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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第673話 ずんばに同棲生活0日目 その3

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【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当

社長     DStarsの社長 ときどき無茶ぶりするが敏腕

麦畑一二三  だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ


【シチュエーション】

ずんだとばにらついに引き戻せないところまできてしまう!

同棲の約束をしてしまった二人、はたして本当にうまくいくのか……!


◇ ◇ ◇ ◇



一二三「まあ、エルフのおふざけはここまでにしておきまして……」



   「社長も言ったように、ここからは貴方たちの気持ちの問題よ」


   「男も女もそうだけれど、違う人間が生活を共にするっていうのは」


   「想像以上に大変なものなの」



   「意地悪な探偵さんにあれだけの大見得を切ってみせたんだから」


   「しっかりと頑張りなさいよ。エルフとの大事な約束よ♥」



ばにら「いやバニな、そんな約束したくないバニよ」



一二三「なにわがまま言ってるの! そこはいい返事するところでしょ!」


   「本当にクソ生意気なバニーね! 副団長の娘じゃなければ……!」



ばにら「冗談、冗談、冗談バニですやん!」


   「だからいちいちキレるの怖いバニですって!」


ずんだ「…………えっと、ちょっと聞いていいかしら、ばにら」


一二三「美月ちゃん、気にしなくていいわよ」


   「花楓ちゃんのことは、私もよ~く知っているの」


ばにら「なにバニですか、美月さん」


   「あぁ、このオカマのエルフさんのことが気になるバニですか」


   「ご存じの通り、こちらはだいさんじ所属のVTuber」


   「麦畑一二三……の中の人バニよ」



   「いまさらだけれど、バーチャルもリアルも大差ないバニな⁉」


   「どうしてVTuberなんてやってるバニか⁉」



一二三「それはもちろん、私の美しさを世界に配信するため……ッ!」



ずんだ「いや、そういうのいいんで、鴎介おうすけさん」


   「それより……ばにらと知り合いだったんですか?」


   「いったいどういう知り合いなんです?」


ばにら(あれ? 麦畑一二三じゃなく、鴎介さんって呼んだ?)


   (美月さんも一二三さんと知り合いバニか?)


   (まあ、そうバニよな、一二三さんは有名なVTuberだし……)



   (あ? え? ちょっと待てよ?)



一二三「あら、そこに気がついちゃう?」


   「本当に美月ちゃんこんな時でも抜け目がないというか」


   「よく頭が回る娘ね」


   「一二三、感激しちゃったわ……!」


ずんだ「そういうのいいですから」


   「私の質問にちゃんと答えてくださいよ」



   「どうして父の友人の貴方が」


   「ばにらちゃん――花楓と知り合いなんですか?」



ばにら「あっ! あっ! あっ! ほら、あれバニですよずんさん!」


   「一二三さんは、お母さんがやっているゲームのギルドの」


   「聖十字護竜騎士団のメンバーでして!」


   「それで私のことを知っているらしくて……!」



一二三「………………そうっ!」


   「そうなのよ、いやぁ~偶然って怖いものよね!」


   「まさか、友人の娘と、友人の娘が百合ップルになるんだから!」



   「どっちも幼い頃から見て来た子供たちだから」


   「エルフ感慨深いわ」



ばにら「おじさん感慨深いわみたいに使ったバニね」


   「エルフってそういう使われ方をするバニなんですね(あたふた)」



ずんだ「……………(じっ)」


ばにら(うっ、ずんさんの目が厳しい!)


   (ちょっと一二三さんてば、迂闊にいろいろ話しすぎバニですよ!)



   (ばに~らと聖十字護竜騎士団の関係を話したら)


   (滅びの宝剣ラグナロックのこととか伝わっちゃうバニよ)


   (あれ、たしかずんさんの家族になにか関係があるバニなんだよね)



   (なんかちゃらんぽらんの家族のように言ってたけれど)


   (そうは言っても絶対なにかあったバニなんだから)


   (ここは悟られないようにしないと……!)



ずんだ「…………ふぅん、まあ、いいけど」


   「しかし、世間は狭いわね」


   「親同士が共通の知人を持っているだなんて」


   「こんな風に花楓と繋がりがあるとは、予想もしなかったわ」



   「意外と私と花楓って、小さい頃にあってたりして……?」


   「なんてネ♪」



ばにら「あは、あははは、そうだったら、まさに運命的バニねぇ~!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



運命の相手と小さい頃に出会っていた。それはラブコメにおいては黄金のロジック。

そして、クライマックスに近づくにつれて、その謎があきらかになっていくもの。


しかし、まだまだこの物語は終わらない。

これでも中盤でございます。少なくとも四部までは確実にやるわよ。

ということで、ここでこういう話をぶっ込むからにはわけがある……。


いろいろとミスリードというか、設定の混乱というか、いろんなものを隠そうとしておりますが、流石に今回の話は致命的か。親同士が知り合い――なら、四阿とばにら母も当然知り合いになっているのでは? 同じインターネット黎明期に活動していた者同士だし、あり得る話なのでは? いろいろと考察の余地があるお話しですが……すみません、ちょっと睡眠ギリギリで描いてるので、頭が回ってないっす。(苦笑い)こんな雑な伏線で許してくれる寛大な読者の方は――毎度のことですが、よければ応援・評価・フォローポチーッとよろしくお願いいたします。m(__)m

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