第646話 じゃあ、敵(朝敵)だね? その2
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV
トキワいま DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
宮古島たると DStars零期生 事務所の絶対的清楚歌姫
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
【シチュエーション】
渋谷いく、トキワいまの圧の前にマイクラから逃亡。
そして、段取りをすべて潰されたいまの怒りが、ずんさんたちに向く。
◇ ◇ ◇ ◇
い ま「今回のドッキリはさぁ」
「私とばにらちゃんが、しっかり時間をかけて考えた」
「とっても大事なものだったんだよ……?」
「言うなれば二人の初の共同作業《コラボ配信》」
「そんな愛の結晶に――よくもいらないちゃちゃを入れてくれたね?(圧)」
ずんだ「落ち着くだでな、いまちゃん!」
「ずんだはなにも、二人の邪魔をしようとした訳じゃないでな!」
「ねえ、たるとちゃん! たるとちゃんからも言ってあげて!」
TARUTO: …………
ずんだ「なんで急に黙るでな⁉」
「…………とか、チャット欄にわざわざ打ちます⁉」
TARUTO: GOMEN、ZUNSAN、GOMENNE
ずんだ「たるとちゃん⁉」
TARUTO: WATASHI IMACHANNIHA SAKARENANO……! GOMEN! HONNTOUNI! GOMEN!
い ま「ふふふふ」
「たるきちはさっそく降参みたいだね」
「そうだよね、たるきちと私の間には絆があるものね」
「主従関係という名の大事な大事な絆が……ッ!」
ばにら「いまなんか怖い響きがした気がするバニなんですけど⁉」
ずんだ「百合営業なのに、なんか響きが違うでな⁉」
かりん「大丈夫⁉ たるとちゃん無理してない⁉」
―――――――
補足 トキワいまと宮古島たるとの関係
―――――――
デビューも近ければビジュアルも近く、姉妹のようなユニット感で打ってきたいまちゃんとたるとちゃん。しかし、そのパワーバランスは……当然、事務所の顔のいまちゃんの方が上。絶対に逆らうことができない主従関係にあるのだ。
まあ、いまちゃんはあんまり無茶言わないから、特に問題にはならないんだけどね。
うん、こういう時以外は。いつもは普通に百合営業なんだ。
けど、ばにらちゃんが絡むと、二人とも冷静じゃいられないんだ……!
―――――――
い ま「さあ、たるきち? 黙って私の言うことを聞きなさい?」
「そうすれば、私が許可してあげる範囲で」
「|貴方の望むこと《ばにらちゃんとの百合営業》をさせてあげるわ……!」
ばにら「急になんかラスボス感出てきたバニ!」
「いまちゃんダメバニよ! 事務所の顔がそんなことしちゃ!」
「いまちゃんはDStarsの太陽!」
「曇っちゃいけないお天道さまバニな!」
い ま「黙ればにらちゃん! 私の気持ちがばにらちゃんに分かるの!」
全 員「い、いまちゃん……ッ!」
い ま「事務所の顔ともてはやされながら」
「すずちゃん、いくちゃん、ばにらちゃん、そして、うみちゃんと……」
「次々に後輩たちに登録者数で抜かされていく!」
「DStarsの顔なんて言われているけれど」
「それが張りぼてだって私が一番分かっているのよ」
ばにら「そ、そんなことないバニよ!」
「いまちゃんは間違いなく、DStarsの顔バニ!」
「今のDStarsがあるのは、いまちゃんのおかげ!」
ずんだ「そ、そうだでな、いまちゃん!」
「いまちゃんがいたから、今のDStarsの方向性が決まった!」
「もしもいまちゃんがいなかったら」
「だいさんじみたいな方向性の定まっていない」
「色物VTuberでいっぱいになってたでな!」
【※ 筆者はだいさんじのわちゃわちゃ感も結構好きです。DStarsみたいに、きっちりアイドル路線固めて攻めていくのもいいですけど、いろんなタレントを揃えて多様性を拡げていくのも戦略ですよね。あと、エルフがどれもいいキャラ】
い ま「その方向性が! 私をこんなにも苦しめているのが分からないの!」
「ずんだちゃんみたいにはじけることもできず!」
「りんごちゃんみたいにセンシティブにもなれない!」
「ちまきちゃんみたいに清楚()な発言も許されない!」
「私の一挙手一投足が監視されている……ッ!」
「こんなの私が目指していたVTuberじゃない!」
ばにら「い、いまちゃん……ッ!」
ずんだ「そこまで自分を追い込んで!」
TARUTO: IMACHAN! GOMENNE! TARUTOTATIGAHUGAINAI、BAKKARINI!
かりん「いまちゃん、そんなの気にしなくっていいよ!」
「みんなと一緒に楽しく遊ぼうよ!」
「VTuberって、本来もっと楽しいものだからさ!」
い ま「できることならそうしたいよ!」
「私だって(ばにらちゃんと)遊びたかった!」
「私だって(ばにらちゃんと)悪戯したかった!」
「私だって(ばにらちゃんと)プロレスしたかった!」
「けれど、トキワいまはそんなことしない!」
「だから(ばにらちゃんと百合営業)できないんだよ!」
全 員「な、なんという覚悟!」
「これでこそ、我らDStarsのリーダーにふさわしい!」
い ま「せっかくの(ばにらちゃんと百合営業できる)チャンス」
「私は不意にしたくなんかないの……!」
「だから、分かってくれるかしらみんな」
「この百合営業《配信》だけは、どうしても退くことができないのよ!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ここにもばにらの熱心なファンが一人。
匂わせはありましたが、ちゃんと発言したのはここがはじめてでしたね。
いったいこの性悪バニーの、なにがいったい彼女たちを狂わせるのか……?
ほんと、全方向に百合を咲かせすぎじゃありませんこと?
ばにらさんちょっと自重してください。(無理)
たるとちゃんに続いて、いまちゃんまでばにら争奪戦に参加! 事務所トップの百合力やいかに! とはいえ、もう既に愛が重いメンバーが出そろってる中で、いまちゃんが入り込む隙なんてあるのか――今後の百合模様が気になる方はぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m




