第718話 トマト料理を食べに行こう その11
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【登場人物】
鏡 だいさんじ所属VTuber 社長系VTuber
御旗楯無 だいさんじ所属VTuber DKVTuber
大洗湊斗 だいさんじ所属VTuber 天然ホストVTuber
躑躅館咲 だいさんじ所属VTuber トマトが苦手
御城たてる だいさんじのお疲れサラリーマン 良心の男性V
麦畑一二三 だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ
桃山五両 だいさんじ所属VTuber おきつね遊び人
【シチュエーション】
躑躅館憎し……ということはないけれど、VTuberの中のVTuberは妥協というものはしない。同じグループのメンバーだからと言って、容赦なんてかけてはいけないのだ。ということでトマトジャムという奇手で躑躅館を追い詰める御旗。
やはりだいさんじを初期から支えた男だ、やることが違う。
はたして躑躅館はこれを食べることができるのか……!
◇ ◇ ◇ ◇
躑躅館「さあ、僕が作ったのはこちら!」
「トマト嫌いでも食べられる、みんなが大好きな煮込み料理!」
「ハヤシライスだぞ~~~~~~☆」
御 城「…………あれっ⁉ なんか思ってたのと違う⁉」
「てっきり復讐に、めっちゃゲテモノ用意してくると思ってたのに⁉」
「普通にしっかり作られたハヤシライスだ⁉」
桃 山「いい匂いがするッスねぇ~! これは絶対に美味しい奴!」
「ハヤシライスって、けっこう手間のかかる料理ッスから!」
「これは得点高いッスよぉ~!」
一二三「待て! みんな! 匂いに騙されるな!」
「これは躑躅館が仕込んだ巧妙な罠だ!」
「きっとなにか、とんでもないネタが仕組まれているに……」
???「あれ~? みなさんどうしたんですか~?」
「こんなところでお料理なんかして~?」
全 員「お、お前は……八百比丘尼セレン!!!!」
―――――――
VTuber 八百比丘尼セレン
―――――――
だいさんじが誇る【真・清楚】VTuberである。
物腰柔らかでおしとやか、甘いボイスにちょっと天然ボケ。
まさに男の理想を描いたような女性キャラで男性人気ダントツ。
あのお頭をして――。
「本物と私を並べないでください! 浄化されてしまう!」
と、言わしめたほどの天然物の清楚である。
なお、本人は「普通にしてるだけだけどなぁ……?」と、清楚扱いが不服の模様。
一二三も「清楚清楚うるさい! そんなわけないだろ!」と否定的。
はたして彼女が清楚でないなら、いったい誰が清楚なのだろうか……ッ!
―――――――
セレン「あ、一二三さ~ん」
「あっちでLLさんとドラちゃんが探してたよぉ~」
「せっかくK介さんの畑にきたんだから~」
「なんか植えて帰ろうよ~」
一二三「なんていうことだ、ここでセレンが登場だと……⁉」
「これはいったいどういう運命の悪戯だ……⁉」
躑躅館「ちょうどよかったセレンさん!」
「僕、ハヤシライスを作ったんですよ!」
「せっかくだから食べていただけませんか?」
セレン「え~? いいんですかぁ~? やったぁ~!」
「それじゃさっそく、いただきま~~~~す!」
「ん~、おいし~~~~~い♥(スペシャルスマイル)」
御 城「セレンさんのこの反応! そしてこの笑顔!」
「間違いない、これは普通のハヤシライス……ッ!」
桃 山「なんの仕込みもナシってことッスかね!」
「じゃあこっちも、安心して食べることができるッスね!」
御 旗「なんだよ、ちょとくらいなんか仕込んでおけや!」
「そうやってなにされても普通のことしかしないから」
「メンバーからも舐められるんだよ!」
「僕はね、君のそういうところが、本当に心配だよ!」
鏡 「まあ、それが躑躅館さんのいいところでもあり」
「悪いところでもあるということで」
「もう時間もそんなにありませんし」
「大人しくハヤシライスをいただいておきましょう」
大 洗「俺ね、こう見えてもカレーとか、ハヤシライスとか」
「ご飯にかけて食べる系の料理、大好きなんですよね」
「それじゃ、俺もさっそくいただきや~~~~す」
全 員「辛ッッッッ!!!!」
「これ、ハヤシライスじゃねえッ!!!!」
「カレーライスだッ!!!!」
一二三「そうか、忘れていた! 八百比丘尼セレンは辛いのが得意!」
「彼女の舌は激辛に順応している――ッ!!!!」
セレン「いや~、ほどよい辛みがいいですねぇ~」
「スパイスにはなにを入れたんですか~?」
躑躅館「ジョロキアとデスソースを少々……!(暗黒微笑)」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
やられたらやり返す! 躑躅館くんも聖人君子ではないのだ!
ということで、見事にリベンジを果たした彼でしたが……セレンさんが来てなかったらどうなっていたんでしょうね? 彼女の清楚に助けられた感はあります。
そしてまんまと騙されるアホな男ども……!
かわいい顔をした女の子の言うことが、すべて真実とは限りませんよ!
もっと疑いの目でいろんなものを見なければ……!
というところで、トマト料理を食べに行こう変はここにてお開き! 本編の方に戻ろうと思っておりますが、筆者の筆のノリが悪ければ、また番外編かもしれません! どうなるかは気分次第、ムラッ気の多い作者を許してくれる人のいい読者さんは――ついでに応援コメント・評価・フォローなどよろしくお願いいたします。m(__)m




