第697話　横ッスカＲａｄｉｏ　その５

【登場人物】

横須賀らむね　ＤＳｔａｒｓ４期生　アメリカンネイビーガール

川崎ばにら　　ＤＳｔａｒｓ３期生　ゲーム配信が得意

種子島かりん　ＤＳｔａｒｓ４期生　ＦＰＳつよつよ陰キャＶ

青葉ずんだ　　ＤＳｔａｒｓ特待生　グループ最恐ＶＴｕｂｅｒ

【シチュエーション】

ガンガン運営とやりあってまで、配信する決意を表明するらむね。

その前のめりの姿勢に危うさをかんじるばにらたち。

しかし、彼女のことを心配した直後に飛び出したのは――。

失われた文書「ばにらにうむ」の情報だった。

◇　◇　◇　◇

ばにら「ちょっ、ちょっ、ちょっ⁉」

　　　「どういうこと⁉　聞いてないんだけれど⁉」

　　　「独占入手ってなに⁉　ていうか、どうやって手に入れたの⁉」

　　　「らむねちゃん、まさかばにらにうむの作者を知ってるの⁉」　　　

ずんだ「ばにらにうむを入手しただと……⁉」

　　　「こうしちゃいられない！　すぐにらむねちゃんと接触を！」

　　　「いやその前に、銀行に寄って現生１００万は用意しないと！」

ばにら「しなくていいですよ⁉　なに言ってるんですか、ずんさん⁉」

かりん「ばにらにうむってあの、マイクラで出てた奴？」

　　　「あれ爆発でロストしたんじゃなかったんだ……」

ばにら「ロストしてた！　してたってば！」

　　　「わかった、これ絶対にニセモノだ！」

　　　「らむねちゃん、そういうフェイクニュースはやめるバニ！」

　　　「自らの信用を落とすことになっちゃうバニよ！」

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コメント

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：ばにらにうむマ？

：よく手に入れられたな、どうやったんだ？

：著者から直接買ったとかだろうか……？

：取材力えぐい

：内容よりも誰が書いたのかが気になる

：いまちゃんが書いたのか？

：↑それはそれで読んでみたいぞ？

：↑いや、いまちゃんが依頼して委員長が書いたとかもあり得る

：↑委員長は同人とかもやってるから、ガチで作れちゃいそう

：まさかマイクラ内の薄い本が、こんなことになるとは

：この時は誰も思わないのであった

：↑思ってたまるかｗ

：ばにらもとんだとばっちりだな。いいぞもっとやれ。ｗ

：ばに～らさんの薄い本買います！！！！

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らむね「おうおうお、みなさんばにらにうむに興味津々ですね！」

　　　「そうですよね気になりますよね！」

　　　「配信でもちらっと、中身が見えていましたし！」

　　　「ということで、横ッスカＲａｄｉｏの謎ネットワーク」

　　　「そして謎技術を駆使して」

　　　「マイクラ鯖に記録されていた情報から」

　　　「ばにらにうむを復元してみせたんですネ～～～～！」

　　　「ネ、すごいでしょ？　すごいですよネぇ～！」

　　　「ちなみに、違法な技術は使っていませんから」

　　　「安心してくださいネ～～～～！」

　　　「自社タレントが、自社のサーバーに、許可されたアカウントで」

　　　「公開されている情報に、ちょっと特殊にアクセスしただけ」

　　　「デ～～～～～～ス！！！！（暗黒微笑）」

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コメント

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：こっわ

：おいおいおい、このＶＴｕｂｅｒちょっと怖いんだが

：ＤＳｔａｒｓマイクラ鯖をハッキングしたってこと？

：いや、言うてるやん。問題のない方法で情報を取り出したって。

：問題があるようにしか聞こえなかったんだが？

：ＶＴｕｂｅｒにそんなスキルがないと油断してたのかな？

：なんにしても、ＤＳｔａｒｓ運営側の落ち度

：ハッキングってのはこういうグレーゾーンを突く技術だからなぁ

：これはＢちゃんまた徹夜だな

：いや、普通にあかんでしょ

：横須賀らむね、なんなのこの娘？

：持ってるスキルがエグすぎる。本当にただのＶＴｕｂｅｒなのか？

：↑有名配信者だって

：↑まあ、やけに情報通なところはあるけれど

：↑帰国子女だからね、海外の情報も扱えるから、そりゃ強い

：マイクラ鯖からデータ引っ張り出すとか、パソコン詳しい奴でもできんぞ

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らむね「ということで！　横ッスカＲａｄｉｏで初公開！」

　　　「ばにらにうむ朗読をはじめちゃいたいと思いま～～～～す！」

　　　「ばにらパイセーン！　ごめんなさいネー！」

　　　「またカレー奢るから、許してくださ～～～～」

【この配信はユーザーからの通報で削除されました】

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ばにら「ファッ⁉　急に配信が終わったんだけれど⁉」

ずんだ「Ｂちゃんが動いたわね」

　　　「まったくもう、あの娘を怒らすようなことをするから」

かりん「えっ？　えぇっ？　Ｂちゃんって、チャンネル凍結できたりするの？」

ばにら「まあ、そこは運営さんだから」

　　　「Ｙ○ｕＴｕｂｅさんにはそれなりに連絡手段があるというか」

ずんだ「伝手があるっていうより、やり方を知っているって感じかしら」

　　　「なんにしても、今回は Ｂちゃんの方が一枚上手だった……」

　　　「あっ、えっ、ちょっと待って⁉」

　　　「まずい、その手があったか……⁉（スマホを見ながら）」

ばにら「どうしたんですかずんさん⁉　まだ、なにか⁉」

ずんだ「らむねちゃん、相当やり手よ」

　　　「こうなることを予見してたみたい」

　　　「Ｍｉｌｄ○ｍとニコニ○で」

　　　「続きをやりはじめたわ……！」

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ＶＴｕｂｅｒというけれど、なにもＹ○ｕＴｕｂｅだけが活動先じゃない。

配信サービスは他にもいっぱいある。そして、それを用途に応じて使い分けることができてこそ、真の配信者。流石は転生前に顔出し配信でブイブイ言わせていた横須賀らむねに、隙なんてものはないのであった。

止めてみろＢちゃん！　止めてみろＤＳｔａｒｓ！

横須賀らむねの初配信はまだまだ終わらない！

ということで、プラットフォームを変えてまで行われる強硬デビュー配信。初手で運営とここまでバチバチにやりあって、今後の関係性とか大丈夫なのか。なんでもありのヒャッハー系ＶＴｕｂｅｒ、横須賀らむねの大暴走がちょっと心配な方は――ぜひぜひ、応援・評価・フォローよろしくお願いいたします。m(__)m