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滅びへの詩 -追想録-  作者: 風並将吾
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昔々の御伽噺

昔々あるところに

大きな国の小さなお城がありました

とても平和な国で

幸せだけが満ちていました


昔々あるところに

小さな国で大きな災害がありました

国中の家屋が崩壊し

不幸だけが満ちていました


昔々あるところに

二つの国同士の大きな戦争がありました

たくさんの人が犠牲になって

死体だけが満ちていました


昔々あるところに

家族を救おうとした一人の少女がいました

彼女は希望の力に縋り付き

絶望だけが満ちていました


昔々あるところに

この不幸を嘆いた一人の青年がいました

彼はたくさんの人に手を差し伸べる

優しさだけが満ちていました


昔々あるところに

とても小さな御伽噺がありました



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