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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 アヒル・ラプソディ ~ママ、どうして……~
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第286話 限界社畜OLお局ちゃん! その10(ラスト)

【登場人物】

八丈島うみ  DStars3期生 センシティブ委員長

東山ごりら  DStars4期生 幸薄そうな清楚少女

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


【シチュエーション】

ばにらと別れたうみとごりら。

二人揃ってタクシー(会社提携)の中。


◇ ◇ ◇ ◇


う み「ごりらさ、猫被るのやめといた方がいいよ」


   「配信ならともかく、リアルの付き合いだとすぐにバレるから」


ごりら「なんでさ、うみ?」


   「事務所のトップの先輩には媚びを売っといてなんぼでしょ」



   「まっ、すぐにこの僕が抜かしてやりますけどね――!」



う み「ほら、言ってる傍から」


   「そういう自信過剰というか、野心家というか」


   「腹黒いことばっか考えてるから、自分のチャンネル潰したんだぞ?」


   「もう、ニコ生時代のこと忘れたのか?」


ごりら「忘れるでしょ」


   「だって、私がニコ生で活動してたの、五年も前だよ」


   「まぁ――限界社畜OLお局ちゃんには出させていただきましたけど」



―――――――

捕捉 東山ごりらの前世

―――――――


現会社畜OLお局ちゃんの配信活動を傍で支えた名サポーター。

そう、配信でたびたび出て来た『さおり』こそ――東山ごりらの前世である。

なお、DStarsへの加入に際して、微妙にイメージチェンジをしている&車椅子という外見により、そのことは誰も気づかれていない模様。


―――――――



う み「また、ごりら――さおりと一緒にやれると思うと嬉しいよ」


ごりら「僕も、お局ちゃんと同じ事務所になれて嬉しい」


   「これで後は、自由に脚が動かせれば、完璧なんだけれどね」


う み「…………(難しい顔)」


   「なぁ、さおり」


   「DStarsのオーディション受けろって言ったのは私だけど」


   「そのこと、お前は本当に後悔していないんだよな?」


ごりら「どうして?」


   「言ったじゃん、またお局ちゃんと仕事ができて嬉しいって?」


   「僕の言葉が信じられないの?」


う み「そうじゃないけど」



   「事故に遭って、会社辞めさせられて、自暴自棄になってたお前を」


   「放っておくことができずに、つい声をかけたけれど」


   「これが本当に、お前のやりたいことだったのかな……って」



ごりら「うみ」



   「まるで、アンタのおこぼれで、僕がDStarsに入ったみたいじゃん」


   「実力! 僕は実力で、DStarsのオーディションに受かったの!」


   「下半身不随っていう、ハンディキャップを抱えながらね!」



   「僕がVTuberやりたくないって」


   「それはいくらうみでも、僕のことをバカにしてるよ!」



う み「…………」


   「ごめん、そうだよな」


   「さおり――ごりらは、自分の力でVTuberになったんだもんな」


ごりら「そうそう♪ これから見てなよ、うみ!」


   「すぐにうみにもばにら先輩にも追いついて」


   「僕がDStarsの看板になるから」



   「まずは銀盾、すぐに金盾、いずれはダイヤモンドまで」


   「東山ごりらがDStarsを引っ張って行くんだ……!」



う み(ほんと、変わらないな)


   (配信では猫被って大人しいのに)


   (裏では無茶苦茶野心家な所とか)



   (病んでるよりは安心だけど、変に暴走しそうで不安……)



ごりら「そのためには、まず、現トップをぶっ倒す!」


   「見てろよ川崎ばにら」


   「すぐに僕が、お前を跪かせてやるからな……!」


う み「はいはい」


   「ごりらの意気込みは分かったよ」


   「けど、まだデビューしてないのにイキるのはやめな」



   「VTuberはそんな甘い世界じゃないよ」



ごりら「上等じゃん!」


   「やってやんよ! ごりらやってやんよ!」


   「ぜってー、VTuberのテッペン獲ってやらぁ!」



◇ ◇ ◇ ◇



ばにら「いやぁ~、ごりらちゃん、マジで天使みたいな娘だったバニ」


   「優しくて、気遣いができて、儚げで」


   「守ってあげたくなっちゃうバニ」


ずんだ「…………(ジト目)」


   「花楓、アンタってほんとチョロいわね」


   「そんな調子で人に騙されないか心配だわ」


ばにら「いやぁ~、美月さんも会えばきっと分かるバニよ」


   「ごりらちゃんは天使! 良い子ちゃん! 可愛い後輩バニ!」



   「ばに~ら、なんでもしてあげちゃうバニよ!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



天使の笑顔の下に野心を隠す悪魔(小物感)。

ハンデを抱えて健気に頑張るキャラとみせかけ、思いがけない裏を見せるごりら。はたして彼女はその野望の通り、DStarsのトップを取ることができるのか?


同期にはもう一人、バケモノみたいな配信者がいるんだぞ!

あと、上の二人は硬いぞ! 超硬いぞ! さらにダークホースの歌姫もいるぞ!


本人は下剋上する気満々だけど、勝てるビジョンが見えねえ。

そんなちょっと不憫な「さおり」あらため「東山ごりら」を応援したい方は、ぜひぜひコメントなどいただけると幸いです。


もしよければカクヨムコン開催中なので、評価をいただけると幸いです。m(__)m

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