海でちょこっと泳いだけど真夏の箱根の温泉も悪くないな
さて腰越の海の家で海鮮と肉野菜のバイキングをたっぷり食べて満喫したら、しばらく食休みをして、その後、桜田さんといっしょにちょびっと海に入って泳いだ。
「海で普通に泳ぐのも海水が冷たくて気持ちいいなー」
桜田さんも笑顔でいう。
「そうよね。
ちょっとぐらいはちゃんと泳いでおかないと海水浴とは言えないわよね」
で、ここから箱根へ向かう必要もあるので15時頃には海から上がって、海の家のシャワーを浴びて海水を流し落として、普通の服に着替えて江ノ電の腰越駅に向かい、15分位藤沢行きの江ノ電に乗って藤沢で東海道本線の小田原行へ乗り換える。
そこでオーナーが俺たちに言ってくれた。
「30分ぐらいはかかるから疲れてるなら少し寝ておくといいよ」
「あ、はい、そうしておいたほうが良さそうですね」
とか思っていたら桜田さんはだいぶ疲れていたらしくて、速攻で寝てた。
そして俺の方に寄りかかってきたので俺はドキドキして寝るどこじゃない。
「無理に起こすのも可愛そうだし、小田原につくまではそっとしてあげるか」
そして小田原で箱根登山線の箱根湯本行に乗り換え。
「おーい、桜田さーん、小田原だよ」
「あ、え、やだ、あはははは、ありがとね」
「いえいえ、とりあえず荷物持って降りようぜ」
「う、うん、そうね」
なんか周りから生暖かい視線が飛んできてるがどうしたもんか。
「あとちょっとで強羅に到着するから、あれならもうちょっと寝ておくといいと思うぜ」
「あ、うん、でももう大丈夫だと思う」
で、箱根登山鉄道で強羅まで行けば、あとはシャトルバスがあるのでそれに乗って今日宿泊する箱根小涌谷温泉ヴェルデの森WLCに向かう。
オーナーは笑いながらいう。
「ここは建物はちょっと古いけど安くて食事も美味しいしサービスもいいと聞くからね。
あと隣接してる小涌園ユネッサンの温泉も使えるよ」
「へえ、それはいい感じですね」
「疲れてるときに温泉は良いわよねー」
16時半ぐらいには到着したのでまずはチェックイン。
部屋はやっぱり男3人女3人で別々だ。
「じゃあせっかくだしユネッサンスにもいってみようかな」
俺がそういうとオーナーとチーフもうなずく。
「うん、それもいいね」
「そうだな、そうするとしようか」
男三人で小涌園ユネッサンに向かおうとすると女性陣も向かおうとしていた。
「おっと、そっちもユネッサンに行くの?」
「うん、いろいろなお酒のお風呂かあるみたいだし楽しみ」
「へえ、そうなんだ」
ユネッサンは水着で入る水着ゾーンと裸で入る裸ゾーンがあるけど、水着ゾーンにはいろんな温泉や酒やコーヒーなどのスパがあるらしいし露天風呂もあるらしい。
「とりあえず行ってみよう」
「そうね」
結局海のときと同じように男女三組で行動することになった。
で水着に着替えてまずは屋外エリアのロデオマウンテンというウォータースライダーに向かう。
「結構高いのねー」
「んじゃ行こうか」
「うん」
温水を使ったウォータースライダーなので冬でも遊べるらしいけど、こういった季節のほうが風邪も引かなくていいんじゃないかな。
滑り降りつつ箱根の絶景を堪能しそのまま屋外にある超絶景展望露天風呂に向かう。
ちょうど空が赤くなってきていてなかなかに景観が美しい。
「ああ、いい景色だなー、疲れも取れる気がするよ」
「そうよねー」
更にはワイン風呂、コーヒー風呂、日本酒風呂、緑茶風呂、ドクターフィッシュの足湯など変わった風呂を楽しむ。
「ワインだのコーヒーだののお風呂なんてなかなか入れないしいい経験ができたな」
「確かに、安いものだとしてもかなりの量だものね」
水着エリアのスパリゾートを堪能したら19:00の閉館時間になったので、みんなで集合してユネッサンスの中にあるイタリアン「アンティパスタ」での夕食。
「ふーん、手打ちピザやパスタがメインでデザートも豊富か。
じゃあ夏限定の鮎のコンフィのスパゲッティにしてみようかな」
コンフィはオイルで煮る調理法で最近流行りのもの。
皿に丸ごと1匹の鮎が乗ってパスタがちょこっとせてあるがなかなか美味しかった。
「この季節の鮎はおいしいよな」
チーフもうなずいてる。
「うん、たしかに悪くない」
観光地だからといっても美味しくなければ潰れてしまうだろうからいろいろ趣向も凝らしてるんだな。
飯が終わればあとはホテルへ戻って寝る。
「慰安旅行も明日で終わりかあ、でもいろいろ楽しかったな」
俺がそういうとオーナーがニコッと笑う。
「そう言ってもらえれば嬉しいよ」
チーフもうなずく。
「家族で旅行なんて久しぶりだしな」
「ああ、たまにはこういうのも良いものだね」
オーナーとチーフは洋室のベッド、俺は和室の布団でおやすみなさいだ。




