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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第624話 通りすがりの配信者 その5

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【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

横須賀らむね DStars4期生 アメリカンネイビーガール

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?


【シチュエーション】

謎の女バイカーとのチェイスを繰り広げるばにらと愛。

しかし、バイカーの正体は四期生の横須賀らむねであった。


◇ ◇ ◇ ◇



らむね「ばにらさん」



   「サイバー教団集団自殺事件、というのをご存じですか?」



ばにら「え⁉ なにそのおっかないお話⁉」


   「私、そんなの聞いたことも見たこともないですよ⁉」



   「ねぇ、高峯さん」



 愛 「まさからむねさん!(ガタッ!)」


   「貴方、あの事件の関係者なんですか!」



ばにら「うぇっ⁉ これ、マジな反応の奴だ⁉」


   「えぇ、ちょっと、そんな怖い話が、本当にあったの……?」



らむね「はい、あったんです」


   「アレはインターネット黎明期」


   「ようやく、ネットにアクセスできる人間が一般人にも現れたころ」


   「そんな緊迫の合間を縫うように、その教団は生まれました……」


 愛 「最初は些細な問題を抱えた人間たちが集まる互助組織でした」


   「現実世界に居場所がなくて、誰でもない人々に助けを求める」


   「今ではもう当たり前のことを、はじめてやった人たちがいた」



   「彼ら彼女らは、明確なルールを自分たちに科して」


   「ネットの上で節度のある付き合い方をしていた」


   「ネットリテラシーなどというものもなく」


   「その危険性も論じられることのなかった時代に」


   「奇跡的にも、その集団は平穏と均衡を保っていました……」



   「とある人物がそこに紛れ込むまでは!」



ばにら「とある人物?」



らむね「そいつは、言葉巧みにコミュニティ内で立ち回り」


   「その発言力を日に日に高めていきました」


   「リスペクトとプレイス! 彼はそれをグリードに求めてました!」



   「そしてそのすべてを集めた時に命令したのです……」



ばにら「まさか!」



 愛 「はい、ばにらさんが想像した通りです」


   「サイバー教団……その教祖の座に納まった彼は」


   「《《自分の意に誰がどれだけどこまで従うのか》》」


   「試そうとして暴走したんです」



   「結果、起こったのは歴史的な集団自殺」


   「ネットを介して、同時多発的に信者が自死をするという」


   「最大級のテロルだったんですよ」



ばにら「…………嘘でしょ」


   「けど、そんなのにらむねちゃんが関わってるなんて!」


らむね「NO~! NO~! そこまでは勘違いデース!」


   「私はその事件で、パピーもマミーも失っていませんし!」


   「ブラザー&シスターもピンピンでーす!」



ばにら「なおのことなんで⁉」



らむね「許せねーんですよ! そういう犯罪者が!」


   「吐き気を催す邪悪! いともたやすく行われるえげつない行為!」


   「そういうのを見ると、私の中のゴールドエクスペリエンスが!」


   「疼いちゃうんデスねェッ!」


ばにら「そんな、正義感だけでこんな重たい話を……!」



 愛 「そうです。好奇心だけで首を突っ込むのは危険な話」


   「正直、なにか裏があると訝しんで当然」


   「いったいなにが目的なんですか…………!」



らむね「うーん! ソーですネー!」



   「とりあえず、四阿一門とそのご家族に、ご迷惑をおかけしない」



   「それだけはお約束するとだけ申しておきましょう」



 愛 「…………ッ!」


   「もうそれが、こちらへの宣戦布告ですよ!」


   「貴方、いったいどこまで調べて!」



   「いいえ、そもそも本当にただの配信者なんですか?」



ばにら(え? なに? どういうこと?)


   (四阿さんの家族ってことは、美月さんにこの事件が関係あるの?)


   (まさか、その教祖が美月さんなんてことはないよね……)


らむね「さあさあ、話をメイントピックスにバックでーす!」



   「なぜ、そんな物騒な事件が、終わりの宝剣ラグナロックと」


   「関係があるのか……」



   「それはその教祖の正体にあるからデース」



 愛 「教祖の一歩手前まで組織内で地位を高めた彼は」


   「多くの後援者からの同意を得て」


   「教団の活動先を、小規模なBBSから」


   「とあるプラットフォームの中へと移動させました」



ばにら「…………まさか!」



らむね「当時、大流行していたオンラインゲーム!」


   「その中のギルドという形に、活動形態を変えさせたんデース!」



   「今のように、DiscordやSlackみたいな」


   「クローズドなコミュニティサーバーは」


   「用意しにくい時代でしたからね!」



ばにら「けど、そんなの運営さんが監視して…………ッ!(なにかに気づく)」



 愛 「気づきましたか、ばにらさん」


   「そう、その教祖の素性は、すでに調査で割られている」


   「警察が捕まえた集団自殺事件の首謀者。その犯人は」



   「そのネットゲームのメインプログラマーの一人」



   「彼は自分が作りあげた世界に、現実の人々を連れ込み」


   「そこで自分だけの帝国を作りあげ、最後に破壊したんです」



ばにら「…………うっ、うぷぅっ!」



らむね「ね? 吐き気を催す話しでしょう?」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



はなしが おもい このさくひんは ゆりこめでぃ でしょ?


遠い昔に起きた惨劇。それを克明に告げられたばにら。

ネットの怖さは画面越しのコミュニティということ。その先にいる人や生活・日常を想像できなくなった時、人はどこまでも残酷になることができる。

まさしくそんな事件でしたね。


もちろん、現実の事件・事故とはなにも関係ないですし、元ネタもございません。ただまぁ、ちょっとセンセーショナルにし過ぎたかなとも思っています。


ネット配信者には重すぎるお話しをぶっ込まれたところで、いったいそれが天狗やばにら、らむねや愛にどう関与してくるのか。このテーマちゃんと処理することできます? うまく調理できるか気になる方は――ぜひぜひ応援・評価・フォローなどなどよろしくお願いいたします。m(__)m

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