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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第669話 四阿遍史郎のささやかな誠意 その5

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【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber



【シチュエーション】

四阿遍史郎。ハリウッドで○虎の拳的な大立ち回りをしていたらしい。

なお、ボスはビッ○やギー○ではなく、ベ○の模様。


サイコクラッ○ャー!!!!


◇ ◇ ◇ ◇



高 峯「そんな中、遍史郎さんは100○ガショックのトップとして」


   「組織を導く立場にあったんですね……!」


ばにら「導いてたんですか、アレが……?」


   「導けるんですかね? 不安しかないんですけれども?」


高 峯「もちろん、一人で百人のストリートファイターたちを」


   「導けるはずもありません。彼には大事な相棒がいました」


ばにら「ストリートファイターって言っちゃったよ」



高 峯「相棒の名はロバート! 彼もまた、故郷の日本を去って」


   「米国でコメディアンをしている男だった!」


ばにら「なんでそっちバニか! ガルシアじゃだめだったバニか!」


   「ロバートでコメディアンだと、あの人を思い描いちゃうバニ!」



高 峯「ロバートとリョウ(四阿のあだ名)の二人は」


   「ハリウッドに蔓延している闇を暴くために」


   「とにかく活動を開始した」



   「市長の羽賀さん、まともに生きられない男、ジム通いの忍者」


   「エリート会社員のハワードさん」


   「ダンディなコンビニ店員のルガールさん」



   「そんな人たちを率いて、彼らは巨悪と戦ったのだ!」



ばにら「なんか最後の二人は巨悪の方じゃないバニですか⁉」


   「これ、絶対に深刻な奴じゃないバニですよね⁉」


   「なんかこう悪ノリと内輪ネタの奴バニですよねぇッ⁉」


高 峯「そしてSEG○を見事打ち倒し」


   「米国での誇りと名誉と商標権的なものを取り戻したのです……!」


ばにら「もうほんと、めちゃくちゃバニなんな」


   「ここまで来ると、なんでもアリのように思えてきたバニ」



   「で、それはそんな組織の残党がまだ生きていて」


   「ずんさんママを拉致ってしまったとかバニですか?」



高 峯「いえ、美月さんのお母さまは放浪癖のある人でして」



   「私より強い奴に会いに行く……!」



   「と、まるでストリートファイターの主人公みたいな台詞を残し」


   「永らく行方不明になっているんですよ」



ばにら「ここまでの話はいったいなんだったんです⁉」



ずんだ「そうなのよ」


   「マミィがね、○意の波動(格ゲー)に目覚めちゃって」


   「全国のゲーセンを放浪していて居場所が分からないのよね」



   「日本に帰ってきてから、よりいっそうそれが激しくなっちゃって」


   「婚姻届けも出せないままにいなくなっちって……!」



ばにら「まさか! それが美月さんが婚外子っていう理由バニか!」



ずんだ「そうだけど?」


高 峯「そうなんですよねw」


ばにら「なんじゃそれ! 芸能人だから認められないとかじゃないんかい!」


   「普通にずんさんパピィとマミィのやらかしじゃないバニか!!!!」



高 峯「まあ、それもありますけれど」


   「やっぱり四阿の名跡は重たいものがありますからね」


   「芸能とまったく関係のない、団子屋の娘さんと結婚というのは」


   「四阿一門としても認めずらいものがあったんだと思います」


ずんだ「…………ほんと、古い体質よね、あの界隈って」


   「おまけに、先代の亡霊がまだ生きているし」



   「今回の花楓に迷惑がかかった件も」


   「そいつら絡みの話ってことでしょ」


   「愛が出張ってくるってことは、そういうことだって流石に察したわ」



ばにら(すごい美月さん、そんなことまで見抜くなんて)


   (いや、すごくない。それくらい嫌な目にあってるんだ)



   (二人の自業自得のせいで結婚してないみたいに言ったけど)


   (たぶんこれ、身内から相当反対されてて籍を入れられないんだ)


   (二人のコミカルなやりとりで、流されてしまうところだった)



   (なんていうか、美月さんと四阿さんの関係って)


   (当人たちよりも周りが原因な気がするな……?)



高 峯「ということでございまいして」


   「こんなオマヌケな状況を世間に晒してしまっては」


   「また四阿一門のお株が下がってしまう……!」



   「そういう配慮があって公表を控えているわけですね」



ずんだ「それをパピィったら、さも私との間になにかあるみたいに」


   「そういうところが信用できないっていうのよ」


   「しかも私に隠れてこそこそやってるのも気に入らないわ」



   「男なら男らしく、顔を見せてやりなさいよね!」


   「ふんっ!」



ばにら「あは、あははは……」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



徹頭徹尾しょうもなかったずんさんファミリーの事情。

父はストリートファイトにあけくれていた俳優。そして、母は格闘ゲームにあけくれていたゲーマー。娘はレトロゲーで知られたVTuber。

血があまりにも濃すぎる。濃すぎるんだよ、ずんさんファミリー。


なんにしても、はやく出てきてくれるといいですね、ずんさんマミィ。


さてさて、ずんさんの謎と確執もあきらかになったところで、これどうオチをつけるのだろうか。というか、ばにらさんの次のお家にかかわるお話からはじまったんですよね。いつまでも、事務所暮らしはしんどいのでは――と、話の本質を見失わなかった読者のみなさんは大正解! ここからいよいよ、ずんだが踏み込んでいきますので、ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m

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