第267話 朝から牛丼 その11(ラスト)
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎
【シチュエーション】
だいあんクッキングでも失敗したずんだたち。
もはや万事休す。しのぎの「朝牛」は止められない――。
という中で、運営チャンネルの楽屋待ち(ずんだ&ばにらのみ)。
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「…………バニぃ(くそデカ溜息)」
「結局、しのぎの『朝から牛丼』を止められなかったバニ」
ずんだ「ばにらちゃん、ずんだたちはやれることはやった」
「しのぎちゃんのために、自分たちが今できることは全部やり尽くした」
「もうそれでヨシとしておきましょう……(ほろり)」
ばにら「ずんさん」
「けど、やっぱり、このままじゃよくないと思うバニよ」
「こんな暴食を繰り返してたら」
「きっと将来大きなしっぺ返しを喰らうバニ……」
「具体的には30歳を越えたくらいで!!!!」
ずんだ「生々しい年齢を言わないで!」
「今ちょっと、ずんだも『大丈夫かな……?』って思ったじゃん!」
しのぎ「ばにらっちょ、ずんずん、おつかれまっする~♪(楽屋入り)」
ばにら「ずんさん! ここは、ばに~らも心を鬼にするバニ!」
「ビシッと、しのぎに言ってやるバニよ!」
ずんだ「ばにらちゃん! そこまで同期のことを想って!」
ばにら「しのぎ!」
「ちょっと真面目な話があるバニ!」
「そこに座るバニよ!(キメ顔)」
しのぎ「うん?」
「どうしたのばにらっちょ?」
「急に張り切っちゃって?(わかってない顔)」
ばにら「アンタの食生活について、ばに~らは――」
あひる「ふぁぁ~! みんな、おはよぉ~!(楽屋入り)」
「今日は寒いねぇ~!」
ばにら「あ、あひる先輩。おはようございます」
ずんだ「あひるちゃん、おはよー(猫かぶりモード)」
しのぎ「あ! あぁ! あひる先輩ぃッ⁉(驚愕)」
「今日の収録、一緒だったんですねぇッ⁉(狼狽え)」
ばにら「…………?」
ずんだ「…………????」
あひる「あーうん」
「最初はいくが出る予定だったんだけど」
「ほら、最近なんかFPSで忙しそうにしてるじゃん」
「大会出たいって頑張ってるみたいだから――あひると交代したのよ」
しのぎ「そ、そうだったんですか!」
「そうと聞いていたら――もっとお洒落してきたのに!」
ばにら(…………)
(なんでそうなるバニか?)
ずんだ(…………)
(ははん!)
(しのぎちゃんてば、そういうことね……!)
あひる「あっ! それより聞いたよしのぎ!」
「朝から牛丼なんて食べてるの?」
しのぎ「あ、はい!」
「やっぱり牛丼を朝に食べると、力が入って……」
あひる「やめなやめな! 絶対にデブっちゃうから!」
「ていうか、確実にデブるから! あひるが断言するよ!」
しのぎ「…………へ?」
あひる「いやぁ~、あひるってさ、基礎代謝がいいのか」
「放っておくとすぐに痩せちゃうんだよね」
「だから、定期的に食トレしてて」
「ライブ前とかドカ食いして身体作ってんの」
しのぎ「……そ、そうなんですね」
「いやぁ~、リスナーなのに知らなかったなぁ、それは」
あひる「んでさぁ、その時によくやるのがそれなんよ」
「朝から牛丼」
「牛丼ってさぁ、めっちゃ食いやすく作ってあるからさ」
「朝からでもするっと胃に入るんだよね、不思議なことに」
しのぎ「そう! そうなんですよ!」
「不思議ですよねぇ!」
あひる「おかげで順調にカロリー摂取できてさ……」
「短期間で5キロとか普通に太れるわけ!」
「けどまぁ、これは食トレしてるあひるだからいいわけであって」
「普段からやってると、取り返しがつかなくなるから」
「やめなー(軽いノリ)」
しのぎ「…………」
「わかりました」
「拙者、『朝から牛丼』やめます!(真顔)」
ばにら「納得いかねぇ~~~~!!!!」
ずんだ「ウチらの苦労はなんやったんよ~~~~!!!!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
どんなに周りが言っても聞かないのに、憧れの人が言うと素直に聞く。
百合の世界ではあると思います――!!!!(血涙)
ずんだとばにらがそうであるように、あひるとしのぎもそういう関係。
ただし、あひるはそのことにまだ気がついていない。
今はまだ――。
はたしてこの百合はどうなっていくのか? ついに、ずんだとばにら意外にも波及しはじめた百合の波。さらによくよく考えると、しのぎが新人教育を担当することになった四期生は――といろいろ仕込んだ第三部。まだまだ、再開の目処は申し訳ないことにたっておりませんが、気になった方は、ぜひぜひ評価ボタンをポチッとしていただけると幸いです。m(__)m




