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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第302話 ばに禁 その3

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当


【シチュエーション】

 三期生年明け公式コラボ終了後。

 速攻でずんだ宅に呼び出されたばにら――。


◇ ◇ ◇ ◇



ずんだ「聞いてないんだけれど(圧)」


ばにら「ご、ごめんなさい」


   「これ極秘のプロジェクトだってBちゃんから言われて」


   「美月さんにも話しちゃダメかなって、勝手に思ってて……」


ずんだ「Bちゃんに確認すればいいだけでしょ!」



   『ずんだ先輩には話してもいいですか?』



   「くらいは聞きなさいよ!(圧)」


ばにら「…………(滝汗)」



   「すみません、ばにらの配慮が足りませんでした」



ずんだ「…………ハァ(クソデカ溜息)」


   「まぁ、いいけどさ」


   「お仕事だからね」


   「会社の命令で出張行くと思えばいいだけの話ね」



   「それで、いつから海外に行くの?」


   「シンガポールは良いところだけれど、アンタ英語喋れ……」



ばにら「あ、そうだ、日付も言うの忘れてました」


   「実は明日からなんですよ」



ずんだ「ファーーーーーーーッ⁉(絶叫)」



ばにら「そんな驚かなくてもいいじゃないバニですか……」


ずんだ「明日からって! アンタ、何も配信で告知してなかったじゃない!」


   「え? もしかしてTwitterで呟いたってこと?」


   「ないよね? 私、そっちもちゃんと《《監視》》してるもん!」



   「まさか複アカとか作った?」


   「TwitchとかMildomで配信したりした?」



ばにら「いや、してないですし、そもそも言ってないですよ?」


ずんだ「なんでよ!」


   「海外ロケ行くんでしょ⁉」


   「だったら、普通はお休み告知するじゃない!」


   「一週間も海外なんだよ⁉」



ばにら「いや、スマホがあれば、どこでも配信できるな……って」



ずんだ「…………(絶句)」


   「もしかして、ロケ中も配信するつもりだったの、アンタ?」


ばにら「するつもりでしたけど?(真顔)」


ずんだ「なにバカなこと言ってるのよ!」


   「海外の回線使ったら、どれだけ通信量かかると思ってるの!」



   「ていうか! それならなんでここに来てるのよ!」


   「明日の準備大丈夫なの!」



ばにら「だって美月さんが、すぐに来いって言うからァ……(しょんぼり)」



ずんだ「あぁもう!!!! ちくしょうかわいいなァ!!!!(吐血)」



   「とにかく! 事情は分かったから!」


   「アンタはすぐに家に戻って、明日のフライトの準備をしなさい!」


   「シンガポールはいいところだけれど」


   「絶対に日本食が恋しくなるから」


   「インスタントご飯とお味噌汁は持っていくのよ!」



ばにら「はいっ!!!!(いい返事)」


   「あ、そうだ、美月さん……」



   「お土産はなにがいいですか(無邪気)」



ずんだ「元気で帰ってきてくれればそれでいいから!」


   「気をつけていってらっしゃい!」



◇ ◇ ◇ ◇



――ずんだの家から、ばにらが去ってからしばらく。


ずんだ(うぅん、もうスケジュール組まれてたから止められなかったけど)


   (花楓を海外に行かせるなんて不安だわ)


   (今から私も旅行に……)



   (いや、配信に穴を開けるワケにはいかないし)



   (けどそもそもその前に……)


ずんだ「私、これから、花楓なしで一週間生活しなくちゃいけないの?」


   「耐えられる気がしないんだけれど……」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



出張命令は突然に。

突如として離ればなれになってしまったばにらとずんだ。

会えない時間が愛を育むとはいいますが、はたしてずんだは耐えられるのか。


ここでタイトル回収。ずんだの禁ばに生活はじまります。

まぁ、ここ最近ベタベタだったから、バランス取らなくちゃ……ネ?


ずんだとばにらのいちゃいちゃを見に来てるのに、離ればなれにするとはなにごとかとご立腹の皆さまは、思いの丈をレビューや感想などで呟いていただけると、たいへん助かります。m(__)m

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