第671話 ずんばに同棲生活0日目 その1
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
高峯 愛 女探偵 できる女の匂いがするが……?
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
【シチュエーション】
ずんさんついに口を滑らして、自分から同棲を切り出してしまう。
だったらはやく言っておきなさいよ……とは、言わないお約束。
◇ ◇ ◇ ◇
高 峯「わかりました。美月さんの決意、しかと聞き届けました」
「四阿さんには、娘さんは別れる気はないと……」
「川崎ばにらさんと一生添い遂げる覚悟だと」
「お伝えしておきますね」
ばにら「ちょっと話が飛躍しすぎじゃないバニか⁉」
「一生添い遂げるは、いくらなんでも話を盛り過ぎバニよ⁉」
ずんだ「そうよ、言っておいてちょうだい!」
「だれがアンタなんかの思惑通りに動いてやるもんか……って!」
ばにら「美月さんも落ち着いてくださいよ⁉」
「なんか、同棲を切り出してくれたのは嬉しいですけど」
「あまりにもずんさんが正気じゃなさすぎて」
「こっちとしても心配しかないんですけど⁉」
高 峯「美月さんが一度言い出したらてこでも動かないことは」
「この高峯愛もよく存じ上げております……!」
「ですが、四阿一門がこんなことで引き下がるような」
「ヤワな奴らじゃないこともご承知のはず」
「これからお二人の仲を引き裂こうと、第二・第三の刺客が……」
ばにら「こえ~こと言うバニな!」
「これまでの経緯があるから、あり得そうで嫌バニよ!」
「とりあえず! そういうのは後日にしてもろて!」
「今日はいったん帰ってどうぞ!」
高 峯「ちくしょ~おぼえてろよ~はひふへほ~(独特のイントネーション)」
ばにら「…………ふぅ!」
「ようやく一難去ったバニな」
「やれやれ、どうなることかと思ったバニよ」
ずんだ「…………はぁ」
「よかった、愛の奴が変に食らいついてこなくて」
「アイツもアイツで、結構強引なところがあるのよね」
ばにら「…………」
ずんだ「…………」
ばにら(え、ちょっと待って⁉)
(同棲するって約束したっていうことは)
(今日これから、この瞬間から)
(美月さんとの同棲がはじまるってこと⁉)
(これから一緒に美月さんのマンションに戻って)
(一緒の部屋で寝ることになるってこと⁉)
ずんだ(待って待って待って! ちょっと待って!)
(勢いに任せて、同棲するとか、別れないとか)
(一生、私が責任を持って幸せにするって言っちゃったけど)
(いくらなんでもいきなりすぎない⁉)
【※ 言ってません。ずんさん混乱しております】
ばにら(美月さんが、そう言ってくれたのは素直に嬉しいけど)
(まだ、こっちとしてはなにも心の準備ができてないよ)
(それに同棲するにしたって)
(歯ブラシとかパジャマとかタオルとか)
(そういう品が足りてない……)
(いや、お泊まりセット、よく考えてたら置かせてもらってたや)
(今日からすぐにでも同棲開始できるわ)
【※ ばにらさんも当然混乱しております。大変ですね】
ずんだ「…………ど、どうする、花楓?」
ばにら「…………ど、どうする、って?」
ずんだ「なんか、売り言葉に買い言葉で、同棲するとか言ったけど」
「ぜんぜん花楓の気持ちとか考えてなかったから……!」
「その、もし嫌だったら、ぜんぜん言ってもらっていいんだよ?」
ばにら「全然! 嫌なわけ、ないに! 決まってるバニでしょ!」
ずんだ「ば、ばにらちゃん!」
ばにら「あっと、すみません、つい配信の癖で……!」
「わ、私だって、もし美月さんさえ差し支えなければ」
「同棲したいなって……思ってました、から!」
ずんだ「ほ、本当に!!!!」
ばにら「嘘吐いてどうなるんですか、こんなの!!!!」
「と、とにかく、私も気持ちは一緒です」
「百合営業相手として……」
「ううん! 人生を共に歩むパートナーとして!」
「美月さんの隣にいたいです……!」
ずんだ「か、花楓ぇ……ッ!」
Bちゃ「いい、百合だなぁ……ッ!!!!」
社 長「本当よねぇ~! こんな大輪の百合が咲くなんて!」
「組ませたのは私だけれど、ちょっとこっちが恥ずかしくなっちゃう!」
一二三「ねぇ~。ほんと、びっくりしちゃうわぁ~」
ばにら「………………」
「いや、なんであんたらここにいるバニですか⁉」
「見ないでくださいよ恥ずかしいなもう!!!!」
三 人「なんでって言われても、ここ会社だし……?」
ばにら「それもそうだった!!!!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
オフィスラブは忍んでやるもの。
ここが会社ということをお忘れかばにらさん&ずんださん。
想いが通じ合ったのはよかったですが、所かまわずイチャつくのは考えものですな。
そんなんでこれから、本当にパートナーとしてやっていけるのかしらん?
ということで、ついにこの物語の大きな大きな目標をひとつ、クリアすることができました。ずんばに、ついに同棲開始。かなりこっぱずかしい形にはなりましたが……これでよかったんじゃねーの⁉ ここまでやきもきしながらついてきてくださったみなさん、本当にありがとうございます。とはいえ、この章はまだはじまったばかり。今後の二人の行動が気になる方は、ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m




