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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第340話 とある裏方の一日 その9(ラスト)

【登場人物】

Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当

トキワいま  DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

社長     DStarsの社長 元技術者の濃厚オタク


【シチュエーション】

 公式配信でBちゃんのドキュメンタリー。


◇ ◇ ◇ ◇


ナ レ「えぇ…………」


   「時刻は夜の24時を過ぎました」


   「DStars事務所は完全消灯」


   「正面玄関にも鍵がかけられた模様です」



   「そんな中、机に齧りついて、配信を見守っているスタッフが一人」



Bちゃ「おっ! ナイスプレイですよすずさん!」


   「ライバル会社のだいさんじのメンバーなんて」


   「ぎったぎったのけっちょんけっちょんのへでろんぱに」


   「しちゃってくださいよ!(問題発言)」



   「いくさんたちのマリパコラボもいい感じですね」


   「おっと! ここでゆかりさんとひじりどのが」


   「同じマスに止まってしまった――対決ですねぇ!」



   「ややや! そんなことを言ってたら、委員長が病みはじめましたよ!」


   「漂流者! フォローしてあげて! うみさんはめんどくさい娘なの!」


   「【ピー】歳だけれど、まだまだ心は繊細なガラスの10代なの!」



   「おっと! 気がついたらサキュマンションがとんでもないことに!」


   「灰色一色じゃないですかwwwwwwwww」



◇ ◇ ◇ ◇



ずんだ「怒濤の四窓とは!」


   「やるわねBちゃん!」


ばにら「私でも四窓は流石にキツいですよ」


   「毎日これやってるんですか?」


   「VTuberの中の人より、よっぽど配信に命賭けてる」


ずんだ「なにがいったい、彼女をここまでさせるのかしらね」


ばにら「もともと、いま先輩のお友達だったんですよね?」


   「その頃からこんな感じだったんでしょうか?」


ずんだ「うーん、いまちゃんがデビューした当時は」


   「まだもうちょっとまともだったような」


   「配信にときどき顔を出す、レアキャラ扱いだったような」



   「ほんと、どうしてこんなキャラになってしまったのか」



ばにら「もはやうみを抜いて、DStarsの社畜の代名詞ですよね」


   「今回の配信で取り返しがつかなくなった気が……」


ずんだ「言わないであげましょう、花楓」


   「Bちゃんが幸せなら、それでいいじゃない」



◇ ◇ ◇ ◇



ナ レ「さて、いかがだったでしょうか、Bちゃんの一日は」


   「見ていただいた通り、大変な一日を過ごされて――」



???「やーんただいまぁ~♥ もう、本当嫌になっちゃうわぁ~♥」


   「右を向いてもばにらちゃん、左を向いてもうみちゃん」


   「三期生コラボしろって、うるさくって仕方ないんだからぁ♥」



   「ウチには零期生も、一期生も、二期生も、特待生もいるのよ♥」


   「可愛い娘がいっぱいいるのに、なんで分かってくれないのよ♥」



ナ レ「……だ、誰?(怯え声)」


Bちゃ「あ、社長!」


   「また接待先で飲んできたんですか!」


   「ダメじゃないですか! 酔うとオカマキャラになるんですから!」


ナ レ「社長⁉ えっ、アレが社長⁉ 本当に⁉(迫真)」


社 長「だって、大事なお接待じゃな~い♥」


   「アタシだけ飲まないわけにはいかないでしょ~♥」


   「大丈夫よ、なんとかギリギリまでこのキャラは隠しきったから♥」


ナ レ「隠せてませんけど!」


   「公式チャンネルで配信されちゃってますけど!」


   「というか、なんで社長がこんな所に……」



Bちゃ「あ、そういえば紹介が遅れていましたね」


   「私の家のお隣さんの社長です」


   「炊事場とかトイレとかシェアしてるんですよ」



ナ レ「社長まで会社に住んでた!!!!」



社 長「それよりBちゃん♥ ばにらちゃんの配信見たァ♥」


   「最近、あひるちゃんとのからみが上手くなってきたわねぇ♥」


   「これはあひばにの流れもあるんじゃないかしらぁん♥」


Bちゃ「いやぁ、それはないですよ(きっぱり)」


   「たしかにあひるさんとばにらさんは仲がいいですけど」


   「それは百合ではなくYU-JYO(遊戯王リスペクト)であって」



   「うんたらかんたら……」



ナ レ「…………」


   「こうして、お隣さんの社長を交え」


   「裏方事務員の夜はふけていくのだった……!」



   「おわり!!!!(投げやりMAX)」



◇ ◇ ◇ ◇



ばにら「…………(絶句)」


ずんだ「…………(絶句)」


ばにら「今から、だいさんじに移籍とかって、できないバニですかね?」


ずんだ「私たちならワンチャン、なんとかなるかもしれないわね?」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



酔うとオカマになっちゃう社長と、眠れないカフェイン中毒事務員の夜は、まだまだこれから続くのじゃった。所属事務所の配信を楽しそうに眺めながら。


うんうん、それもまたVTuberだね。(白目)


なお、後日この配信は『DStars公式アニメの狂気回であり、実際のBちゃんの生活とも、社長の性格とも一切関係がない』と、捕捉動画があげられたとか。本当のところはどうかは分かりませんが……こんなんで大丈夫かDStars? 株式上場できるのかDStars? 不安しかない! こんな不安しかない事務所を盛り上げようという方は、ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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