140、珍味
「なんなのよ、この見た目そのままみたいな山〇はんの鮎なみのゴミカスヘドロ味は!? いったいどんな原材料使ったらここまでの超クソテイストが出せるわけ!? オェッ!」
私はむせこみながらも考えつく限りの悪態を吐いた。
「あ、ラベルに原材料が記載されていますよ、お嬢様。何々、『サルミアッキ少々、キビヤック一かけら、シュールストレミング一さじ、ホンオフェ一つまみ……』」
「なんで世界三大珍味なんか使ってんのよ!? 飲めるかこんな激マズ飲料!」
「ああ、お嬢様! 要らないからって壁に向かって投げつけるのだけはお止めください!」
私が振り上げた右腕をすんでのところで横からアロエが掴んだため、事なきを得た。
「でも実際のところどうです? 少しは口の中に入ったんでしょう? 味以外で何か変わったところはないですか?」
「そ、そうね……」
しかめっ面をしながらも、私は飲む前に比べて心なしか身体が楽になったのを否定できなかった。あれほど辛かった眠気と倦怠感が嘘のように薄れ、モ●エナをがぶ飲みした時みたいに頭の芯が冴え渡っている。滋養強壮作用だかカフェイン作用だかなんだか知らんけど、明らかに全身に活力がみなぎりつつあった。
「言われてみれば、なんか心なしかギンギンになってきた気がするわ! もうそろそろマックスまでピンコ勃ちよ! ファイヤー!」
『ドコガピンコ勃チ!?』
「お願いですから発言にご注意ください、お嬢様! でも、やはりちゃんと効いておられるようで安心しました。さあ、残りもググッと飲んじゃってください!」
急にアロエが今すぐ死ねと同列なことを私に強要してきたので、更に嘔気がこみあげてきた。
「えええええええーっ!? もうぜーっ対に嫌よ! あんたちょっと一口でも飲んでみなさいよ! こんなもん一気するくらいなら腐った死体の●●●でも念入りにしゃぶる方がまだマシよ!」
私は放送禁止用語を発して駄々っ子のようにごねた。




