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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第670話 四阿遍史郎のささやかな誠意 その6

【宣伝】

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【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber



【シチュエーション】

父は俳優でストリートファイター。

母は団子屋の娘で格闘ゲーマー。

そして娘はVTuber。


あぁ、ゆかいなずんさん一家。(しろめ)


◇ ◇ ◇ ◇



ずんだ「世間体、醜聞、評判に家格」


   「そんなのばっかり気にして、うるさく言って」


   「本当にバカみたい……ッ!」



   「どうしてあの家はいつもそうなの!」


   「私たちはただ自由に生きたいだけなのに!」


   「普通に生きることも許されないってわけ!」



ばにら「美月さん……!」



ずんだ「パピィに群がる四阿一門の老人たちも」


   「そんな奴らに取り込まれちゃったパピィも」


   「みんな嫌いよ……!」



   「お願いだから、これ以上、私のことに干渉しないで!」


   「私は非嫡出子なんでしょ! いちゃいけない子でしょ!」


   「だったら放っておいてよ! 構わないでよ! お願いだから!」



高 峯「美月さん、どうかそんな自棄にならないでください」


   「四阿さんもけっしてそんなことは……!」



ずんだ「だったら、なんで私と花楓を引き離そうとするわけ⁉」


   「マンションやるから、もう私と会うなですって」



   「娘の好きな人をどうこうするような権利がパピィにあるの!」



ばにら「…………へ、あ?(///)」


   「えっと、美月さん?(///)」



高 峯「違います美月さん! それは勘違いです!」


   「今回のはあくまで、迷惑をおかけしたばにらさんへの謝罪で!」


   「もちろん四阿さんも断ると見越してこのようなことは言っています!」


   「どうか落ち着いてください!」


ずんだ「これが落ち着いていられるかって話よ!」


   「私を芸能界から遠ざけたのは百歩譲って許すわ!」


   「けどね! 私から大事な人を遠ざけようとする!」


   「そういう魂胆だけは本当に気に入らないの!」



   「私はパピィとは違う! 私が望み、望んだ通りに生きたい!」


   「だからこれ以上、私にあれやこれやと命令しないで!」



高 峯「美月さん!!!!」



ずんだ「そして、私から花楓を奪おうっていうのなら」


   「私はそれを全力で阻止する……」



   「花楓! 一緒に私の家で生活しましょう!」


   「もう新居なんて探さなくていいわ!」


   「これからは私の家が、アンタの家よ!」



ばにら「ば……ばにぃいいいいいいッ⁉(///)」



高 峯「待ってください美月さん! それは、考え得る限り最悪の!」


   「あぁ、なんてことだ、逆に焚きつけてしまうだなんて!」


   「これは四阿さんになんて説明したら」



ずんだ「いいわよね花楓! 愛も分かったかしら!」


   「私はなにがあっても、花楓と絶対に別れたりなんかしない!」


   「同棲はその硬い意志の表れよ!」


ばにら「ちょっ、ちょっ、ちょっ! 待ってくださいよ、美月さん!」


   「どどど、同棲って! そんなの私はまだ覚悟もなにも!」



ずんだ「ほぼ通い妻みたいなもんじゃない!」


   「なにをいまさら恥ずかしがってるのよ!」


   「むしろなんで私と同棲しよっかって言わないの!」


   「こっちは話を持ちかけられたら、OKする気満々だったわよ!」



ばにら「そうだったんですか⁉」



ずんだ「当たり前じゃない! どれだけ一緒に百合営業してると思ってるの!」


   「本当にもう! 察してよね、この鈍感バニーッ!」



ばにら(ふぇえぇっ……!)


   (まさか美月さんが、そこまで考えてくれてたなんて!)


   (てっきりご迷惑になるとばかり思って、今まで言い出せなかったけれど!)


   (けど、そっか、そうなんだ……)



   (私、それくらい美月さんに、パートナーとして信頼されてるんだ!)



高 峯「うぅっ! ここまで決意がしっかりしているとなると」


   「意志をひるがえさせるのは難しそうですね!」


   「わかりました、この件は持ち帰らせてもらって」


   「四阿さんに相談させていただきます」



ずんだ「そうしてちょうだい」


   「あと、ちゃんと伝えておいて」



   「娘の同棲相手にちょっかいかけるなこのダブスタクソパピィ!」


   「私と花楓の間には、アンタなんか割って入る余地ないんだからね!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ついにずんさん、はっきりとばにらに同棲を申し入れる。

完全に勢い任せ、後で絶対に後悔するけれど……それもまた青春。

よくぞ言ったというものです。


いや、もっとはやく言いなさいよ。

貴方が最初からばにらを強く自分の家に住ませてたら、こんなごたごたは起こらなかったじゃありませんか。そして、通い妻だって認識してたのかよ。

このだらしないところも、父親譲りなんですかねぇ……。


ここまでずんだに啖呵を切られてしまっては、なにも言えない高峯とばにら。ということで、いよいよ本作も同棲パートに突入――と、気軽にいいたいところですが、本当にするんかというところ。ヘタレのずんさんのこと、ここで最後に覆してくるかもしれない。はたして彼女はちゃんと、自分の言葉の責任をとるのか! ずんさんの今後の行動が気になる方はぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m

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