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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
634/754

第614話 かりんちゃん初配信、その前に その7

【宣伝】

「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」発売中です! 会社帰り・学校帰りにぜひぜひよろしくお願いいたします!m(__)m


○GCN文庫さま 商品ページ

https://gcnovels.jp/book/1872


○メロンブックスさま 通常版(SS付き)

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○ゲーマーズさま 通常版(SS付き)

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10794421/

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

四阿遍史郎  実力派俳優兼歌舞伎役者

高峯 愛   女探偵 できる女の匂いがするが……?

東屋勘史郎  二代目歌舞伎役者 わからせがいのあるガキ

風間大五郎  四阿一門の筆頭高弟 どう見ても美少女だが?


【シチュエーション】

四阿遍史郎、網走ゆきのファンだとわかる。


◇ ◇ ◇ ◇


遍史郎「ゆきちゃん以外にも」


   「いろんなVTuberを見させていただいているよ」


   「男性・女性問わずにね」



   「誰も彼も人間の勉強になる」


   「特に演目と演者が溶け合って」


   「どちらなのか分からなくなるところに」


   「私はこの芸能の面白さを感じているよ」



ばにら「どっちかわからなくなる」


   「心当たりがありすぎて、なんとも言えないバニよ(反省)」


遍史郎「そのせいで、ばにらちゃんは身バレしてしまったからね」



   「けれども、それは君のせいではないんだよ?」



ばにら「へ?」


遍史郎「高峯くんと不動産会社に調査してもらったがね」


   「あれはどうも、私の方に私怨を抱いている輩のようだった」


ばにら「遍史郎さんに?」


   「いやいや、どうしてばにーらを脅すことが」


   「遍史郎さんへの嫌がらせに繋がるんですか?」


   「ちょっと意味が分からないですよ?」



遍史郎「ここに来るまでに、高峯くんから私の出来について」


   「いろいろと説明を受けていると思うけれども……」



   「はっきり言って、私は芸能界に多くの敵を抱えている」


   「いや、ここはあえて正直に言おう……」



   「先代四阿遍史郎に縁のある者たちが」


   「私の活動について妨害をかけている」



ばにら「はあ⁉ もう、先代の遍史郎さんは死んだんですよね⁉」


   「死んで大変なことになったから、呼び戻されたんですよね⁉」


   「なのに……なんでまだ邪魔をするんですか⁉」


遍史郎「まったく、私の不徳のいたすところだよ」


高 峯「私の方で補足いたしますね」


   「五代遍史郎が、黒い人脈と繋がりがあったことを」


   「ばにらさんには説明させていただいたと思います」


ばにら「あぁ、そういえば」


   「死んでから次々にスキャンダルが出てきたとか」


高 峯「六代遍史郎さんは、五代が持っていたそのような繋がりを切り」


   「四阿一門をクリーンな状態に戻しました」


   「しかし、そのことで彼らから反感を買ってしまったんです」


ばにら「……さ、逆恨みもいいところじゃないですか!」


高 峯「遍史郎さんが繋がりを切ったと言っても」


   「彼らはまだ業界の中にポジションを持っています」


   「そして黒い繋がりを維持したままです」



   「自分たちに反逆した遍史郎さんを失脚させようと」


   「こうして、スキャンダルの種をまいているんですよ」


   「それこそ彼が六代目を襲名して間もない頃から」


ばにら「ひ、ひどい。ひどすぎる……!」


遍史郎「そういう世界なんだよ」


   「今もってしても、この業界の一部はね」



   「人と人が密に絡まり合い巨大な金が動く場所だ」


   「そういう場所には胡乱な人間が介在する余地がある」


   「どんなに個人が頑張ってみたところで」


   「それから遠のくのには限界があるんだ」



   「逆に頑なに距離を置き、クリーンであろうとするが故に」


   「そのような手段に出てしまうことだってある」


ばにら「正義のつもりが、自分が悪だったってことですか?」


   「そんなゲームみたいな話…………」



   「…………(遍史郎を見て押し黙る)」



高 峯「おわかりいただけましたかね?」


   「遍史郎さんの過去をお話ししたのは」


   「現状について川崎さんに理解していただくためでもあります」


   「それほどに《《こちらの世界》》は危うい均衡の下に成り立っているんです」


ばにら「……なんだか、ちょっと言葉にならないです」


   「VTuberの世界でも、いろいろあって大変なのに」


   「芸能界もそんな怖い世界だっただなんて」



   「美月さんが追い込まれたのも、納得ですよ……!(唇を噛む)」



遍史郎「…………」



   「と、いうことでね」


   「今回のことは完全に、こちら側の落ち度だ」


   「平にご容赦いただきたい(頭を下げる)」



ばにら「あぁっ! そんな! 頭を下げてください!」


   「遍史郎さんはなにも悪くなんか……!」



???「いいや! 悪いね! そいつが悪い!」


   「その男は一番大事なことを黙っていやがる!」


   「ゲロ以下の匂いがプンプンするぜぇーッ!」


ばにら「そ、その声は⁉」



【襖ピシャーン!】



天 狗「ばに~らちゃん! その男に騙されちゃいけない!」


   「そいつは……この天狗も真っ青になるほどの極悪人だ!」


   「この天狗の鼻を信じてくれ!」


ばにら「……1㍉も信じられない奴が出てきたバニ」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



語られる芸能界の闇。そして、ばにらへの深い懺悔。

誠心誠意の謝罪と思われたまさにその時――Mr.天狗乱入。

アイエエエ⁉ 天狗⁉ 天狗なんで⁉


なにやら四阿さんところの事情に詳しいらしい天狗さん。

そして、なにかを隠しているらしき四阿さん。

まさかここまで天狗が重要キャラになるとは誰が思ったか。

はてさて、彼はいったい何を告発しようとしているのか。


さて、実はこの四阿さんは作中で一度言及したことがあるキャラクターであり、読者のみなさんには「こうなんじゃないの?」と気づいている方もおらっしゃるのでは……と踏んでおります。次回、答え合わせですので、よければ感想欄に推理などお願いいたします。ただ、推理のための条件が非常に乏しいので、筋道立てて説明するのは困難かもしれません。ということで、久々の推理回を楽しんでいただけた方は、ぜひぜひ評価・フォロー・応援よろしくお願いいたします!m(__)m

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