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115、じっちゃんのお菓子入れ
お菓子・・・あの特別な飴じゃないよ。
家にある琉球ガラスの皿は、お菓子入れになっているのですが、ふと昔を思いだしました。
じっちゃんが、木の皿にお菓子を入れていたなあって。
じっちゃんとばあちゃんは提灯絵師でした。
父の実家の八女に帰省すると、そのお皿にはあまいお菓子がありました。
黄金糖に黒飴、羊羹、茶煎餅に小さな饅頭、仕事の合間に食べていたんでしょうね。
仕事部屋の絵具とか置いてある手が届かるところに、無造作にいつもありました。
当時の私は、子どもながらに古臭いお菓子だなと手をつけていませんでした。
じっちゃんは、キャラメルコーンが好きで、私はむしろそっちの方が好きでした。
じっちゃんの膝の上で食べるキャラメルコーンは美味しかったなあ。
そんなある日、食べるお菓子がなくて、仕方なしに木の皿に入った茶煎餅をぱくり・・・おいしい。
じっちゃんのお菓子・・・侮れん(笑)って、子どもながらに思いました。
懐かしいなあ。
ふう、私も初老・・・。
まだまだあ(笑)。
ふと、思いだしました。




