第704話 怒れ! Bちゃん! その4
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
八丈島うみ DStars3期生 センシティブ委員長
出雲うさぎ DStars3期生 妹系巫女さん
五十鈴えるふ DStars3期生 和風エルフ
石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎
種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV
横須賀らむね DStars4期生 アメリカンネイビーガール
東山ごりら DStars4期生 幸薄そうな清楚少女
高円寺ラム DStars4期生 悪くない陽キャ
鳥羽レーヌ DStars4期生 お姫様系VTuber
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
【シチュエーション】
いつも冷静なバランサーのBちゃんが本気でキレる。
彼女だってDStarsのことが大事なのだ。だからこそ言うことは言う。
しかし、言い方ってものがあるんじゃないだろうか……?
◇ ◇ ◇ ◇
うさぎ「えぇ、ちょっと、やだ……」
「Bちゃん、流石に怖いよ……」
「そこまで怒らなくてもいいじゃんかぁ……!」
えるふ「Bちゃん、ごめん」
「私、ちょっと感情的になってた」
「そうだよね、運営だっていろいろ考えてるよね」
う み「ちょっと待ってえるふ! それじゃ言った意味がないじゃない!」
「Bちゃん! 言いたいことはちゃんと伝わったよ!」
「私たちが悪いとも思ってる! いつもほんとごめんって!」
「けどさ、えるふが怒った気持ちも、理解してあげてよ!」
ばにら「えっと、えっと……!」
「Bちゃんもえるふも、いったん落ち着こう!」
「まずはお互い冷静になって、どうするのがいいのかを……!」
Bちゃ「落ち着いていますよ、これほどまでにないほどね」
「そして、貴方たちに言うべきことも決まっています」
「四期生はこれから一週間、配信禁止!!!!」
「三期生も決まっている案件以外は配信自粛!!!!」
「こちらは一ヶ月! これを守れないというならば!」
「貴方たちにはDStarsをやめてもらいます!」
全 員「えっ、えぇっ⁉」
う み「ちょっと、それはいくらなんでも罰が厳しすぎるでしょ!」
ばにら「一ヶ月も配信お休みしたら! リスナーに忘れられるよ!」
「というか配信ジャンキーのばにらに耐えられる気がしない!」
えるふ「Bちゃん! だから、なんでそんな一方的に決めるの!」
「お互いに言いたいことを言い合って、歩み寄ろうって」
「そういう話をするために私たちはここにいるんじゃないの?」
Bちゃ「会社の決定です」
「貴方たちはDStarsという事務所に所属している配信者」
「会社員でこそないですが、組織の方針には従っていただきます」
「それができないのなら、それは仲間ではありません」
うさぎ「Bちゃん! ごめん、ごめんって!」
ラ ム「ペイ! ごめんなさいペイ! ラムが悪いんだペイ!」
「もうほいほいと、言われるままに流されないペイ!」
「だから……どうか寛大な処置を!」
ごりら「僕からも! 先輩たちは、僕たちのために頑張ってくれたんです!」
「なのにこんな裁定はあんまりですよ! どうか温情を!」
かりん「か、かりんも、これは流石にやり過ぎだと思う……」
「ひどいよBちゃん!!!!」
Bちゃ「ひどい? 貴方たちがルールを守らないからでしょう?」
「ルールを守らない社員を野放しにして」
「会社に損害が出たらどうするんです?」
「貴方たちがふざけたせいで、他の配信者まで変な目で見られる!」
「そんなことがあっていいと思っているんですか!」
「責任を取れるって言うんですか!」
らむね「…………ふぅん」
「つまりDStarsは『今後冒険しない』ってワケだ」
「VTuberっていう、ブルーオーシャンを前にして」
「ビビって全軍撤退ピピピーってワケですね!」
「ふざけたこと抜かしてんじゃねえぞ○△×◇◎!!!!」
「私はなぁ、そんな日和った配信がしたくて」
「個人チャンネル捨てて、この業界に飛び込んだわけじゃねえんだ!!!!」
「VTuberにはな! 夢と希望しかねえんだよ!!!!」
「それをお前らのくだらない忖度で潰すんじゃねえ!!!!」
「◇@!#△◎%$*?!!!!!(ひどい英語)」
Bちゃ「なんですって! それは聞き捨てなりませんよ!」
「らむねさん! 謝ってください! 私たちも必死にやってるんです!」
ばにら(やばいバニ、やばいバニよ)
(まさかこんな抜き差しならない状況に)
(なっちゃうだなんて……! あぁ、誰か助けて……!)
社 長「なにを言い争っているんですか、みなさん」
全 員「しゃ、社長……ッ!!!!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
Bちゃんブチギレ。
もはや収集がつかなくなったか……というところで、ついに社長が登場。
らむねちゃんに対して対等に渡り合えるのは、やはりコイツだけか。
普段はなんだか情けない感じですが、この場をズバッと納めてくれるのか。
それともらむねちゃんとの間に深い溝を作ってしまうのか……?
一筋縄ではいかないVTuberたち。そんな彼女たちをまとめあげて、こうして事業にまで発展させた。その手腕を再び見せる時が来た。やってみせろ社長、いまこそアンタの出番だ――ということで、Mr.天狗再登場に期待していた方々は残念。頑張るのは社長ですが、ぜひぜひ彼のことも、応援よろしくお願いいたします。いい奴なんですよ、なんだかんだでね。m(__)m




