第27話 悪戯
セレナさんが休んでる間に私は文献を読み漁ってました。
「これは……ダメかー……これは……ダメね……」
ほしい情報がなかなか有りませんでした。ルミさんのご友人達が探してくれた本は良い情報が載っていましたが、私はまだ1冊も見つけられていません。探し始めて2時間……なかなか散歩が有りません。
「……もしかして……」
私は病院の書庫を飛び出しある場所へ向かいます。
(もし、私なら見られたくない物を隠します。だとするなら……)
そう私が向かったのは院長達の屋敷でした。ルミさん達から聞いた話では不正カルテを自宅に隠していたという話。ならばこの様な危険な薬の本をあんな場所に置くはずありません。私はそう考え走ります。
警備の方に頼んで中へ入った私は屋敷中の本棚を探して回ります。そして……
「禁止薬調合、解毒調合……これです!」
私は本を取るとそのまま読み始めます。そして読み進めて行くと先輩がかけられてる呪いについて書いてあるページを見つけました。私はこのページにしおりを挟むと他の本も探します。
「よし、これとこれと……」
その後は数冊読んだ後必要なものだけを警備の方にお礼と本を持ち出す事を伝えて私は屋敷を後にしました。
部屋に戻るとセレナさんはまだ眠っていたので起こさないように隣で本を読むことにしました。
(改めて見るとやっぱり綺麗ですね……)
セレナさんの顔をこんなに近くで見たのは初めてですがつい見惚れてしまうくらいに顔が整っています。果たして私はこの方の隣に居ても良いのでしょうか……
「なんじゃジロジロ見て……我の顔に何か付いておるのか?」
「ひゃ!お、起きていたのですか?」
「逆になぜ起きている事に気が付かんのか?」
「いえ、改めてセレナさんは美しいな……と。」
「なんじゃ急に……褒めても何も出んぞ!」
少し頬を赤らめて照れを隠しているのが可愛いく思えました。
「何を笑っておるのだ?」
「いえいえ、セレナさんが可愛いく見えたので。」
「だから、褒めても何も出んぞ!」
揶揄ってるつもりはありませんがセレナさんの照れた表情を見れるのは楽しいのでまた今度やろうと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!
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