第40話 睡眠
私は屋上にいました。セレナさんが寝ている邪魔をするのは気がひけたので……それに少し心の整理をしたかったのです。
「私は今……何してるのかな?」
病院をクビになって、セレナさんを見つけて、そこからセレナさんを看病して……治ったと思ったら今度は私が捕まって……
いろいろあったなー……
私は空を見上げてこれまでの事を振り返っていました。何もない青空が今日はやけに広く感じます。
「そろそろ戻りましょう……」
私も部屋に戻る事にしました。日が沈む前にやる事もありますから。
部屋に戻るとセレナさんが寝ていました。よくよく考えるとセレナさんの寝顔は久しぶりに見たかも知れません。
「やっぱり美人さんですね……」
セレナさんは普通に美人さんです。と言うより私の周りは美人さんばかりです。カトレアさんも、カスミ先輩もルミさんも……私が近くに居てもいいのかわからないくらいに。
「セレナさん……私はあなたを幸せに出来るんでしょうか?」
ポツリと呟いた後私はセレナさんの頭を撫でた。本来なら少し触れたら起きるセレナさんが起きなかった。よっぽど疲れていたのでしょう。私はセレナさんにタオルケットを掛けて書き物を始めました。
私は書き物を終えるころにはもう日が落ち始めていました。もうすぐ夕方です。セレナさんはまだ眠っていたので私は先輩の所へ一度顔を出す事にしました。
「失礼します。」
私が部屋に入ると先輩は眠っていました。側にはルミさんが座って本を読んでいました。
「あら、交代?」
「はい。休んできてください。」
「はぁ……了解。あんまりあちこちでたらさないで下さいね!」
「はい?」
何の事を言ってるのか分からず小首を傾げてる間にルミさんは外へ出て行きました。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!
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