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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第615話 Mr.天狗 VS Mr.歌舞伎 その1

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【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

四阿遍史郎  実力派俳優兼歌舞伎役者

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?

東屋勘史郎  二代目歌舞伎役者 わからせがいのあるガキ

Mr.天狗  天狗の能面を被っている

風間大五郎  四阿一門の筆頭高弟 どう見ても美少女だが?


【シチュエーション】

天狗、四阿一門とばにらの立ち会いの場にダイナミックエントリーする。


◇ ◇ ◇ ◇


遍史郎「ほう」



   「なかなかいい能面を使っているじゃないか?」


   「昭和の名匠、内久保隆郎の作と見た」



天 狗「なにっ⁉ 貴様、なぜ天狗フェイスの秘密を⁉」



ばにら「すごい! あんなどうでもいい奴が被っている、お面の作を言い当てた!」


   「流石は歌舞伎役者! こいつが本物の芸能人っちゅう奴やで!」


遍史郎「まあ、このくらい見ればすぐに分かりますよ」



   「それよりも……極悪人とは随分なことを言ってくれますね?」


   「いったいどのような了見で、人のことを極悪人呼ばわりするのか」


   「事と次第によっては」


   「こちらとしても相応の措置を執らせていただきますが?」



ばにら「そうや! 天狗! なんの証拠があってそんなこと言うんや!」


   「ていうかなんでここにおんねん! 高尾山にけえれ!」


天 狗「そんなこと言わないでくればにらちゃん!」


   「天狗はただ、ばに~らちゃんのことを案じて!」


   「ばに~らちゃんが……」



   「ずんだちゃんと同じような目に遭わないようにと」


   「ただその一心で駆けつけたというのに!」



ばにら「……ふぇ?」


   「ずんさんと同じような目に?」


遍史郎「…………ほう?」


   「そのことについて知っているということは」


   「その天狗の鼻、伊達に長いわけではないようだな」


勘史郎「なにをノッっているんですか父上!」


   「お店のみなさん! 不審者です! 不審者が出ました!」


   「警察を呼んでください! 警察、ポリスメ~~~~ン!」


大五郎「たいへんでござる! たいへんでござるよ! にんにん!」


高 峯「うーん、これはまずいことになりましたね」


   「どうしますばにらさん、Mr.天狗の言い分を聞きますか?」



ばにら「ど~~~~せ、こいつのことだからいつもの与太話」


   「そう言いたいところだけれど、ずんさんの名前を出されたら」


   「私もパートナーとして黙っちゃいられないです」



   「聞かせてください、Mr.天狗」


   「ずんさんと同じ目ってどういう意味ですか?」



遍史郎「なるほど」


   「この素性の分からない破落戸の言うことを信じるんだね?」


天 狗「ばに~らちゃん! 天狗、嬉し泣きッ!」


   「やはりばにらちゃんなら、天狗を信じてくれると思っていたぞ!」


ばにら「いいから、はやく」


   「いったいなにを遍史郎さんは、ずんさんにしたって言うんですか?」


   「事と次第によっては私も…………!(圧圧圧圧圧圧)」



高 峯(これは……! とんでもないプレッシャーだ!)


   (遍史郎さんを前に、ここまでの圧を出せるとは!)


天 狗「…………ッ!」


   「ば、ばに~らちゃん! そんなに怒らなくても!」


   「いや、ここは怒る場面ではあるのだけれど!」


   「そこまで意気込まれると、天狗も尻ごんでしまうというか!」


遍史郎「…………」



ばにら「いいから、はやく」


   「なにがあったか、言ってください、天狗さん」



天 狗「……わかった! 驚かないで聞いてくれ!」


   「青葉ずんだ! いや、元女優のmimi!」


   「彼女を芸能界から追放したのは……!」



   「他ならない! そこにいる四阿遍史郎なんだ!」



勘史郎「えぇっ⁉」


大五郎「そんな師匠⁉ 嘘ですよね⁉」


高 峯「あらぁ~! それを言っちゃいますか、天狗さん!」



ばにら「高峯さんがそういうからには」


   「ちゃんと裏が取れてる話、ってことですよね?」


   「遍史郎さん? その話、本当なんですか?」



遍史郎「…………ふぅ」



   「そうだよ。私が、彼女を芸能界から追放した」


   「彼女が起こしたスキャンダルを、ゴシップ誌に面白おかしく誇張させ」


   「プライベートの情報を提供して、彼女を精神的に追い込んだ」


   「もちろん、私がされたように」


   「今後、彼女が芸能活動の一切に関わることを禁ずるよう」


   「TV局からラジオ局まで圧力をかけた……」



   「女優mimiを芸能界から干した黒幕は、この四阿遍史郎だ」



ばにら「…………どうして?」



天 狗「それはだなばにらちゃん! 彼女が彼に……」



遍史郎「黙れ」


   「それは私の口から説明する」


全 員「!!!!」



遍史郎「青葉ずんだ、もといmimiを干したのは他でもない……」




   「彼女が《《私の実の娘》》だからさ」




ばにら「…………は?(ガチギレ)」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ずんさんの過去の一大転換点となった件のスキャンダル。

その件に四阿遍史郎は絡んでいた。彼の手で青葉ずんだは干された。


だがそれよりも――彼がずんさんのパッパという衝撃の事実。

みなさん、お気づきになられたでしょうか?


・ずんさんの実家のサイン

・ずんさんが芸能界から理不尽な追放を受けている

・ずんさんが紹介した不動産会社とも知り合い

・先代が隠し子事件を起こしている

・子を親が追放している


などから、推理を組み立てられたならばお見事です。


え、天狗だったんじゃないのって?

知らんなそんな奴は?

ただのおせっかいおいたんだろ? 


はい、ということで、唐突に青葉ずんだの過去とばにらの逆鱗に触れる回となってしまいました。ここからはどうあがいても修羅場。はたして、無事にこの場は納まるのか。便りになるのは、真っ赤なお鼻の天狗……ダメだ、こいつじゃ! というところで、楽しんでいただけたならぜひぜひ、評価・フォロー・応援よろしくお願いいたします!m(__)m

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