第28話 再びエルフの里へ
セレナさんと少し食事をした後に私たちは再びエルフの里に来ていました。
「カトレアさん!資料となりそうな本を探してきました!何か手がかりが掴めるかもしれません!」
「おお、すまんな助かる。正直こちらも模索していて何も分からない状況だったからな!」
私は持ってきた本をカトレアさんに渡します。そして私も読むことにします。
「我は何をしていればいいのだ?」
「セレナ様は医学の知識に乏しいだろぅ。ならばその辺で休んでいてはいかがですか?」
「それは流石につまらんのぅ……そうじゃ!カトレアよセルリアはしばらくここにおいておく。変な虫がつかん様見張っててくれ。」
「えっ?セレナさんはどちらへ?」
「少し里へ戻る。まだ死んでないはずじゃからな。」
どうやらあの2人から何か聞き出しに行くらしいです。確かに2人から聞いた方が早いですね。ですが私たちも手を止めてるわけにはいけません。本とメモ用紙を置いて必要な事を箇条書きしていきます。
「カトレアさん……この内容どうですか?」
「む、どれどれ……なるほど……星草か……確かに再生力を司る能薬じゃからな。」
「この里にはありますか?」
「調べさせる。待っていろ。」
カトレアさんは近くにいたエルフの方に頼んでいました。そして頼まれたエルフの方はすぐに外へと出て行きました。
「セルリア。そろそろ休憩をせんか?かれこれ1時間は作業しておるぞ?」
「大丈夫ですよ。普段は丸一日作業してる事もあるので1時間では疲れませんので。」
「お主は一体どういう生活をしているのだ?いいから休むぞ!お主だけ働かせるなど我らのメンツに関わるからな!」
何故メンツに関わるのかよくわかりませんが……休めと言われたので休むことにしました。
少し休んでいると先程のエルフの方が戻ってきました。
「カトレア様、星草ですが在庫はありますが少ないです。ここ最近は使う機会がなかった事により補充されてなかったと。」
「わかった。今ある分で何とかしよう。それで在庫は空になるやもしれん。他の里に連絡を入れて補充しておけ。こちらからは月見草を送ると伝えれば文句はないだろう。」
「かしこまりました。」
そう言うとエルフの方は下がっていきました。
「あの……何故私のためにそこまで?」
「勘違いするな。これは利害の一致だ。」
「利害の一致ですか?」
「そうだ。今回のような毒薬が今後出てきた時の為に我々も知っておいて損はない。」
「ありがとうございます。でしたら私はこれからもエルフの方々が困ってた時に役に立てる様ここで学ばせて貰います!」
「ぶはっ!お主の向上心には叶わんな!」
カトレアさんは大笑いをしていました。つられて私も少し笑う事が出来ました。
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