旦那ちゃん嫁ちゃんの短編にしようかと思ったけど
むむむ。
佐賀の東与賀の干拓公園に行った時の事です。
当時はコロナ渦で、あんまり人はいませんでした。
前から気になっていた遊具があったんですね。
それは、ほぼ垂直で少しだけ傾きがついている滑り台です。
雲梯みたいに鉄の棒にぶら下がり、そこから直下して滑るというものです。
誰もいない、今がまさに好機、
「あれやりたい。ちょっと行ってくる」
旦那ちゃんはその遊具を指さし、嫁ちゃんに言います。
「え~」
「すぐやってくるから」
旦那ちゃんは駆け出し、早速、鉄の棒にぶら下がります。
(へ?下が見えん。めっちゃ怖っ)
垂直滑り台の恐怖にかられた旦那ちゃんは、そのまましばらくぶら下がります。
「どうしたの~」
嫁ちゃんが心配して声をかけます。
「いや、意外と怖い」
「じゃ、やめなよ~」
「いや、やってみる」
「じゃ、早くして」
「うん、ちょっと待って」
(あわわ、下がみえん)
旦那ちゃんはぶらりとぶら下がっています。
「早く~」
「う・・・うん」
「もう行くよ」
「・・・ちょっと待って」
「早よ~」
「今、大介が頑張ってるでしょうがっ!」
「いいから早く」
「そんな言わんで~」
「もう、早くしてよ」
そんな押し問答を続ける事、約5分ぐらい・・・。
「えいっ!」
旦那ちゃんは手を離し、恐怖に打ち勝ち滑りました。
「やっと滑った」
嫁ちゃんは呆れ顔の苦笑いです。
やや、パンチ力足らずか(笑)。




