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125、配信動画その8

 そう、サラジェンが生贄の子羊となっている隙に、皆楽々と通路を通り過ぎて行った、というわけだ(約一名を除いて)。わかってしまえばなんてことはないが、所見殺しの恐るべき罠とも言えるだろう。


 そしてひでえことに、彼女の汁気たっぷりの機体から魔動力を吸い上げたためかどうかは知らないが、子宮たちの触手の動きは現在更に活発化し、空間の上方にまで迫っている。これでは全く触れずに通り抜けるのは、かなりの難易度と言わざるを得ないだろう。


「なるほど……そういうわけか。でも、もう一つの謎が残ったままだけどね。何故あの泥棒猫野郎が子宮なんかにバブみを感じているのかっていう……」


『あにょおおおおおおんいやあああああ触手ってとってもいいものですねえええええええええそれではああああああぁあああん皆さあああああんさよなら、さよなら、さよならああああぁああおあおおおおおおおおおぐぼお゛ぉ゛ッぼッおおおお゛お゛ぉ゛ーっ!』


 もはや獣の咆哮と化した絶叫とともにフェードアウトしていく画面を見つめながら、私はそっとひとりごつ。結局主催者の魔動力がゼロとなった時点で配信は強制的にお開きとなったため、それ以降のことは闇の中だった。まあ、無理に知らなくてもいい気もするが。てか垢BANされろサラジェンちゃん。


「それはひとまず置いておきましょう、お嬢様。今はこの魔所を切り抜けることだけが重要ですから。さて、改めて伺いますか、これからどうなさいますか?」


 出たよ、出た。またもやアロエがNTR中の相手に決断を突きつける女性のように、私に今後の方針の発表を迫ってくる。嫌な時間だ。


 さっきまでの自分だったら、「こんなの無視してさっさと先に進めばいいだけの話じゃね?」とか、「よし、そうと決まれば無駄な戦闘はスルーパスよ! ていうかもう魔動力ヤベえし!」とか、「それじゃあ元気にレッツラゴー三匹!」とかお気楽にのたまうところだったが、さすがに躊躇してしまう。何しろあの触手に少しでも触れたら、その時点でゲームオーバーなのだ。


「……」


 といわけで今度ばかりは私も押し黙った。南無。

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