表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アラフォーおっさんはスローライフの夢を見るか?  作者: サイトウアユム


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/138

Quest36:新生ダンジョンを攻略せよ その2

 マコト達は隊列を組み直し、通路を進む。

 といっても分かれ道は目と鼻の先だ。

 立ち止まり、通路を見つめる。

 通路は左右に分かれている。

 ゾンビは右の通路から現れた。

 左は――。


「兄貴、どっちに進むんスか?」

「……左だな」


 フェーネの問い掛けにマコトは少し間を置いて答えた。


「左ですね」


 メアリは確認するように言って歩き出した。

 通路を左に進む。

 今まで進んできた通路と代わり映えしない。

 岩が剥き出しになった通路が続いている。

 無言で進んでいると――。


「……マコトさん、質問していいですか?」

「ちょっと、アン」


 メアリが肩越しに背後を見て、アンを窘める。

 数歩と歩かない内に――。


「きゃッ!」


 メアリは可愛らしい悲鳴を上げた。

 躓いたのだ。

 そのまま転倒するかと思いきやメアリは姿勢を立て直した。

 ポールハンマーの柄を握り締め、ホッと息を吐く。


「……前を見た方がいいです」

「分かってるわよ」


 メアリはムッとしたように言い、前を見て歩き出す。


「……どうして、左を選んだんですか?」

「マコトさんのことだから凄い理由があるに決まってるわよ」

「……メアリには聞いてません」


 ぐッ、とメアリが呻く。

 だが、躓いたばかりだからか。

 振り向こうとはしなかった。


「……どうなんでしょう?」

「特に理由はねーな」

「ないんですか!?」


 メアリがぎょっとこちらを見たので、マコトは思わず苦笑した。


「ああ、特に理由はねーよ。このダンジョンはできたばかりで地図もねーし」

「……地図ですか」


 ふぅ、とアンが小さく溜息を吐く。


「どうかしたのか?」

「兄貴、地図を買える駆け出しはそんなに多くないッスよ」


 答えたのはアンではなく、フェーネだ。


「地図って、そんなに高くなかったよな?」

「「うぐッ!」」


 メアリとアンは呻き、首を竦めた。

 フェーネに尋ねたつもりだったのだが、二人の急所を抉ってしまったようだ。

 余計なことを言ってしまっただろうか。

 いや、確か地図は100Aで買えたはずだ。

 水薬の方がよほど高い。

 いくらなんでも100Aをケチって死ぬのは――。


「高い安い以前に何処に行けば買えるか分かってないッスからね。相場が分かってなくてカモられたり、古い地図を渡されることもしばしばッス」

「碌でもねーな。それくらい教えてやりゃいいのに」

「兄貴、情報ってのは貴重なもんなんス。皆、痛い目に遭って学んでるんスからただで情報を教えるような真似はしないッスよ」

「まあ、そうだな」


 マコトは頷いた。

 情報には価値がある。

 そう考えたからフェーネの借金を立て替え、仲間に引き入れたのだ。


「けど、そんなんでよく業界が成り立ってるな」

「夢はあるッスからね、夢は。物語や吟遊詩人の歌を鵜呑みにして何の準備もせずにダンジョンに突っ込んでいく駆け出しも多いッスけど。まあ、夢を追えただけ幸せッスよ」

「最後の部分は同意できるといえば同意できるんだが……」


 そんな蜉蝣カゲロウみたいな生き方はな、とマコトは溜息を吐いた。

 静寂が舞い降る。

 無言で通路を進み――。


「……強いていえば右の通路からゾンビが出てきたからだな」

「いきなりどうしたんですか?」


 マコトが呟くと、メアリがきょとんとした顔でこちらを見た。


「さっき言いそびれちまってな」

「……どうして、ゾンビが出てきた右を選ばなかったのですか?」


 恥ずかしくなって頭を掻くが、アンは淡々と問い掛けてきた。


「ゾンビが出てくるってことは何かがあるってことだろ? だから、何があるのか分からない方を選んだって感じだな」

「……なるほど」

「まあ、俺の選択が正しいかなんて分からねぇけどな」


 マコトは軽く肩を竦めた。

 自分の選択が正しかったかどうかは結果を見るまで分からない。

 安全策を採ったつもりで単に遠回りしている可能性はある。

 もちろん、その逆の可能性も。

 もっとも、それは何にでも言えることだ。


「……そうですか」

「何にせよ、色々と想定して動くのは無駄じゃないと思うぜ」

「……想定して動く?」


 アンが鸚鵡返しに呟く。


「いきなり攻撃を受けるのと警戒している時に攻撃を受けるのとじゃダメージが違うだろ? それと一緒だよ」

「……なるほど、ためになります」


 静寂が舞い降りる。

 マコト達は無言で通路を進む。


「あとは決断を他人に委ねないようにな」

「……判断とは違うのですか?」

「似たようなもんだが、決断はもう少し重要な……そうだな。判断は状況、決断は人生に対するものみたいなニュアンスだな。決断を委ねるのは楽だし、それで上手くいくこともあるが、他人に任せちゃいけない局面ってもんがあるもんだ」

「……なるほど」


 アンがぼそっと呟き、マコトは頭を掻いた。

 何だか急に恥ずかしくなったのだ。


「ちょっと調子に乗って話しすぎたな。説教臭くて悪かった」

「いえ! 勉強になりましたッ!」

「……やはり、高レベルの冒険者は私達とは考え方が違うのですね」


 二人は感心しているかのような口調で言った。

 新鮮な反応だ。調子に乗りすぎたと思ったばかりなのに気分がいい。

 多分、こういう経験を積んで人間は説教臭くなっていくのだろう。

 説教臭くならないように気を付けなければ。

 フェーネとフジカの様子が気になって肩越しに背後を見る。

 フェーネは地図に集中している。

 フジカは――神妙な面持ちで黙り込んでいた。

 一体、どうしたのか。

 声を掛けようと考えたその時、首筋がチクッと痛んだ。


「敵だ」

「前方から敵ッス。数は一体、カチャカチャ音を鳴らしてるからスケルトンッスね」


 マコトの言葉にフェーネが答える。


「メアリ、壁際に寄れ。アン、フジカ、攻撃の準備だ」

「「「了解!」」」


 マコトは指示を出し、壁際に寄った。

 メアリも壁際に寄り、アンが前に出て弓を、フジカが錫杖を構える。

 カチャカチャという音が響き、一体のスケルトンが駆けてくる。

 武器は持っておらず、防具も身に着けていない。


「ペリオリス様、お願いします!」

「……合わせます」


 フジカが錫杖を握り締めて祈りを捧げ、アンが隣に移動する。


「聖光弾!」


 フジカが魔法を、アンが矢を放つ。

 聖光弾が肩に、矢が胸に直撃する。

 スケルトンのスピードが落ちる。

 だが、大したダメージではなかったのだろう。

 再びスピードが上がる。


「ペリオリス様、お願いし――」


 ギリッという音が響く。

 それほど大きな音ではない。

 フジカの声の方がよほど大きい。

 にもかかわらず、その音に意識を傾けてしまうほどインパクトがあった。

 というのもギリッという音を立てたのがアンだったからだ。

 彼女は口惜しげに歯軋りをしている。

 正直にいえば意外だった。

 彼女は感情を制御できるタイプだと思っていたからだ。

 アンは矢筒から一本の矢を引き抜いた。

 先端が尖っていない。

 まるで大工道具のノミのようになっている。


「聖光弾ッ!」


 フジカが魔法を使い、アンが矢を放つ。

 スケルトンが派手に転倒する。

 聖光弾の効果ではない。

 アンの矢だ。

 本来ならば大したダメージにはならなかったはずだ。

 だが、タイミングと当たった場所がよかった。

 足が地面に接した瞬間に矢が膝に当たったのだ。

 その衝撃によってスケルトンの脚がぴんと伸び、バランスが崩れた。


「メアリ!」

「はい!」


 マコトが叫ぶと、メアリはポールハンマーを担いで駆け出した。

 スケルトンはまだ倒れている。


「はぁぁぁぁッ!」


 裂帛の気合いと共にポールハンマーを振り下ろした。

 技と呼べるものはない。

 力任せに得物を振り下ろしただけだ。

 スケルトンの頭蓋骨が砕ける。


「やっ――」

「残心!」

「――ッ!」


 マコトが叫ぶと、メアリは跳び退ってポールハンマーを構えた。

 乾いた音が響く。

 スケルトンの骨が結合する力を失い、バラバラになった音だ。

 今度こそ倒した。


「お疲れさん」


 労いの言葉を掛けると、メアリ、アン、フジカの三人が溜息を吐いた。

 マコトはスケルトン――今はただの骨だが――に向かって歩き出す。

 その傍らを通り過ぎ、矢を拾い上げる。


「珍しい鏃だな」

「……盾割りの鏃です」


 振り返ると、アンが立っていた。

 矢を差し出す。

 すると、アンは矢を受け取り、矢筒にしまった。


「盾割り?」

「……文字通り、盾を割るための鏃です」

「なんで、最初は普通の鏃を使ったんだ?」

「……盾割りの鏃は高いので」


 マコトが問い掛けると、アンは気まずそうに視線を逸らして言った。


「高いのか」

「……はい、割高です。普通の狩りでは使いません」


 なるほど、とマコトは頷いた。

 金を惜しんで死んだら元も子もないが、ない袖は振れないのも事実だ。


「結構、効果的だと思ったんだが……」

「……回収できそうな局面では積極的に使っていこうかと思います」

「頼んだぞ」


 マコトはわしわしとアンの頭を撫でた。


「よし、隊列を組み直して……」

「どうかしたんスか?」


 先に進もうと言いかけ、口を噤む。すると、フェーネが問い掛けてきた。

 マコトは振り返り、フェーネを見つめる。


「隊列は一列目が俺とメアリ、二列目がアンとフジカ、最後尾がフェーネでいいか?」

「そうッスね」


 う~ん、とフェーネは思案するように唸った。


「それがいいと思うッス。今までの隊列だとアンが前に出なきゃいけないッスから」

「フェーネは大丈夫か?」

「兄貴、おいらにも狐火って奥の手があるんスよ」

「そうだったな」

「まあ、あまり使ってないッスけどね」


 マコトが頭を掻くと、フェーネは拗ねたように唇を尖らせた。



 マコト達は隊列を組み直し、ダンジョンの探索を再開する。

 通路を真っ直ぐ進み、足を止める。

 行き止まりだ。

 念のために周囲を確認するが、横道はない。


「行き止まりだな」

「そうですね」


 マコトがぽつりと呟くと、メアリが頷いた。

 落胆しているかのような口調だが――。


「とりあえず、後方の安全は確保できたッスよ」

「不意打ちを気にしなくていいのはありがたいみたいな」


 フェーネがフォローするように、フジカがしみじみとした口調で言う。


「とはいえ、ダンジョンじゃ何が起きるか分からないからな。用心しつつ進もうぜ」

「「「了解!」」」

「もちろんッス!」


 マコトの言葉にメアリ、アン、フジカ、フェーネが元気よく応じる。

 打てば響くとはこのことか。

 だが――。


「どうかしたんですか?」

「いや、何でもねぇんだが……」


 メアリに問い掛けられ、マコトは口籠もった。


「何でもねぇのが問題というか」

「普段はもっと騒がしいッスからね」

「マコトさんがユウカに汚染されてるし」

「なんだかんだと付き合いが長いからな」


 フェーネとフジカが溜息を吐くように言い、マコトは天を仰いだ。

 まあ、見えるのは岩だけだが。


「……どのように二人は知り合ったのですか?」

「ちょっと、アン!」


 アンを窘めるようにメアリが叫ぶ。


「……気になりますよね?」

「ま、まあ、ちょっとだけ」


 アンが問い掛けると、メアリは顔を背けながら言った。

 ぐッ、と声が響く。

 フジカが呻いたのだ。

 無理もない。マコトがユウカとの出会いを語ればフジカの悪事が露見する。

 フジカが縋るような目でこちらを見た。

 そんな目で見なくても仲間の信用を失墜させるような真似はしない。


「この話は後でな。ダンジョンの探索を続けるぞ」

「「は~い」」


 メアリとアンがやや不満そうに返事をし、フジカがホッと息を吐いた。

 マコト達は元来た道を戻る。

 アンデッドに遭遇することなく分かれ道に到達する。

 突然、メアリが歩調を落とす。

 何事かと視線を向けると、メアリがおずおずと口を開いた。


「ここを真っ直ぐですよね?」

「曲がったら外に出ちまうからな」


 うう、とメアリが呻く。


「どうかしたのか?」

「嫌な感じがしません?」

「いや、何も感じねぇが?」


 うぐぐ、とメアリは再び呻いた。


「……気にしないで下さい。メアリは怖がっているだけです」

「べ、別に! 怖くないわよ! 怖くないけど……何というか、地面に点々と落ちた腐汁におぞましいものを感じるというか」

「何も感じねぇけどな」


 メアリが怯えたように言い、マコトは首筋をさすりながら答えた。

 気配探知に反応はないし、恐怖も感じない。


「……メアリ、安心して下さい。腐乱したゾンビは動きが遅いので私達にも倒せます」

「信じてるからね?」

「……はい、信じて下さい」


 アンの言葉に勇気づけられたのだろう。

 メアリの歩調が元に戻る。

 アンは怖がっていると言ったが、腐乱したゾンビと戦いたくなかったようだ。

 気持ちは分かる。

 マコトだって腐乱したゾンビとは戦いたくない。

 感染症にでも罹ったら最悪だ。

 マコト達は通路を進む。

 しばらくして通路の終わり――広い空間が見えてきた。

 あッ! とメアリが声を上げた。

 広い空間の中央に人が倒れていたのだ。


「助けないと!」

「待て」


 駆け出そうとするメアリをマコトは手で制した。

 気配探知に反応はない。

 だが、嫌な予感がする。

 いや、既視感を覚えたというべきか。

 以前、群体ダンジョンを探索した時に同じことがあった。

 確か、あの時は――。


「フジカ、昇天ターン・アンデッドの準備だ」

「わ、分かったし」


 肩越しに背後を見ると、フジカが錫杖を構えた所だった。


「アンデッドが近くにいるんですか?」

「……何も見えませんが?」

「黙ってるッス」


 メアリとアンが周囲を見回し、フェーネが人差し指を唇に当てる。

 周囲を警戒しているのだろう。

 ぴくぴくと耳が動いている。

 首筋がチクッと、いや、もっと小さな感覚が生じる。


「フジカ!」

「ホァァァ――」

「昇天みたいな!」


 マコトが叫ぶと、わずかに遅れてゴーストが壁や地面、天井から飛び出した。

 数え切れないほどのゴーストだ。

 だが、ゴーストが襲い掛かってくるより速くフジカの魔法が発動した。

 光がダンジョンを、ゴーストを照らす。

 ホァァァァッ、ホォォォォォッとゴーストが空中でのたうち、消滅する。

 しかし、全てを消滅させるには至らない。


「フジカ!」

「昇天!」


 マコトの叫びにフジカは再び魔法を発動させる。

 光が追い打ちを掛ける。

 ホァァァァッとゴーストは耳障りな声を上げて消滅した。

 通路にいたゴーストは全て倒したが――。


「ふぅ、びっく――」

「残心!」

「は、はいッ!」


 フジカが背筋を伸ばす。

 一秒が経ち、二秒が経ち――三十秒が経過し、首筋に微かな痛みが生じる。

 次の瞬間――。


 ホァァァァァッ!


 叫び声が響き、ゴーストが広い空間を埋め尽くした。

 まるで一個の生物のように空間を飛び回る。

 元の世界――ドキュメンタリー番組で見たアジの群れを連想させる動きだ。

 残念ながらマコト達は通路だ。

 ゴーストの攻撃は空振りに終わった。

 だが、こちらに気付いたのだろう。

 ゴーストが押し寄せてくる。


「フジカ!」

「昇天!」


 フジカが魔法を放つ。

 光が広がり、ゴーストが次々と消滅する。

 だが、すぐに新手が現れる。


「昇天!」


 再び光が広がる。

 ゴーストが悲鳴を上げ、身を捩るようにしながら消滅する。

 しかし、まだゴーストは残っている。

 ゴーストが押し寄せ――。


「昇天!」


 光がダンジョンを照らし、ゴーストがやはり身を捩るように消滅する。

 静寂が戻る。

 目に見える範囲内にいたゴーストが全て消滅したのだ。


「油断するなよ?」

「分かっています、みたいな」


 マコトが警告すると、フジカはぎゅっと錫杖を握り締めた。

 そのまま五分ほどが経過するが、ゴーストは出てこない。


「大丈夫みたいだな」

「……フジカはレベル19になった。祝聖刃ホーリー・ウェポンの魔法を覚えたみたいな」


 ホッと息を吐く。

 すると、フジカがぼそっと呟いた。


「おめでとうございます!」

「……おめでとうございます」

「おめでとうッス」

「…………おめでとう」


 メアリが声を弾ませ、アンとフェーネがいつも通りの口調で言った。

 出遅れたと思いつつ、マコトは拍手した。


「祝聖刃ってのはどんな魔法なんだ?」

「攻撃力を強化する魔法みたいな。これでキララさんに追いついた……はずみたいな」


 マコトが尋ねると、フジカは鼻息も荒く答えた。


「攻撃力の強化か」


 マコトは首筋を押さえた。

 おッという声が響く。

 声のした方を見ると、死体が立ち上がる所だった。

 ゾンビに変わったのだ。

 よたよたと近づいてくる。

 腐乱こそしていないが、状態はそれほどよくないようだ。


「ちょうどよかったな」

「どっちに使えば?」

「……では、私が」


 フジカが可愛らしく首を傾げると、アンが手を挙げた。

 メアリが羨ましそうな目で見たが、あまりのんびりとしていられない。

 今もゾンビは近づいてきているのだ。


「……よろしくお願いします」

「ペリオリス様、よろしくお願いしますみたいな! 祝聖刃ッ!」


 アンが弓を構え、フジカが魔法を使う。

 すると、鏃――盾割りではない――が光に包まれた。


「……いきます」


 アンが矢を放つ。

 矢は一直線に飛び、ゾンビの胸に突き刺さった。

 次の瞬間、バチッという音が響いた。

 音の発生源はゾンビだ。

 視線を向けると、白い湯気――いや、光が立ち上っていた。

 そのまま頽れる。

 どうやら倒せたようだ。


「ユウカの魔法付与は攻撃力が底上げされる感じだったんだが、突き刺さった後に力を解放する感じだな。キララってヤツが使った時も今みたいな感じだったのか?」

「確か、ユウカの魔法みたいな感じだし」

「そうか。となると魔法の効果が使い手によって違うか、武器によって違うかだな」


 マコトは腕を組み――。


「考えても仕方がねーな」

「「え!?」」


 メアリとアンの声が重なる。


「悪ぃ。説明不足だった。祝聖刃の効果が使い手によって違うか、武器によって違うのかって問題を解決する一番手っ取り早い方法は実際に試すことだろ? だから、こうして考えていても仕方がないって意味だ」

「そういう意味だったんですね」

「……なるほど」


 メアリが安堵したかのように言い。アンがこくりと頷いた。


「次はスケルトンが出てきて欲しいな」

「そうッスね」


 マコトが奥にある通路を見つめて言うと、フェーネが相槌を打った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コミック第3巻絶賛発売中‼


同時連載中の作品もよろしくお願いします。

HJ文庫様からリブート!!

クロの戦記 異世界転移した僕が最強なのはベッドの上だけのようです

↑クリックすると作品ページに飛べます。


小説家になろう 勝手にランキング
cont_access.php?citi_cont_id=878185988&size=300
ツギクルバナー

特設サイトができました。

画像↓をクリックすると、特設サイトにいけます。

特設サイトへ

+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ