテツよ! 気にすんなって!」


「シトちゃん、カイヤナは?」


「寝かし付けてきたから大丈夫よ。アルドちゃんに子守りお願いしてきたし、部屋も防音だから安心して騒げるわよー」


「酒盛りでござるか! ならば参加せざるをえないでござろう!」


「ダイチはオイラの接待なー」


「喜んで!」


「ダイチが飲むのなら私も一緒に飲む……」


「騒ぐにゃ? 宴にゃ?」


「ほらほら、リーフちゃん。フルーツの果汁で雫割ったのよ〜。飲んでみて?」


「あ、美味しい……これなら。……ありがとうございます、シトリさん」



「明日にはワシ城に戻って仕事に殺されるので景気付けにカンパーイ!」


「なーんでドンちゃんが来たと思ったら酒盛りになっとるんじゃ。……ま、嫌いじゃないがの」



 そして一行による酒盛り大会が開催された。


 フルーツで割ったと言えど、雫の度数はぶっ飛んでるので、あっという間に皆出来上る。

 というか1部は浴びてるので飲みすぎな?



 そして翌日─






「はぁ〜……我がカイヤナ殿を寝かしつけてた間によくここまで散らかしたものだな……」





 死屍、累々。







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