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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
596/754

第579話 Bちゃんち4

【宣伝】

いよいよ明日、「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」が発売です! よろしくお願いいたします!m(__)m


○GCN文庫さま 商品ページ

https://gcnovels.jp/book/1872


○メロンブックスさま 限定版(在庫切れ)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2911270


○ゲーマーズさま 限定版(在庫切れ)

https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10794723/

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

トキワいま  DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV

Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当


社長     DStarsの社長 ときどき無茶ぶりするが敏腕

麦畑一二三  だいさんじ所属VTuber おかまのエルフ

Mr.天狗  川崎ばにらの母の友人 天狗の能面を被っている


【シチュエーション】

事務所に避難してきたら、オカマ’sBARノンアルになっていた。


◇ ◇ ◇ ◇



一二三「あらためまして、聖十字護竜騎士団第三席」


   「台所の守人にしてクッキングお兄さんの」



   「第一第二第三王女、リーゼロッテ・クランベリーである!」



ばにら「どう見ても違うじゃろがい!」


   「リーゼさん、もっとおしとやかな人じゃろがい!」


   「なに勝手に僭称してるねん! 先輩でも怒られるぞ!」


一二三「やだぁ、場を和ませるだけの軽いジョークじゃない」


   「こんなのいちいち拾ってつっかかってたら、話しが進まないわ」


   「ばにらちゃんてば、意外とオフでは真面目なのねぇ~」



   「さぁ、なに飲む~?」


   「お湯ならたっぷりあるわよ~?」



ばにら「ほんで! なんでしれっと飲み屋をはじめてんねや!」


   「完全にスナックのママさんの語り口やないか!」


一二三「お仕事つらかったんでしょ?」


   「今日は私のお店でゆっくりしていきなさいよ」


   「二人っきりで話したいなら、上に行きましょう」


   「布団は敷いておいたから……♥♥♥」



ばにら「事務所やねん!!!!」


   「上、会議室やねん!!!!」



Bちゃ「一二三さんのノリに完全に翻弄されてますねw」


   「いやー、これだから喋れるオカマは怖い怖いw」


   「ウチもオカマVTuber雇ったらどうですかねw」


社 長「やだぁん、ここにうってつけのオカマの原石がいるじゃな~い」


   「Bちゃんってば、イケずなこと言わないでよ~♪」


ばにら「社長! あの配信はネタだと思ってたのに!」


   「もうDStarsの所属VTuberやめます!」


   「今日からだいさんじのライバーになります!」


一二三「あらぁ? かわいがり甲斐のある後輩ができたみたいね?」


   「たのしみだわぁ~♪ だいさんじ魂を叩きこんであげちゃう♪」


ばにら「しまった、だいさんじにはオカマのエルフがいるんだった!」


   「もうこんなの、どうしろっていうバニか!」


   「VTuber界隈に安全地帯はないのけぇ!」


天 狗「まぁまぁ、リリスもゲンガン」


   「ばにらちゃんをからかうのはほどほどにして」


二 人「はぁい」


天 狗「それにしても、怖い目に遭ったねばにらちゃん」


   「大丈夫だったかい? 怪我なんかはしてないね?」


ばにら「あ、はい。大丈夫だったバニです」


天 狗「やはり若い娘の東京暮らしは危険だな」


   「身バレしてしまったこともあるが」


   「すぐにあのアパートは引っ越そう」


   「大丈夫だ。引っ越し先には天狗にアテがある」


ばにら「バニ! ありがたい申し出ですけど」


   「やっぱりばに~らには、ばに~らハウスがあってたみたいバニよ」


   「またすぐに、ばに~らハウスに戻る準備を……」



全 員「だから! ばに~らハウスはやめろって言ってるだろ!」


   「むしろあのアパートで事件が起きなかったのが奇跡なの!」



ばにら「……ひぇ」


Bちゃ「まったく! ちっとも危機能力が育ってないんだから!」


   「今回の一件で、少しは自分の無防備さにきがついてくれると」


   「期待した私がバカでしたよ!」


い ま「ばにらちゃん」


   「ばに~らハウスは、年頃の女の子が住む家じゃないよ」


   「ましてばにらちゃんみたいな大人しそうな女の子が住んでたら」


   「悪い人になにされるかわかったもんじゃないよ」


天 狗「ここにみんなが集まったのは偶然ではない」


   「それだけ、みんなばにらちゃんを心配しているということを」


   「もっとよく理解しなくちゃいけない……ゾ!」


社 長「そうよ、ばにらちゃん」


   「貴方は私の会社の太陽」


   「ううん、この世界を照らしてくれる、お日さまなんだから」


   「そんな風に『自分なんて』とか言っちゃダメ」



ばにら「天狗! いまちゃん! 社長!」



Bちゃ「おうおうおうおう、湿っぽい話で締めようとしやがってよう」


   「誰が一番割り食ってると思ってるんだよ」


   「ばにらさんの引越の事務手続きを進めたのも私なら」


   「今回の騒動で奔走したのも私だってーの」



   「事務員ももうちょっと労ってくれてもいいんじゃないですかねー!」


   「カーッ! エナドリとアルコールが肝臓に染みるわー!」



一二三「もう、Bちゃんったら」


   「そんな危なっかしい飲み方をしてたら」


   「健康診断に引っかかるわよ♪」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



酒、飲まずにはやってられない事務員!

ばにらにさんざん振り回されたBちゃんとしては、そりゃたまったものではないですわな。とはいえ、心配しているからこそ奔走もした訳で。


まったく、天性のアイドル(VTuber)ってのも困りものでございます。

先にいまちゃんで慣れていた、Bちゃんだからこそ耐えられた……!


おかまたちに慰められるばにらちゃん。さてさて、これからどうするのか。やっぱりずんさんと同棲ルートか。それとも、天狗の勧めで新しいアパートか。お話的には前者の方が面白そうですが――気になる方は、ぜひぜひ評価・フォロー・応援などよろしくお願いいたします。m(__)m

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