第626話 通りすがりの配信者 その7
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【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
横須賀らむね DStars4期生 アメリカンネイビーガール
高峯 愛 女探偵 できる女の匂いがするが……?
【シチュエーション】
謎の女バイカーとのチェイスを繰り広げるばにらと愛。
しかし、バイカーの正体は四期生の横須賀らむねであった。
◇ ◇ ◇ ◇
一二三「とにかく、そういうことだから」
「Mr.天狗が許可しない限り」
「滅びの宝剣ラグナロックには触れられない」
「どうしても欲しいというのなら」
「彼に『本当の意味で信頼されること』ね」
「きっとばにらちゃんなら」
「彼もそれを渡してくれると思うわ」
ばにら「………………」
「いや、なんで私なんですか?(困惑)」
「欲しがってるのはらむねちゃんですよね」
らむね「そうです!」
「なんで私はダメで、ばにらパイセンはOKなんですか!」
「副団長の娘だからって、えこひいきはNOデ~~ス!」
一二三「副団長の娘というよりも……」
天 狗「おっと! そこまでにしてもらおうかゲンガン!」
全 員「天狗! 生きとったんか、ワレぇ!」
天 狗「Mr.歌舞伎との戦いは死闘であった」
「しかし、そこは私も音に聞こえしMr.天狗よ」
「奴のバーニング連獅子を弱パンチで相殺したところで」
「コナ○コマンドをキメてくれたわ……!」
ばにら「もう、オメーはいったいなんのキャラなんだよ」
愛 「無事でよかったです、Mr.天狗」
「しかし、四阿一門に目をつけられたら最後」
「地獄の果てまで追いかけられます」
「可及的速やかに、姿を隠されるのがよろしいかと」
ばにら「そうバニよ、天狗!」
「まだお母さんは東京にいるだろうから」
「今から匿ってもらえないか交渉するバニ!」
「流石に元ギルドメンバーを無碍にはしないバニよ!」
天 狗「いや、流石に麗蘭さん(ばにらの母)に」
「これ以上の迷惑と心配はおかけできない」
「大丈夫だ! 高尾の山は天狗のテリトリー!」
「あそこに逃げ込めば、四阿の連中もそうそう手出しはできない!」
愛 「なるほど高尾山ですね、お伝えしておきます」
天 狗「ちょっと待ってくれたまえ!」
「流石にそこは聞かなかったフリをしてくれないと!」
愛 「生憎と私もお仕事でございますので」
「それと、天狗さんにはなんの義理もございませんから」
ばにら(そうだった、愛さんは今回は私につき合ってくれてるけど)
(本当は四阿さん側の人間だったんだ……!)
(天狗さん、本当に大丈夫かな?)
(あれ、けど…………?)
らむね「ヘイ! Mr.天狗!」
「ここで会ったがサウザンドイヤーデス!」
「さっきの私たちの話、その様子だと聞いていたでしょう?」
「だったら、さっさとラグナロックを渡してくださぁ~い!」
天 狗「断る!!!!(圧)」
全 員「!!!!」
天 狗「滅びの宝剣ラグナロックは」
「仮想世界の均衡を壊してしまうものだ」
「バーチャルな世界とはいえ、そこにたしかに人はいるんだ」
「その営みを、その平和を、脅かすようなものを」
「私は信頼できない人に渡すつもりはない!」
「たとえそれが、ばにらちゃんでも……!」
ばにら「…………あッ!」
らむね「むむむむむ、これは手強いことになりました!」
「流石は天狗! さす天! 一筋縄じゃいかなそうデース!」
「けど、絶対に私がラグナロックは手に入れてみせます」
「そして事件の真相に、リーチしてみせますからネ!」
天 狗「ふふふ! 威勢のいいガールだ!」
「気に入った! チャンネル登録してやる!」
一二三「銃なんか捨ててかかって来い! ベ○ット!」
躑躅館「やろう、ぶっ○してやる!!!!」
鏡 「あぁっ! それは私が言いたかった! ずるい躑躅館さん!」
御 旗「こいつって、本当にこういうところが抜け目ないよね」
大 洗「本当になぁ~」
らむね「わかりました、ここはチャンネル登録者数+1で手を打ちます」
「けれども忘れないでくださいね……」
「誰もがあの事件を忘れることで」
「前に進めるわけじゃないってことを!」
天 狗「…………あぁ!」
「それはもとより承知している!」
一二三「私たちも、それは覚悟の上でやってるわ」
「それでも挑んでくるというのなら」
「こっちも正面から挑ませていただくわよ……!」
ばにら「らむねちゃん、やっぱり貴方、事件の関係者じゃ……?」
らむね「ナンのことですかねぇ~!」
「私はただ、真実が知りたいだけの」
「ただのスモールシチズンですYO!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
本当に関係ないのからむねちゃん。
なんだかとてもそんなふうには思えない口ぶりだけれども。
そして、やっぱり渡す気がないんだな天狗。
なぜそこまで頑なにラグナロックを渡さないのか。
それはそれでお前、しんどいんじゃないのか……!
想像以上に頑固というか芯のあるところが垣間見える回でしたね。
普段はあんなにちゃらんぽらんだというのに。ばにらのことといいラグナロックのことといい、天狗の責任感はいったいどこから来るのやら。
もっとふわっと生きればいいじゃ~ん!(そんなこたーない)
というわけで、そろそろ壮大な寄り道はおしまい。いよいよ、かりんちゃんの初配信へと話は進み出します。とはいえ、結構なイベントをぶち込まれてしまったばにら。彼女のメンタルは、はたして初コラボまでに整うのか。大丈夫か、これからはじまるのは……大惨事マイク○大戦だぞ! そんなわけで、かりんちゃんのデビュー配信が気になるという方は――ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m




