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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
348/754

第343話 画伯 その3

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

八丈島うみ  DStars3期生 センシティブ委員長

大内山みるく 羽曳野あひるのママ(絵師さん)


【シチュエーション】

 ずんだの家でうみのパスパルトゥー配信を視聴中。


◇ ◇ ◇ ◇


ずんだ「しかし、絵が上手いVTuberなんて」


   「キャラが立ってていいわね」


   「ママ(キャラデザ担当の絵師さん)と一緒にお絵描きとかしたら」


   「めちゃくちゃ盛り上がりそう」


ばにら「あ、それ、もうやってるバニですよ」



   「ママさんじゃなくて、みるく先生バニですけど」



ずんだ「みるく先生ならノリノリで引き受けてくれそうね」


   「しかし、人のママを巻き込むとはやるわね……」


ばにら「絵師さんと普通に仲がいいんですよね」


   「行動力もですけど、うみのコミュ力はなかなかえげつないバニですよ」


   「真似できねえなぁって思います」


ずんだ「絵か……」


   「そういえば、特待生だとすずも上手いけれども」


ばにら「すず先輩、若いのにイラスト上手ですよね」


   「オタク女子のなんたるかを分かっている」


   「将来有望な若者バニ!」


ずんだ「逆にゆきちなんかはあんなにオタクなのに」


   「絵はそんなにって感じなのよねぇ」



   「他に絵が上手いメンバーっていうと……」



   「いたわ! 新潟おこめ!」



ばにら「え⁉ おこめちゃん、絵とか描けるんですか⁉」


   「てっきり、歌に特化した人なんだとばかり⁉」



ずんだ「あの娘、昔は個人勢として活動してたのは知ってるよね?」


   「その頃に使ってたガワなんだけど……」



   「あれ、自作なのよ(迫真)」



ばにら「ファッ⁉」


   「自分でバ美肉したってことですか⁉」



ずんだ「そういうこと」


   「Live2Dの設定とかも、全部自分でやったらしいわ」


   「今は担当絵師さんもついて、まかせっきりだけれど」


   「プライベートではまだ描いてるみたいよ」



ばにら「歌も歌えて、絵も描けて、ゲームも上手くて、トークもできる」


   「おこめちゃん完璧超人すぎでは……(困惑)」


ずんだ「総合力だけを見たら、あの娘はひとつ飛び抜けてるわね」


   「まぁ、元アイドルだけあって、持ってるものが違うわよ」


   「それを抑え込んでるうみやアンタも」


   「それはそれですごいけどね……」



ばにら「…………」


   「ちょっと自分が恥ずかしくなってきましたよ」


   「私もゲーム以外に、もっと特技を伸ばした方がいいですかね?」


ずんだ「いいのよ、VTuberなんてそれぞれなんだから」


   「ファンを楽しませることができたら勝ち」



   「ほら、ゆきちを見てみなさいな」


   「毎回PONやらかして、炎上して、頻繁に謹慎してるのに」


   「ファンからはすごく愛されているでしょう……」



   「ファンが喜んでくれたら、それが正義なのよ!」



ばにら「…………(ばにら思考中)」



   「いや、ゆき先輩のPONは私らがやったらダメでしょ!」


   「ゆき先輩だから許されるのであって!(ド正論)」



ずんだ「まぁ、絵なんて描けなくても」


   「VTuberとして食えなくなることはないから」


   「そこは深く考えなくても大丈夫よ」



   「だいたい、お絵描き配信なんて、自分からやらなければいいだけでしょ?」


   「必要に迫られて絵を描くことなんてないんだから」



ばにら「そうですかねぇ?」


   「そんなことを言ってたら、手痛いしっぺ返しを喰らう気がするんですけど」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



パスパルトゥーが流行ったということは、次にアレが流行るということ。

お絵描きスキルを軽視するずんだとばにらを、空前のとあるゲームブームが襲う。

そして白日の下に晒される二人のお絵描きスキル。


ということで、次回の展開がちょっと見えてきましたね?


次回、場所はうって変わってコラボ回。集まるのは、三期生のメンバーに特待生のメンバー+あひる。彼女たちを、交えていったい何があじまるのか――気になる方はぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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