第557話　らいおんすたじお　その１０

【登場人物】

川崎ばにら　　ＤＳｔａｒｓ３期生　ゲーム配信が得意

たたたたた　　ばにらのリスナー　らいおんらーめんの店員

種子島かりん　ＤＳｔａｒｓ４期生　ＦＰＳつよつよ陰キャＶ

【シチュエーション】

ばにらＶＳかりんによるバトロワ勃発。

たたたたた、怒濤の無双を見せる。

◇　◇　◇　◇

かりん「みんな！　戻って戻って！」

　　　「たたたたたとサシでやり合おうなんて考えちゃだめ！」

　　　「有利な場所はかりんが見つけるから、そこで倒そう！」

　　　「お願いだから言うこと聞いて！」

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コメント

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：いや、ゴリ押せば倒せるっしょ！　人数差どんだけあるのかと！

：一人でこの人数を相手にできるわけないって！

：ていうか指示厨うぜぇ

：俺ら、たしかにばにらをボコりたくてこっちのチーム入ったけど

：別にかりんちゃんの部下ってわけじゃねーから

：↑その言い方はないだろ？

：かりんちゃんの言ってることは正論

：司令塔はかりんちゃんなんだから、従うのが筋

：カメコの民度も底が知れたな

：↑おい、なんだ？　やるかてめぇ？

：そうカッカすんなよ、厨房か？ｗ

：顔真っ赤で草ｗｗｗ

：煽る方も煽る方だし、それに反応する方も反応する方だよ

：ちょっとおまいら冷静になれ

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ばにら（リスナーが大混乱してるバニ）

　　　（これは逆転するチャンスだけれど……）

かりん「なんでみんな喧嘩してるの⁉」

　　　「いま、そういう場合じゃないでしょ⁉」

　　　「真剣にゲームしてる最中なんだよ！」

　　　「お願いだから、かりんの言うことをちゃんと聞いて」

ばにら（かりんちゃんの狼狽えぶりを見てると）

　　　（素直に喜ぶことができないバニ……）

　　　（私ならこういうリスナーたちだと思って受け流すけど）

　　　（勝負ごとに対する姿勢がガチすぎてスルーできない）

　　　（うぅん、これはちょっと、本当に大丈夫バニか？）

【ピロン♪（ＬＩＮＥ通知）】

ばにら（美月さん？）

ずんだ『かりんちゃん、あの調子だとリスナーからヘイト買うわ』

　　　『その前に、とっととこの試合を終わらすわよ』

　　　『デビュー前からアンチ抱えるなんてかわいそうすぎる』

ばにら（美月さん、かりんちゃんのことも心配してくれて……！）

　　　（本当にやさしいんだから……！　そういうとこ、キュンです！）

　　　（冗談はさておき、このゲームをなんとか穏便に終わらせなきゃ）

たたた「おらおら！　どうしたよＫＭＴにカメコぉ～！」

　　　「おめーらその程度かぁ？　寄ってたかって、女一人も倒せねえのか？」

ばにら「いよっしゃ！　たたたたたさんのおかげで形勢逆転バニ！」

　　　「ここは一気に攻めるチャンスバニよ！」

　　　「ずんさん！　ばに～らたちは別ルートからかりんちゃんを狩るバニ！」

　　　「向こうの大将をとっちまえば、あとはどうにでもなるバニ！」

ずんだ「…………！」

　　　「合点承知だでなぁ！」

たたた「え⁉　ちょっと、なに勝手なこと言ってるんスか⁉」

　　　「あんたらを守るために、こっちも囮に…………！」

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コメント

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：さすバニ

：おつバニ

：せっかくのチャンスを軽挙で潰す、いつものばに～らゴリ押しプレイｗ

：これは分かっていると言うしかない

：はぁ⁉　逃げるのかよばにら⁉　かかって来いよ⁉

：戻れ戻れ！　ここでかりんちゃん守れなかったら、こっちの負けだ！

：だから、なんでアイツ守らなくちゃいけねえんだよ！

：別に俺ら、あんな奴のリスナーじゃねえし！

：そういうこと言ってるんじゃねえってば

：もっとゲーム全体をよく見ろ！　チームワーク乱されてるの分かってんの？

：たたたたたに俺ら、操られてるんだよ！

：↑わかってるわそんなもん！　いちいちうるせえなぁ！

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：キュレーターが仕事し出したぞ……

：これはちょっと、マジの配信事故になっちまったな

：しゃーない、ばにらのリスナー層は広いから

：新人叩いてドヤ顔するバカなんざＢＡＮされて当然

：あやしいわーるどから出直してこい

：半年ＲＯＭってからコメントは書き込め

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ばにら「おらおらおらッ！　どけどけどけ！」

　　　「かりんちゃん出てこいッ！　ばに～らと一騎打ちバニ！」

ずんだ「そうだそうだ！　隠れてないで前に出て戦え！」

　　　「卑怯者！　ばに～らさんは負けてないでなぁ！」

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たたたたたの煽りが効き過ぎるばに～らのリスナー層。

このあたり、本当に難しいところがありますよね。（しろめ）

人っていろんなタイプがいるわけで、数が多ければ多いほどコントロール……というのはちょっと語弊がありますが、衝突みたいなものが発生しやすくなる。

ばにらは流石に配信者を長いことやっていることもあり、その辺りを受け流しちゃうことができますが、かりんちゃんはまだ新人ＶＴｕｂｅｒ。

そして、ガチ勢ゲーマーということもあり、その辺りをうまく処理できない。

ばにらはリスナーを紹介して、かりんちゃんにスタートダッシュバフをかけようとしましたが、それが完全に裏目に出た感じですね。もちろん、かりんちゃんのことをフォローしてくれているリスナーさんも中にはいますが。ということで、不穏なバトロワ対決、その行く末はどうなることか。そろそろ決着したいところですが、気になる方は――ぜひぜひ評価・フォロー・応援などよろしくお願いいたします。m(__)m