第669話 四阿遍史郎のささやかな誠意 その5
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
高峯 愛 女探偵 できる女の匂いがするが……?
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
【シチュエーション】
四阿遍史郎。ハリウッドで○虎の拳的な大立ち回りをしていたらしい。
なお、ボスはビッ○やギー○ではなく、ベ○の模様。
サイコクラッ○ャー!!!!
◇ ◇ ◇ ◇
高 峯「そんな中、遍史郎さんは100○ガショックのトップとして」
「組織を導く立場にあったんですね……!」
ばにら「導いてたんですか、アレが……?」
「導けるんですかね? 不安しかないんですけれども?」
高 峯「もちろん、一人で百人のストリートファイターたちを」
「導けるはずもありません。彼には大事な相棒がいました」
ばにら「ストリートファイターって言っちゃったよ」
高 峯「相棒の名はロバート! 彼もまた、故郷の日本を去って」
「米国でコメディアンをしている男だった!」
ばにら「なんでそっちバニか! ガルシアじゃだめだったバニか!」
「ロバートでコメディアンだと、あの人を思い描いちゃうバニ!」
高 峯「ロバートとリョウ(四阿のあだ名)の二人は」
「ハリウッドに蔓延している闇を暴くために」
「とにかく活動を開始した」
「市長の羽賀さん、まともに生きられない男、ジム通いの忍者」
「エリート会社員のハワードさん」
「ダンディなコンビニ店員のルガールさん」
「そんな人たちを率いて、彼らは巨悪と戦ったのだ!」
ばにら「なんか最後の二人は巨悪の方じゃないバニですか⁉」
「これ、絶対に深刻な奴じゃないバニですよね⁉」
「なんかこう悪ノリと内輪ネタの奴バニですよねぇッ⁉」
高 峯「そしてSEG○を見事打ち倒し」
「米国での誇りと名誉と商標権的なものを取り戻したのです……!」
ばにら「もうほんと、めちゃくちゃバニなんな」
「ここまで来ると、なんでもアリのように思えてきたバニ」
「で、それはそんな組織の残党がまだ生きていて」
「ずんさんママを拉致ってしまったとかバニですか?」
高 峯「いえ、美月さんのお母さまは放浪癖のある人でして」
「私より強い奴に会いに行く……!」
「と、まるでストリートファイターの主人公みたいな台詞を残し」
「永らく行方不明になっているんですよ」
ばにら「ここまでの話はいったいなんだったんです⁉」
ずんだ「そうなのよ」
「マミィがね、○意の波動(格ゲー)に目覚めちゃって」
「全国のゲーセンを放浪していて居場所が分からないのよね」
「日本に帰ってきてから、よりいっそうそれが激しくなっちゃって」
「婚姻届けも出せないままにいなくなっちって……!」
ばにら「まさか! それが美月さんが婚外子っていう理由バニか!」
ずんだ「そうだけど?」
高 峯「そうなんですよねw」
ばにら「なんじゃそれ! 芸能人だから認められないとかじゃないんかい!」
「普通にずんさんパピィとマミィのやらかしじゃないバニか!!!!」
高 峯「まあ、それもありますけれど」
「やっぱり四阿の名跡は重たいものがありますからね」
「芸能とまったく関係のない、団子屋の娘さんと結婚というのは」
「四阿一門としても認めずらいものがあったんだと思います」
ずんだ「…………ほんと、古い体質よね、あの界隈って」
「おまけに、先代の亡霊がまだ生きているし」
「今回の花楓に迷惑がかかった件も」
「そいつら絡みの話ってことでしょ」
「愛が出張ってくるってことは、そういうことだって流石に察したわ」
ばにら(すごい美月さん、そんなことまで見抜くなんて)
(いや、すごくない。それくらい嫌な目にあってるんだ)
(二人の自業自得のせいで結婚してないみたいに言ったけど)
(たぶんこれ、身内から相当反対されてて籍を入れられないんだ)
(二人のコミカルなやりとりで、流されてしまうところだった)
(なんていうか、美月さんと四阿さんの関係って)
(当人たちよりも周りが原因な気がするな……?)
高 峯「ということでございまいして」
「こんなオマヌケな状況を世間に晒してしまっては」
「また四阿一門のお株が下がってしまう……!」
「そういう配慮があって公表を控えているわけですね」
ずんだ「それをパピィったら、さも私との間になにかあるみたいに」
「そういうところが信用できないっていうのよ」
「しかも私に隠れてこそこそやってるのも気に入らないわ」
「男なら男らしく、顔を見せてやりなさいよね!」
「ふんっ!」
ばにら「あは、あははは……」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
徹頭徹尾しょうもなかったずんさんファミリーの事情。
父はストリートファイトにあけくれていた俳優。そして、母は格闘ゲームにあけくれていたゲーマー。娘はレトロゲーで知られたVTuber。
血があまりにも濃すぎる。濃すぎるんだよ、ずんさんファミリー。
なんにしても、はやく出てきてくれるといいですね、ずんさんマミィ。
さてさて、ずんさんの謎と確執もあきらかになったところで、これどうオチをつけるのだろうか。というか、ばにらさんの次のお家にかかわるお話からはじまったんですよね。いつまでも、事務所暮らしはしんどいのでは――と、話の本質を見失わなかった読者のみなさんは大正解! ここからいよいよ、ずんだが踏み込んでいきますので、ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m




