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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第682話 だいさんじえるふ村へいこう!(再び)

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【登場人物】

LL     だいさんじのエルフ(零号機)

麦畑一二三  だいさんじのエルフ(?号機)

九鬼神子   エルフの森にやってきた略奪者(海賊)

津田杏    エルフの森にやってきた略奪者(関西)

御旗楯無   エルフの森にやってきた略奪者(DK)


【シチュエーション】

ここはだいさんじのエルフたちが平和に暮らすえるふ村。

しかしこの世は無情。こんな平和なエルフの村でさえ、村を焼こうとする者たちの魔の手が迫ろうとしているのだった。いま、エルフと人間の戦いがはじまる。


◇ ◇ ◇ ◇



L L「やめてぇ! えるふ村を焼かないでぇ!」


   「ここは平和なえるふ村! 争いとは無縁の土地なの!」


   「あぁ、みんないったいどうしちゃったの⁉」


   「急に性格が変わったように暴れ出して……!」


神 子「こんな村があるから! こんな村があるからいけないんだ!」


   「なにがエルフたちが平和に暮らす村よ!」


   「そうやって森の奥に閉じこもって! 人との交流を断って!」



   「そんな寂しい思いをさせるくらいなら」


   「こんな村なくなってしまうべきなのよ!!!!」



一二三「おぉ、お頭が荒ぶっている!」


   「後輩はおろか、同期ともろくにコラボをしようとしない」


   「奇跡的にエルフ繋がりというだけで、アタシとコラボする」


   「ひきこもりエルフの将来を案じて嘆いておられる……!」



神 子「待っててLL! 私がいま、助けてあげますわ!」


   「この村の呪いからも! 孤独からも!」


L L「あぁ、神子ちゃん! 私のことを思ってそんなに!」



   「けど、別にLLそんなに苦労してないし」


   「ぶっちゃけコラボとか人付き合いとか面倒くさいし」


   「こんなLLでも構ってくれるリスナーさんはいるから」


   「怒ってもらわなくても大丈夫カナ~?」



一二三「コラッ! お頭の想いを無碍にするんじゃありません!」


   「なんで貴方はいつもそうなの! もっと人の厚意を大事になさいな!」


 

L L「だって私、エルフだから」



一二三「そっかぁ~~~~~~! 納得ぅ~~~~~~!」



   「してたたまるか! 貴方、本当にそういうところよ!」


   「私もたいがいフリーダムだけれど! 貴方みたいな子ははじめてよ!」



L L「てへり☆ LL褒められちゃった、てへりてへり」


 杏 「お頭が言うたとおりやで!」


   「こんな村があるからLLは外に出てこられへんのや!」


   「エルフだけで暮らしてるから、こないなことになってしまうんや!」



   「待ってろLL! ウチが助けたるさかいにな!」



L L「あぁ、杏ちゃんまで!」


   「そんなあのクールな杏ちゃんがLLのことを思って」


   「ここまで怒ってくれるなんて……!」


一二三「え? クール?(真顔)」



 杏 「おらぁッ! 古くさい木やからよう燃えるわ!」


   「せやけど、もうちょっと盛大に焼いたりたいなぁ!」


   「おう楯無の! ちょっくらガソリン持ってこんかい!」


   「炎の旅立ちっちゅうんやろ! 景気よくいかななぁッ!」



   「ゲヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャッ!!!!(極悪面)」



一二三「LL、あれがクールに見えるの?」


   「どう考えても力に溺れた極悪人の面構えよ?」


L L「なに言ってる一二三さん!」


   「杏ちゃんはデビューした頃から、クール清楚な美少女だったじゃない!」


   「そのクールさに、森の妖精と言われたこの私も嫉妬したほどの……!」


一二三「あ、これ、交流がなさ過ぎて」


   「デビュー当初からイメージ変わってない奴だ」


御 旗「ヒャッハー! 燃えろ燃えろぉーッ!」


   「これが本場の焼き畑農業って奴だぜぇーッ!」



   「そしてこの種もみがエルフの村を救う食糧になるんだ」


   「やはり炭水化物。炭水化物はすべてを解決してくれる……!」



L L「…………」


一二三「…………」



御 旗「いや、ノーコメントはひどくないですか⁉」


   「そういうリアクションが一番傷つくんですよね!」


   「こっちも一生懸命世紀末キャラやってるんですから」


   「もうちょっとそこは気持ちを汲んでくださいよ!」



L L「いや、逆になんで世紀末キャラなのかなぁ……って?(真顔)」


一二三「ごめん盾ちゃん。流石に私も同じ気持ちよ」


   「ファンタジーに世紀末を混ぜるのは禁じ手じゃないかしら?(真顔)」



御 旗「いまさらでしょ! こんな配信しておいてさぁ!」


   「だいたいエルフの村を焼くって古くないですか!」


   「今時の若者は、エルフの村とかそういうの分かりませんよ!」



???「そんなことないんじゃ!」


   「空前の異世界ものブームで、むしろ若い子たちはエルフの村を」


   「焼くことに抵抗がなくなっているんじゃよ!」



L L「だ、誰⁉」


一二三「いきなり出てきたわね! 誰なの貴方いったい!」


   「どうしてそんなに、現代サブカルチャーとネット文化」


   「そして現代エルフ像に詳しいのかしら!」



エル博「エルフ博士じゃよ!」


   「エルフ博士は、エルフについて研究しているから!」


   「当然、エルフのことはよく知っているんじゃよ!」



全 員「え、エルフ博士だってぇ!!!!」



エル博「そして、エルフ博士からみんなに」


   「大事なお知らせがあるんじゃよ……!」



   「インターネットでバーチャルだからって」


   「村を焼いちゃダメにょぉ~~~~ッ!!!!」


   「不謹慎だにょ~ッ! 運営さんにBANされちゃうにょ~ッ!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



エルフの村が出てきたらとりあえず焼いておく。

あと、主人公の村もついでに焼いておく。

動機付けとしてはこの上ない演出ですよね……。


そしてエルフ博士IS誰?

いったいなに摩パル○ちゃんなんだ……?


はい、例によって余裕がない状況での箸休め回でございました。そりゃそうでしょうよ。だってもうすぐ新作出版なんですから。そりゃ余裕もなくならぁなってなもんでございますよ。GCN出版さまから出る本についても、なにとぞよろしく。いやもうほんと、マジでお願いします宣伝するとこ、ここら辺しかないので――ということで、厚かましいですが本作と筆者の応援・評価・フォローポチーッとよろしくお願いいたします。m(__)m

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