第83話 八丈島うみちゃんの番組 その6
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
津軽りんご きまぐれ僕っ娘
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
【シチュエーション】
ばにらとずんだ、ずんだの家でうみの特番を視聴中。
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「……ナニコレ?」
「うみはいったい、何をしようとしとるんじゃ」
「アイツの考えることはよう分からん(絶句)」
ずんだ「DStarsの公式アニメより酷いわね……(白目)」
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補足 DStarsの公式アニメ
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DStars所属VTuberの3Dデータを使って作られたアニメ。
最初の頃は比較的まともな日常アニメだったのだが――回を重ねる毎に狂気を重ねていき、もはや正気では見ることができないカオスアニメ(褒め言葉)。今一番、ハジケているYouTubeアニメまである。ちなみにうみはセクシー枠――と見せかけた下ネタ枠。よく触手にネチョられている。(当然全モザである)
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ばにら「金盾記念でこんなドラマやられたら、流石にキレていいのでは?」
ずんだ「いや~、地獄企画は需要が高いから」
「一年前にゆきちとやった二十四時間耐久配信も」
「寸劇のウケが一番よかったのよ?」
ばにら「そういやありましたね」
「あひる先輩が、スネ夫とカツオのモノマネしてた奴」
「あと、すず先輩のモノマネが絶妙に似てて」
ずんだ「…………ぶふっ!」
「やめて、花楓思い出すから」
ばにら「まぁ、地獄企画の需要は認めます」
「けど、こんなめでたい席でやらなくてもええやないですか!」
「綺麗な番組にしておきましょうや!」
ずんだ「花楓、あきらめなさい」
「VTuberは、汚れ芸人の系譜よ」
「本質的にはアイドルじゃないの……(壮大なフリ)」
ばにら「あ、続きが始まる」
「これ、絶対に死んでるんだろうなぁ」
「誰が生き残るんだろう……」
◇ ◇ ◇ ◇
画 面『渋谷いく――死亡』
『太宰府ゆかり――死亡』
ばにら「いや! 親子で戦いあったんかい!」
ずんだ「それはそれで見てみたかったわ!」
「なんで大事な所をカットするのよ!」
う み「うぅっ、いくっ! ごめん、ごめんなさい!」
「お母さんが、いくの代わりに死ぬべきだった……!」
「けど……アンタがゆかりくんといちゃつくから!!!!」
「ゆき先生を失った、うみを煽ってくるから!!!!」
???「いやぁー、見事な○りっぷりでしたね、うみさん」
「実の娘相手に、あそこまでガチのヒップアタックします?」
「ちょっと尊敬しちゃいましたよ」
う み「こんなことさせて、いったい貴方たちの目的はなんの!」
「どうして私たちを殺し合わせるの!」
???「どうして? ふふふ、おかしなことを聞きますね?」
「貴方たちはVTuberじゃないですか」
「人気を奪い合い、視聴者を奪い合う、そういう生き物でしょう?」
う み「ま、まさか……!」
社 長「……なるほど」
「最後に生き残ったのはうみくんとりんごくんでしたか」
う み「社長ォォオオ!!!!」
「お前が黒幕かァアアアアア!!!!」
ばにら「お、なんか、熱い展開になって参りましたよ」
ずんだ「ラスボスが身内&リタイアしたと思われた人物は鉄板よね」
「Bちゃん、さてはデスゲ作品大好きだな……?」
社 長「そう、すべてはDStarsのため」
「この程度の地獄企画で脱落するようなVTuberはいらない」
「どんな手を使っても生き残る――センシティブVTuberこそ最強」
「そのためにうみさん、貴方には酷な選択をしてもらいました」
う み「ひどい! そんなことのために私は――!」
「愛するゆき先生を○し!」
「娘のいくを○し!」
「いくの恋人で、やれやれ系の王子役してるゆかりを手にかけたの⁉」
「そんなのってあんまりよ……(さめざめ)」
???「さぁ、それでは最後の試練です」
「真にセンシティブなVTuberを決める時がやってきました」
う み「……まさか!!!!」
りんご「やれやれ、またここまで勝ち残ってしまったか」
「困るんだよね。エロゲオタも、オタ陰キャも、JKギャルも」
「やっぱり一番センシティブな属性は――」
「猫耳でしょ!」
う み「りんご先輩! まさか、貴方がラスボス!」
りんご「うみちゃん」
「漂流系委員長VTuberなんてコンセプトで」
「本当にセンシティブの覇権を取れると思っているの?」
「南の島にクラスで漂流して、共同生活だなんて――」
「それはエッチな奴だけど王道じゃない!」
う み「ぐふぅ!!!!」
りんご「王道はいつの時代も色あせない」
「さぁ、僕の本気《猫耳》を見せてあげるよ……」
Bちゃ「つづく!!!!」
ずんだ「なんでここで急に強キャムーブださせるねん」
「最初から伏線張っておけや。脚本が甘いなぁ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そう、このデスゲームはセンシティブ最強VTuberを決める戦いだった。
エロゲオタ、オタ陰キャ、JKギャル。全てのセンシティブを駆逐した委員長。
その前に立ち塞がるのは――男の浪漫『猫耳』!!!!
はたして委員長は猫耳に勝てるのか!
次回、うみちゃんの番組最終回!
今これ、推敲しながら煽り文書いているんですが、自分でもどうかなと思っております。筆者の脳を心配してくれる方は、ぜひぜひ評価や応援よろしくお願いいたします。m(__)m




