表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハガネキ 〜彼女はメタルでハガネのやべー奴〜  作者: 爆散芋
3章 家に帰ろう 寄り道腕自慢大会編
104/202

87ネキ 働く騎士団の人達

 前回のあらすじ


 あの牛おじさん元に戻ったら全裸なんじゃ……



 ――――



 バルバロが(ほの)めかしていた魔物への変身。

 彼の言葉通りにほぼ同時刻、王都の各所で一斉に仲間が暴れ始める。


 一般国民より()()()巡回して居る騎士団を優先して。 悪魔の入れ知恵もあり、“どうせ狙うなら国の中で立場の大きい人物を討ち取ればいいんじゃ?”とのことで国の各所で戦闘が始まる。


 本来は各団毎に戦闘があったが、作中に登場してない奴らを出してもしょうが無いので、登場した者のみにスポットを当てよう。





 ――出店通りエリア 二団――


  “トロル”


「てやぁぁっ!」


「駄目よ! 下がって!」


「グフフフフフ! ソォイ! ……(はず)シタカ」


「何なのよアイツ! 色からして普通のトロルじゃないわよ、全然切れてる感じないし! 硬いゴムみたいなヤツね」


 巡回中の戦乙女の前に現れた1人の男が人間からトロルへと変身し、いきなり彼女らへと襲い掛かる。


 反撃がてら手傷を負わそうと団員数名が切り付けるも、男は意に介さず応戦、切り付けた彼女らは団の仲間の注意により何とか攻撃を躱す。が、確かに手応えのある攻撃をしたのに全くもって無傷の男に驚く団員たち。


「グーフフフ! ソォダ! 見ヨ! コノ黒光リスル重厚ナ肉ノ鎧! イクラデモ斬ッテ突イテモ効カンナァ!?」


 ゴイン! ゴイン! と自身のでっぷりとした腹を叩いた音を響かせてノーダメージアピールをする男。


 少しの間に次々斬撃、魔法、魔法剣の波状攻撃が男に浴びせられるが、男にダメージが通る様子は無い。


「カーユイカユイ! オ遊戯会ダナァ! 天下ノ騎士団ハコンナモノカァ!」


 尚も暴れるトロル男であったが、辺りが一瞬暗くなったのに気がつくと─



「お遊戯会か。 なら私は引率の先生だ」



 どこからとも無く雷光と共にリリーが参上。



「オオ? 噂二違ワヌ雷ノ様ナ登場トハサスガ“白雷”! サア、俺ト遊ンデクレルヨナア!?」


「遊んでやってもいいが、最終勧告だ。 もしまだ暴れるなら私は手加減をしない。元人間であったとしても、だ」



「ドウセ戻レネェンダァ! 派手二暴レテミテェダロォ!?」


 叫ぶと同時にリリーへと殴り掛かるトロル男の大振りなフックを仰け反って躱した後、姿勢を戻しざまに抜剣して男の脇腹を切り抜ける。


 が。



「グフフフフフ、団員ガオ遊戯ナラ先生モ似タヨウナモノダナ!」



 彼女の剣捌きを以ってしても男の皮膚を滑るだけの結果に終わる。


「……ふむ? 分断するつもりだったのだが、なるほどこれでは皆が(たか)っても平然としてるわけだ」


「団長!」


「下がれ、各員は距離を取り、一般人や無謀な冒険者を此処に近付けさせるな」


「「「はい!」」」


 リリーの号令1つで散った各員は指示に従って人の誘導などを行い、すぐにリリーの近くにはトロル男だけ。が居る状況となる。


 周囲を見渡し、特に問題は無いと判断したリリーは握っている剣の柄の金具を弄る。すると、剣は二つに分かれ一対の双剣と成る。


 ペン回しのようにクルクルと回し剣の具合を確かめて、納得し、トロル男へと構え直す。


「ナンダァ? ソンナ針ミタイナ剣」


「針か、ああ。そうだ、針だ。今から少々チクリとするぞ」


「グ、グフフフフフ! 本当に針カヨ! ポッキリト折ッテヤルゾォ!」


 捕まえてしまえばこっちの物だと言うように、防御など考えずにトロル男がリリーへと突進攻撃を行う。 ソレを軽やかに空中で捻りを加えながら躱したリリー。


「“電熱剣(ヒート・ブレード)”!」


「イデッ!?」


 硬く分厚い剣戟すら弾く皮膚を熱で以って貫き、一瞬のうちに1本はトロル男のうなじへ、もう1本は足のアキレス腱の部位へとしっかりと突き立てられる。


 そしてトロル男と距離を取り、攻撃の届く範囲から跳躍して離脱。



「オー痛デ……本当二刺サルトハ驚イタ、デモオ前、武器離スナンテ頭悪インジャナイカ? 剣士ガ素手で勝テルノカァ?」


「そうだな。私の愛剣はそれだけなんだ、換えの武器は持ってないな。思いの外深く刺さってしまって簡単には抜けなさそうだ」


「ヌ、ヌン! ……コ、コイツ意外ト硬クテ折レン…… コノママデイイカ。悪イガ抜イテ捨テルナンテシテヤランゾ? 部下ガ拾ッテ投ゲルオチナンダロウ? チョット痛カッタガコノママデモ平気ダモンネ! サッサト諦メテ捕マレ!」


 再三の突進攻撃を行うが、やはりひらりひらりと飛んで跳ねて時には股抜けで難なく躱される。


「コノッ! スバシコイダケノ奴ガ!」



「そうか? そこまで言うなら()()()()()()なったことだし反撃させてもらおうか」


 ─蓄電の言葉を境にリリーの髪が薄らと光り始め、彼女の周囲に静電気が巻き起こり始めた。


「ハ? 剣ガ俺二刺サッタママドウ反撃スルンダ?」


 ひらりとトロル男のアキレス腱に刺さった剣に乗り、うなじの方に刺さっている片割れも掴み、()()()()



「気になるのならば、今からその身でとくと味わえ。

 〔デッド・ウロボルト(輪廻電極)〕!」



「アばっ!?」



 リリーが猛烈に白く発光。彼女から発生した電流は剣を伝いトロル男へ、そして逃げた電流は余すこと無くリリーへと伝いすぐ様トロル男へと。


 一瞬のうちに何度廻ったか解らぬ電流に一度だけ大きく身体を跳ねさせ、彼女が手を離すまでひたすら小刻みに痙攣を起こす塊と化したトロル男。


「……身体の芯から痺れただろう? 尤も生きてはいまいが」


 刺さっていた箇所が完全に炭化し、易々と剣を抜き“カキン!” と再び合体させてトロル男へと言い放つ。



 立った状態の姿勢で固まったまま、周囲に酷く焦げ臭い匂いを放つだけの塊と化したトロル男。 いや、今は炭男か。


「うむ。 食べ物屋が周囲にある所でこれは盛大に失敗した。 団員の皆は苦情の対処に当たれ。 後日私も自ら謝りに行こう、私はこの炭を魔物に詳しい部門に引き渡してくるのでな、後は頼んだぞ」


「「「YES! BOSS!」」」





 トロル男VSリリー





 WINNER リリー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ