第686話 羊は、悪くないよねぇ? その1
【宣伝】
「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」発売中です! 会社帰り・学校帰りにぜひぜひよろしくお願いいたします!m(__)m
○GCN文庫さま 商品ページ
https://gcnovels.jp/book/1872
○メロンブックスさま 通常版(SS付き)
https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2905033
○ゲーマーズさま 限定版
https://www.gamers.co.jp/pd/10794723/
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
五十鈴えるふ DStars3期生 和風エルフ
高円寺ラム DStars4期生 悪くない陽キャ
【シチュエーション】
三期生VS四期生コラボ無事に終了。
あまりにあっけない幕切れに、意気消沈するばに~ら。
対外的には成功だったのだが……?
◇ ◇ ◇ ◇
かりん「ばにらちゃ~~~~ん♥ ありがとぉ~~~~♥」
「コラボめっちゃめっちゃ楽しかったぁ~~~~♥」
「かりん、お局ちゃんとのコラボ、うまくできるか」
「すっごく心配だったけれど」
「ばにらちゃんとずんさんのおかげで」
「うまくやれたよぉ~~~~♥ マジ卍パナイパナマ♥」
ばにら「うん、よかったねかりんちゃん」
「とはいえ、ちょっとガキっぽいムーブが鼻についたよ」
「ばにらもうみも先輩なんだから、ちゃんと敬わなくちゃだよ?」
かりん「敬ってるよぉ~! ばにらちゃんも、うみちゃんも超リスペクト!」
「もちろんずんさんも!」
「いつもかりんをサポートしてくれて、ありがとうございます!」
ばにら(うーん、これを素直と取るか、脳天気ととるか)
(かりんちゃん、こういうのすぐに口にするけれど)
(いまいち言葉に重さを感じないんだよね)
ずんだ(花楓、これが後輩というものよ……!)
ばにら(ずんさん⁉)
ずんだ(先輩の心、後輩知らず。こっちの気持ちなんて分かるはずない)
(だって、後輩をまだ持ったことがないのだから……!)
(先輩がどういう気持ちで自分を気遣ってくれているか)
(そういうところに思い至れないのは、新人だから仕方ないわ)
(そう、どっかの誰かさんのように……(じぃ))
ばにら「…………(そっと目を逸らす)」
「そ、それよりもかりんちゃん!」
「この勢いに乗って、どんどん配信頑張っていこうね!」
「大丈夫、この調子ならすぐにかりんちゃんも人気者になれるよ!」
かりん「そうかなぁ~~~~♥」
「ばにらちゃんがそう言うなら、そうなのかも~~~~♥」
ばにら「面白いほどチョロいなこの子……」
かりん「はい、そうですよね、チョロすぎですよね」
「人生そんなにうまくいくはずないですよね」
「考えが足りてませんよね、調子に乗りましたすみません」
「かりんみたいな陰キャが、人気者だなんておこがましかったです……!」
ばにら「ほんでもってこの急転直下の反省っぷりよ!」
「かりんちゃん二重人格とかじゃないよね!」
ずんだ「花楓……これも後輩あるあるよ!」
「デビューしたての新人VTuberが」
「しっかりしてたらそれはそれで逆に怖いでしょ」
「そういうものだと思って受け入れなさい……!」
かりん「かりんはザコ……」
「ザコザコVTuber……」
「まだ半人前なのに調子に乗ってごめんなさい……」
ばにら「そんなことないない! ないバニよかりんちゃん!」
「かりんちゃんはフェニックのように、燃えて輝くVTuberバニ!」
ずんだ「そうだでな! フェニックスのように蘇るでな!」
かりん「よっしゃ! メンタルリセット! ありがとう二人とも!」
「種子島かりん! 不死鳥のごとく復活ぅ~~~~ッ!」
二 人「だからテンションの浮き沈みが激しいんじゃ!!!!」
かりん「あ、そういえば、そろそろラムの初配信の時間だ」
「えるふちゃんとゲームやるって言ってたけど」
「いったいなにをやるつもりなんだろう」
ばにら「えるふのゲーム選びはガチバニだからね」
「これはなかなかシブい所を持ってくるに違いないバニよ」
ずんだ「それじゃちょっくら、お二人の配信を拝見するとしますか……」
◇ ◇ ◇ ◇
えるふ「みんな~! 乙エルフ~!」
「今日はご存じの通り、DStarsの新メンバー!」
「四期生の高円寺ラムちゃんと、ゲームをしていくよ~!」
ラ ム「えるふちゃん! 今日はよろしくぅ~!」
「画面の前のみなさんも! はじめまして!」
「高円寺ラムです! 気軽に羊と呼んでください!」
えるふ「いや、どういうニュアンス⁉」
ラ ム「家畜を呼ぶように羊って言ってくれていいよ~!」
「罵りも大歓迎です!」
「この羊野郎め! けむくじゃら! 草ばっかり食べるな!」
「冬はあったか! 寒さに対する防衛戦! ジンギスカン美味しい!」
えるふ「最後が微妙に褒め言葉になってるじゃねえか!」
「はい、ということでね」
「今日はこんなラムちゃんと、一緒にゲームをやっていきたいと」
「思っている次第でございます……」
「モンスター○ンターポータブル2ndを!!!!」
◇ ◇ ◇ ◇
三 人「し、シブい!!!! シブすぎるッ!!!!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
大成功(といいつつ、ミスがなかっただけで成功くらい)に終わったコラボの反省会をしながら、他の四期生のデビュー配信を待機していた三人。
そんな彼女たちの目に飛び込んできたのは――激シブゲームに挑もうとする、三期生きっての知恵者、五十鈴えるふの姿であった。
ぶっちゃけMHP2はシブい。(僕もモンハンはこれがはじめてでした)
チャイちゃんとかも配信で「リメイクしてくんないかな~」とか言ってましたが、これで狩猟沼に落ちた人も多いのではないでしょうか。
あの頃の熱量は本当にすごかったですよね。
流石は三期生の頭脳ことえるふちゃん! 他のメンバーとはひと味違うことをやってくれる! そして、おじさん心のツボを押さえてくれている! そんな彼女のプロデュースに、今時ギャルのラムちゃんはついていけるのか――二人の初配信の行く末が気になる方は、ぜひぜひ応援・評価・フォローよろしくお願いいたします。m(__)m




