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157、調査

「そうですね、またドローンを使用して偵察するという手はございますが、それだけでは多少心もとないかと思われます」


「なんでよ、いい作戦じゃないのよ」


 私がむくれてたらこ唇にするとアロエは説明モードの顔つきになった。


「いいですかお嬢様、ドローンでは発動しなくてもOBSが通過すると発動する罠も今までにどざいましたし、映像だけではよくわからないことも世の中多いです。やはり誰かが直接先行して出向いて調査を行わないと、得るものは少ないでしょう」


「なるほど、それはそうね。さて、この中の誰が行く?」


「妾は絶っっっっっっ対に嫌ですわよ! 理由はあえて申し上げるまでもないとは思いますけどね! どこかの血も涙もない誰かさんの心の内に聞いてくださいまし!」


 ルーランのやつは最初から全否定で突っぱねてきやがる。チッ、よい生贄役だと思っていたのに。


「チッ、よい生贄役だと思っていたのに」


「お嬢様、心の声がダダ洩れでございます」


「うがあああああああああああああですわ!」


「何よ、あんたが『心の内に聞いてくださいまし』って言うから聞いただけなのに」


『コントハソレクライニシテオイテ早ク決メナイト時間ガナクナリマスヨ!』


 最近控え気味だった脳みそくんが珍しく発言する。そうだった。もうモニター上の時計では19時を過ぎていた。本来ならば夕食の時間だが、今はそれどころではない。後でアロエ特製のソーセージを約束通りいただくとしよう。


「どうする? じゃんけんで決める?」


「だから妾に聞かないでくださいまし! ノーモア生贄ですわ!」


「ふーん、負けるのが怖いんだ?」


「いくら挑発しようとしても無駄ですわよ! その手には乗りませんわ!」


 駄目だこいつ、警戒心がマックス過ぎて話が通じない。こうなったら、ここはいっちょ新入りのサラジェンをだまくらかして……。


「……仕方がありませんね。私の下僕を召喚することにしましょう」


「はえ?」


 突如、サラジェンの方から奇妙な申し出があり、私はまぬけな声を出してしまった。

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