第647話　じゃあ、敵（朝敵）だね？　その３

【登場人物】

川崎ばにら　　ＤＳｔａｒｓ３期生　ゲーム配信が得意

種子島かりん　ＤＳｔａｒｓ４期生　ＦＰＳつよつよ陰キャＶ

トキワいま　　ＤＳｔａｒｓ零期生　事務所発足の切っ掛けになったＶ

Ｂちゃん　　　ＤＳｔａｒｓ裏方兼事務職員　広報配信を担当

宮古島たると　ＤＳｔａｒｓ零期生　事務所の絶対的清楚歌姫

青葉ずんだ　　ＤＳｔａｒｓ特待生　グループ最恐ＶＴｕｂｅｒ

【シチュエーション】

渋谷いく、トキワいまの圧の前にマイクラから逃亡。

そして、段取りをすべて潰されたいまの怒りが、ずんさんたちに向く。

◇　◇　◇　◇

ずんだ「いまちゃんの覚悟！　はっきりと伝わったでな！」

　　　「けれども、ずんだはばにらちゃんの百合営業相手《パートナー》」

　　　「ばにらちゃんを想う気持ちでは、絶対に負けないでな！」

い　ま「あくまでそこを譲ってくれないんだね、ずんだちゃん……！」

　　　「わかった、それならずんだちゃんも――」

　　　「敵だね！」

MOB「ピギャァーッ！！！！」

MOB「シャァーーッ！！！！」

MOB「エッフエッフ！！！！」

ばにら「なにっ⁉　なんバニかこれは⁉」

　　　「急に昼間なのに敵MOBが湧いたバニよ⁉」

　　　「しかも日に当たっているのに、スリップダメージを受けてない⁉」

ずんだ「…………ッ！　こいつら、真っ直ぐこっちにッ！」

　　　「どうなってるでな、これはいったいッ！」

Bちゃ「ばにらさん！　ずんださん！　聞こえてますか！」

二　人「Bちゃん！」

Bちゃ「ＤＳｔａｒｓマイクラサーバーには！」

　　　「特殊なカスタマイズ設定がされています！」

　　　「それは《《いまだけが使うことができる》》バスターコール！」

　　　「朝敵指定《やっちゃえ、MOBたち》です！」

　　　

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補足　朝敵指定《やっちゃえ、MOBたち》

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敵MOB（日光体勢あり）を大量召喚し、ターゲットを襲わせる拡張機能。

ＤＳｔａｒｓの絶対的センターにしてＴＯＰ、いまちゃんに与えられた特殊能力である。なお、指定はいちいちＢちゃんに連絡して設定しなくてはいけない模様。

つまり！　すべて！　茶番である！(ならやるなBちゃん！)

元々、ゲームに不慣れないまちゃんを、守護するためのシステムだが、やってみたら意外とマイクラできたので、今日まで使われることのなかった機能である。

だから！　すべて！　茶番である！（たのむよBちゃん！）

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ＴＡＲＵＴＯ：　ＹＡＭＥＴＥ！　ＩＭＡＣＨＡＮ！　ＺＵＮＳＡＮＨＡ、ＮＡＮＩＭＯＷＡＲＵＫＵＮＡＩＪＡＮＡＩ！

い　ま「あら、たるきちもそんなこと言うのね……」

　　　「ばにらちゃんに浮気してると思ったら」

　　　「いつの間にかすっかりずんだちゃんに籠絡されて」

　　　「本当に清楚とは思えない程に移り気なのね……」

　　　「たるいまの絆はいったいどこに行ったのかしら！」

ＴＡＲＵＴＯ：　ＳＯ！　ＳＯＲＥＨＡ……！

ばにら「えっ⁉　たるとちゃん、最近ずんさんと仲良いバニか⁉」

　　　「いったいぜんたいまた、どうしてそんなことに……（圧）」

かりん「ばにらちゃんッ⁉　今、キレてる場合ッ⁉」

ずんだ「違うでなばにらちゃん！」

　　　「たるとちゃんとずんだはそういうのじゃない！」

　　　「百合営業相手《パートナー》とはまた違うから、心配いらないでな！」

ばにら「じゃあ、なんだって言うんですか……（圧圧圧）」

ずんだ「…………ゴクリ！」

　　　「きょ……共犯者《パートナー》だでな！」

ばにら「やっぱり百合営業相手《パートナー》じゃねえか」

　　　「浮気してたんだ！　最近、なんか二人が仲良いと思ったら！」

　　　「やっぱり浮気していたんだ！（ギャン泣き）」

ずんだ「違うだでなばにらちゃん！」

　　　「ずんだとたるとちゃんは、同じ人を共に想い合う」

　　　「同士にして同志！　前世からのソウルメイトみたいなもので！」

ＴＡＲＵＴＯ：　ＺＵＮＳＡＮ！　ＳＯＲＥ！　ＦＯＲＯ－ＮＩＮＡＴＴＥＮＡＩＫＡＲＡ！

ばにら「浮気者！　ずんさんも、たるとちゃんも！　信じてたのに！」

　　　「いま先輩！　こんな奴ら、やっちゃってくださいよ！」

い　ま「オッケー！（満面の笑顔）」

二　人「そんな！！！！」

い　ま「たるきちも含めて……！」

　　　「じゃあ、敵だね！！！！」

敵ＭＯＢ「ぶぉおおおおおおおおおッ！！！！」

敵ＭＯＢ「おぉおおおおおおおおンッ！！！！」

敵ＭＯＢ「きゃうきゃうぎゃううんッ！！！！」

二　人「ひぁあああああああッ！！！！」

　　　「なんでこうなるの～～～～ッ！！！！」

ばにら「バニバニバニバニ！　浮気者たちめ、ざまみろバニ！」

　　　「ばに～らの気持ちを裏切った罰バニよ！」

かりん「……ばにらちゃん、絶対に楽しんでやってるでしょ？（白目）」

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　どんな時でも遊び心と撮れ高を忘れないばにらさん。

　いったいどこから演技だったのか……！

ばにら「ずんさんが、ばに～らを裏切るわけないバニでしょ！」

　　　「も～ふたりとも、テンパっちゃって面白いんだから！」

　と、実は徐々にその距離が近づいていることに、まったく危機感を覚えておらっしゃらないのであった。危ないぞばにら、ずんたるてぇてぇの波も静かに迫ってきているかもしれないんだぞ……ずんだの隣、しれっとたるとちゃんが納まるかもよ？

取り合うのはなにもばにらだけじゃない！　ずんさんも、最近いろんな女の子とフラグを建てていらっしゃる！　ますますどうなる、この全方位百合コメディ――ということで、ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m