第706話 怒れ! Bちゃん! その6
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
出雲うさぎ DStars3期生 妹系巫女さん
五十鈴えるふ DStars3期生 和風エルフ
石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎
種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV
横須賀らむね DStars4期生 アメリカンネイビーガール
東山ごりら DStars4期生 幸薄そうな清楚少女
高円寺ラム DStars4期生 悪くない陽キャ
鳥羽レーヌ DStars4期生 お姫様系VTuber
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
【シチュエーション】
社長の介入によりなんとか事なきを得た三期生と四期生。
そして、珍しく自分を見失っていたBちゃん。
いつもクールなみんなのまとめ役は、落ち着いたいまなにを思うのか……?
◇ ◇ ◇ ◇
Bちゃ「…………みなさん、さきほどはすいませんでした」
「私としたことが、自分を忘れて酷いことを」
「傷つけてしまっていたらごめんなさい」
う み「な~に言ってるのよ、Bちゃん!」
「人間、生きてたらこんな風に爆発しちゃうことくらいあるわよ」
「逆になんも言わないで黙ってることの方が不健全」
「こうやってお互いの腹の中をぶちまけ合って」
「絆っていうのは深めていくもんでしょーが」
「なぁ、ばにら! ばにうみの絆がその証拠だよなァッ!」
ばにら「そんな絆はねぇ!(きっぱり)」
う み「そんなぁ~! なんで冷たいことを言うんだよ、ばにらぁ~!」
「かれこれ数年、一緒にやってきた仲じゃんかよぉ~!」
えるふ「……ごめんね、Bちゃん。Bちゃんの立場を考えずに」
「私、視野がすっかり狭くなっちゃってたや」
Bちゃ「いいんです、えるふさん。私だってともこさんの話については」
「思うところがあったんです。なまじ、ゆきさんのこともありますから」
えるふ「……ゆきち?」
Bちゃ「ゆきさんは、ばにらさんとのコンビを解消するとき」
「私の前で泣いたんです」
「こんな悲しい思いをするために、VTuberになったんじゃない」
「どうしてエロゲを背負って活動してたってだけで」
「こんな風に扱われなくちゃいけないの……って」
ばにら(あの、ゆき先輩が……?)
(正式に解消するってなったときに)
(「会社の判断だから、しかたないよね?」って、笑って言っていたのに)
(うぅっ、ゆき先輩ってば、かっこよすぎるバニよ……!)
えるふ「そうだよね、Bちゃんが一番そういうのを見て来てるんだよね」
「なのに……私の想像力が足りなかった」
「いつもいつも、つらい思いばっかりさせて、ほんとうにごめん」
「私たちのことをこんなにも大事にしてくれて、ありがとう……!」
しのぎ「えるふ……ッ!」
レーヌ「…………ッ!」
ごりら「けど、これから僕ら本当に、どうなってしまうんやろ」
「やっぱり活動自粛ってことになってまうんやろか……」
「デビュー即謹慎は、美味しいけれど正直キツいで!」
「最近はだいさんじもしんじんをぎょうさん出してきてるし!」
「あっという間に紛れて分からんようになってまう!」
ラ ム「ペエ! ペエ! ペエ! 社長の言葉を信じるペエ!」
「きっとなんとかしてくれるに決まってるペエ!」
かりん「けど、これで本当にいいのかな?」
「結局私たち、なにも自分たちで決めてないしやれてない」
「本当はもっと主体的にならないといけないんじゃ」
ばにら「こりゃっ! 陰キャがいきなり頑張ろうとするな!」
「かりんちゃんが頑張ったって、うまくいかなくて」
『助けてばにらちゃ~ん! ずんさ~ん!(声マネ)』
「って、なるに決まっているバニよ!」
かりん「ひどい! ばにらちゃ~ん! かりん真剣に悩んでるのにぃ~!」
ばにら「だ~か~ら! 無駄だって言ってるバニよ~! 大人しくしとくバニ!」
うさぎ「………………(スン)」
ばにら(けど、大人しすぎるのも心配バニよなぁ)
(う~ちゃん、らむねちゃんの担当だったし)
(番組にも積極的に協力しているみたいだったから)
(それがこんな事態を招いてしまったのを、気に病んでそう……)
(ここはこっそり、ばに~らたちがフォローしてあげなくちゃかな?)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
救われた者たちがいて、和解した者たちがいる。
諍いの後になにかを築き上げることができたのならば、きっとそれは意味のある行いだったと言えるのかもしれませんね。
すくなくとも、Bちゃんへのメンバーの誤解は解けたはずです。
こういう役目まで背負わなくてはいけない、本当に不憫な子ですよ……!(ほろり)
はてさて、そんな感じで和解したDStarsメンバーとBちゃんたち。とはいえ、処罰は免れない。はたして、彼らはこれからいったいどういう目に遭ってしまうのか。社長は情状酌量を申し出てくれたが、大きな組織の中で彼の声がどれだけの効力を持っているのか――現実の結末なんかにハラハラしている人は、ぜひぜひ応援コメントなどよろしくお願いいたします。m(__)m




