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異世界のキャンセラー~俺が不遇な人生も纏めてキャンセルしてやる!~  作者: 空地 大乃
第二部第三章 西部レフター領編

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第68話 コスプレの強さ

side ガンダル


 ビューティーによって生み出された連中が一斉に俺たちに襲いかかってきた。個々が手強く俺の仲間たちも苦戦している。


「フェンリィ――」


 セイラに命じられた狼が黒い狼に向かっていった。狼同士の対決ってことか。だがこっちはフェンリィの方が有利そうだ。


「チッ、鬱陶しい!」


 近づいてきた骨の戦士を斧で薙ぎ払っていく。こっちにはマイリスがいるんだ。これ以上近づけさせるわけにはいかねぇぜ。


「私の匂いを嗅ぎなさい」


 ゲイズの発した匂いでデカい黒猫が離れていった。あの猫は結構厄介だからな。だが匂いには敏感なようでゲイズと相性がよいか。


「あらあら傷ついちゃうわね。あたし、これでも猫好きなのに」

「あらそう。それならこれでどう――」


 ゲイズの背後にビューティーの姿があった。しかし格好が変わっていた。魔女のような格好から一変し猫耳姿だったのだ。そして手から伸びた爪でゲイズの喉を掻っ切った――


「ゲイズ!」

「あ、が――」


 喉を掻きむしる出血が酷い。完全に致命傷だ。


「フフッ。大好きな猫に殺されるなら本望でしょ?」

「が、は、あ、んた、みたい、な、メス猫,は、ごめん、だわ――」


 そう言ってゲイズがビューティーの腕を掴み同時に紫色の煙が周囲に撒き散らされた。


「あたし、の、最後っ屁で、じになさい――」

 

 ゲイズが倒れた。恐らくもう動くことはないだろう。だが、あいつはタダではしななかった。恐らくあの匂いは猛毒。命をかけてトドメを刺しに――


「フンッ。鬱陶しい奴」


 だが――ビューティーは生きていた。姿がまた変わっていた。まるで聖職者のような白いローブ姿に。


「なんなんだテメェは! 何で平気でいられる!」

「あら? また好みじゃないブサイクがいたわね。こいつ友だち? アハハハは、ブサイクらしいゴミが友だちって本当類友よね」

 

 ゲイズの亡骸を足で踏みつけながらビューティーが言い放つ。冷静でいたかったが自然と俺の体は動いていた。


「質問の答えになってねぇぞ」

「あら? この清い聖女姿を見てわからないの? 鈍いわね」

 

 答えになってるんだかなってないんだかわからねぇ発言しながらその足がおろされることはなかった。


「その足をどけやがれ!」


 ビューティー相手に突っかかる。だが俺の全身に衝撃。見るとまたビューティの格好が変わっていた。


 スリットのある服装で拳にはいつの間にか手甲が――こいつ格闘技で反撃してきたのか。


「ガンダル!」

「そこを動くな! 黙ってろ!」


 マイリスの声が聞こえたが、俺は近づかないよう声を張り上げた。あいつはこの中のリーダーだ。リーダーが死にでもしたら全てが崩れる。俺は前に出ちまったが、こいつを足止めしている間はマイリスの危険も減るはずだ。


「頭に何しやがる!」

 

 すると仲間たちが後ろからビューティーに襲いかかった。だが今度はビューティーが騎士のような姿に早変わりし手持ちの剣で仲間たちを斬り裂いていく。


 クッ、眼の前で仲間が次々と、だが今のでわかったぜ。こいつさては衣装を変えることで能力が変わっていくのか――


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