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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
423/754

第416話 ははのひ その5

【宣伝】

GCN文庫さまより叡智ラノベ「バイト先のネットカフェが、なぜかクラスの美少女たちの溜まり場になった件。」が5月20日発売予定です。企画書き下ろし作品ですので、買わないと読めないのが申し訳ないですが、ご興味ありましたらぜひぜひお願いいたします。


○GCN文庫さま 商品ページ

https://gcnovels.jp/book/1872

【登場人物】

八丈島うみ  DStars3期生 センシティブ委員長

渋谷いく   DStars2期生 陰キャオタ女系VTuber

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


【シチュエーション】

 ははのひ(独特のイントネーション)配信。


◇ ◇ ◇ ◇



い く「あー、捕まっちゃったなぁ~」


   「もうゲームオーバーかぁ~」


   「もうちょっとやりたかったなぁ~」


う み「なに終わった気になってるの、いくたん!」


   「まだ、ゲームは続いてますよ!」


い く「え⁉ 捕まったらゲームオーバーじゃないの⁉」


う み「それじゃすぐに終わっちゃうでしょ!」


   「何度も何度も、お母さんに捕まって」


   「ヒス構文で罵られながらも」


   「必死になって出口を求め彷徨う……!」



   「これはそういうゲームなんだワ!(真顔)」



い く「ねぇ~! 悪意を感じるよぉ~!」


   「勘弁してよぉ~!」



―――――――

コメント

―――――――


:ほんと生々しいゲームだw


:親からは逃げたくても逃げられない……ってな!


:笑い事じゃないけど、笑うしかないんよw


:しかし、うみのボイスがまさにおかん


:フルボイスにしなくてもw


:声と技術の無駄遣いw


:さぁ、いくたんは逃げ切れるのかな?


:一本道で、速度決まってる時点で、先は読めたよね


:アクション要素関係ないw


:実質ノベルゲーやんけ


:ほな、最初からノベルゲーで作っておけやw


―――――――



う み「ほら! いくちゃん今よ!」


   「ヒスってお母さんの溜飲が下がっている内に」


   「はやく出口を目指して進むのよ!」


い く「どういう展開だよ!」


   「子供に当たってストレス発散するな!」


う み「仕方ないでしょ!」


   「委員長の毒親についての解像度が」


   「こうなんだから……!」


い く「あぁっ! また捕まった!」



ゲーム『ははのひ(特徴的なイントネーション)』



は は『いくたん?』


   『毎日毎日、夜中までなにやってるのかな?』


   『お勉強も大事だけれど』


   『睡眠も育ちざかりのいくたんには』


   『大事なのよ……?(にっこり)』


い く「…………はひ」


   「これ、夜中にゲームしてるのバレてる奴じゃん」


   「もう怒られるの確定の演出じゃん」



―――――――

コメント

―――――――


:これはバレてるw


:こっちは知っているんだぞ感が半端ないw


:こんなん親に言われたら泣くわw


:というか、これはまだ序章


:ここからが地獄だ……!


:うみの毒親への解像度の高さよ!


:もしかして、うみちゃん……!


―――――――



う み「あ、うみの母親ですか?」


   「普通にいい母親でしたよ?」



   「うみが夜中までゲームしてても」



   『あらあらうみちゃん、こんな時間まで遊んで』


   『本当にしょうがない子ねぇ』


   『じゃあ、ママも遊んじゃおうかしら』



   「って、逆に混ざってくるような人です」



い く「いい親じゃん!」


   「理想のお母さんじゃん!」



   「そんな環境で育っておいて」


   「出てくるのがコレ⁉」



う み「まぁ、レディコミとかWEBTOONとかで」


   「世間の毒親について研究した成果ですね」



   「それよりほら!」


   「いくたん、そろそろ母親が」


   「本題に切り込んできますよ……!」



は は『ほら、なんだっけ』


   『配信者っていうんだっけ?』


   『今、若い子の間で流行っているのよね?』



   『お母さん心配だわ』


   『不特定多数の人間の前でなにかやるなんて』


   『いや、自分でやる分にはいいけれど』


   『誰かにやらされることになったら……!』



   『そのうち、リスナーのみなさんに』


   『BBAだの、行き遅れだの、年増だの』


   『声から加齢臭がするだの言われるようになって……』



   『あぁ、どうしてもっとチヤホヤしてくれないの!』


   『やっぱり、中身も若い子の方が』


   『みんないいのね……!』



い く「やってるじゃん!!!!」


   「このお母さん、配信者やってるじゃん!!!!」


   「というか中身とか言ってるし!!!!」



   「VTuberでしょこれ!!!!」



―――――――

コメント

―――――――


:草w


:ママ、配信者だったのかw


:年齢は関係ないんよ、トーク技術なんよw


:あとゲームのプレイスキルなw


:いくちゃんをたしなめるのかと思ったら違った


:ただの愚痴じゃねーかw


―――――――


◇ ◇ ◇ ◇


ばにら「だから、ネタの方向性が……!」


ずんだ「生々しいんよ……!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



VTuberになれば、まわりにちやほやしてもらえる。

そう思った時期が僕にもありました。(AA)


あれは中身が面白いからちやほやされるのであって、VTuberだからちやほやされるわけではない。発想がまったく逆なんですよね。本人のマメさだったりだとか、気配りだったりだとか、そういうのが見えてこないと難しい。


いや、見えていても難しいから、なかなか大変だと思います……!


いい大人が夢を見てVになった末路。そんな悲哀をははの姿から感じてくれたならば――ぜひぜひ評価・フォロー・応援よろしくお願いいたします!m(__)m

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