そのお店で
帽子のチカラ。
お店はアットホームでした。
店主さんが気さくな方で、
「どっから来たね~」
と声かけられました。
「大牟田からです」
と答えると、
「おお、遠くからようこそ、夜もやっているからね」
(そこは大将、遠くからめんそーれでしょ)
と心の中でツッコミを入れていると、
「おっ、旦那さんビギン?」
と言われます。
「・・・・・・」
「・・・・・・そっすか」
私と奥さんは顔を見合わせ?でしたが、どうやらハンチング帽を被っていたのでそう見えたようです。
「その帽子ね」
「だね」
「でもビギンって言われたのはじめてでしょ・・・どちらかというとあばれる君でしょ」
「・・・髪がね」
私はなんとなく食後、奥さんが食べ終わるのを待つ、ついでに沖縄弁でありがとうの言葉をスマホで探します。
・・・にふぇーでーびる・・・。
お勘定の時、おかみさんに、
「美味しかったです」
「また。来てくださいね。よかったら今朝揚げたサーターアンダギーは如何です?」
「じゃ、お願います」
「毎度です」
私と奥さんは軽く会釈をして店を出ます。
(ここだっ!)
「に・・・にふぇーでーびる」
奥の厨房にいる店主から、
「ビギンだ」
の声(笑)。
絶大っ!




