思いだした
おそらくであります。
奥さんとオサレなカフェでお茶をしておりました。
私が、何気にスマホを触っていると、奥さんがくすくすと抑えて笑いだしました。
「どうしたん?」
「いや、大とゃんのことじゃないよ。気づかない?」
スマホに集中していた私は?でした。
「ほら」
彼女の声を機に周りをうかがいます。
すると、後ろのテーブルから男性の声が聞こえてきます。
それは熱心な熱弁といいますか、いつまでも止まらない長い自己アピールといいますか、語りであります。
「うん。聞こえるね」
「めっちゃ自分に酔っていない」
「しっ!気づかれるよ」
「大丈夫よ。本人は喋り夢中だし、私、大ちゃんで隠れているから」
実は二人ともピーンときていました。
「婚活デートかな」
「多分ね。かなり女の子が引いてるよ。全く喋んないもん」
「そう。得てしてそうなっちゃう時もあるよ」
「でもね、相当のナルシストよ」
「うん。それは分かる」
男性は一方的に喋り続けていました。
つい私の苦い婚活経験を思いだしました。
気持ちは分かる・・・うん、うん、ガンバレ・・・いろんなことが糧になる、それしか言えんとです。
婚活・・・それは茨の道。




